5月になれば、新しい環境にも慣れはじめ、周囲を見渡せる余裕が出てきます。せっかく手に入れたMacも、もっと便利に使えるのでは? と試行錯誤を始める時期ではないでしょうか。「Apple製品のある便利な生活」を目指すこの連載、今回は複数のApple製品を使いこなしたい人のために、自宅でも外出先でも便利に使える「Webページ同期術」を紹介します。

開いたWebページは「iCloudタブ」で即同期

AppleつながりでパソコンもMacに、という人は「Apple ID」を持っているはず。同じApple IDをMacに登録しておけば、「カレンダー」や「連絡先」といったアプリのデータが自動的に同期されるので、情報をiPhoneとMacのどちらに入力するか悩む必要がありません。iPhoneにデータを登録したすぐあとには、Macで同じデータを参照できますし、その反対も可能です。標準装備のアプリの多くが対応していますよ(参考)。

iCloudの同期機能は、それだけではありません。確かに、カレンダーや連絡先のデータはよく使いますし、iPhoneでも参照しますが、もっと高頻度に見るものはありませんか? そう、ニュースやコラムなどの「Webページ」。iCloudでは、見ているWebページの情報を、同じApple IDでヒモ付けられた機器間で共有できるのです。

具体例で説明してみましょう。自宅のMacで「Safari」を使い、Webページを見ていたとします。Safariは複数のWebページを「タブ」に分けて表示できますから、Webページの散策を30分も続ければ、タブが10枚近くなることもありますよね。iCloudを有効にしておけば、その"たくさん開いたタブ"がそっくりそのまま、iPhoneのSafariで開けるのです。iPhoneとMacの関係は対等ですから、この例とは反対に、iPhoneで表示しているタブをMacで表示することも可能です。

Apple IDは最大10台まで同じIDで管理できるので、MacやiPhone/iPadを複数所有していてもだいじょうぶ。iPadで見ていたWebページの続きをiPhoneで読む、iPhoneやiPadで見つけたページをMacでまとめて読む……など使い方はいろいろ。アドレスをメールに書き込み自分宛に送る、といったムダがなくなりますよ。

複数台のMac/iPhone/iPadでWebページを共有するなら、システム環境設定の「iCloud」パネルで「Safari」をチェックしておきます

iOSの「Safari」でMacで開いているタブを参照する場合は、ブックマークのトップにある「iCloudタブ」をタップします

2つの画面を見比べれば、MacではiPhoneの、iPhoneではMacのタブの状態を確認し、開くことができます

じっくり読むなら「リーディングリスト」

iCloudには、もうひとつのWebページ同期機能があります。正確にいえば同期ではなく、登録したWebページの内容を画像ごとiCloudに一時保存し、同じApple IDでヒモ付けられたMacやiPhone/iPadで閲覧する機能で、「リーディングリスト」と呼ばれています。この機能は前述のiCloudタブ同様、Safariでのみサポートされています。

リーディングリストは、かんたんにいえば「Webページをあとで読む」ための機能です。iPhoneで発見したものの時間がないのであとで読みたいWebページは、リーディングリストに登録しておけば、帰宅後にMacやiPadでじっくり読めます。Macで見つけたページを通勤途中にiPhoneでじっくり読む、といった使い方にも適しています。

ここまで読むと、iCloudタブとの違いがわかりにくいかもしれませんが、両者はハッキリ異なります。リーディングリストは、Webページのアドレス(URL)とその内容をiCloudに保存し、オフラインでも読めるようにしますが、iCloudタブは"現在タブで開かれているURL"の情報しか保存されません。そのため、タブを閉じれば最後、そのタブで開いていたWebページのアドレスは失われてしまいます。リーディングリストでは、未読/既読もチェックできます。

どのように使い分けるかですが、他のデバイス(Mac/iPhone/iPad)で開いているページを見るならiCloudタブでチェック、あとで確実に読みたいページはとりあえずリーディングリストに登録、といったところでしょうか。どちらを利用するにしても、同じApple IDを登録しておくだけでWebページを開いた場所を気にせず使えるのですから、新たにMacを購入したなら必ず覚えておきたいテクニックといえるでしょう。

Webページをリーディングに登録しておくと、同じApple IDを登録した他のMacやiPhoneで読みたいとき役立ちます

同じApple IDでサインインしているMacとiPhoneは、同じリーディングリストを参照できます。未読/既読の状態も同期されます