米OpenAIは9月8日(現地時間)、画像生成AIモデルの新版「ChatGPT Images 2.5」を発表した。人物やペットなどの被写体の特徴を維持する能力、部分的な編集の精度、複数回にわたる編集の一貫性を改善。画像生成のレイテンシー(処理の待ち時間)もImages 2.0と比較して最大50%短縮したという。ChatGPTでは、手描きのスケッチを画像生成の参考にする「スケッチ」など、制作過程をより細かく操作できる機能も追加した。

ChatGPT Images 2.5は、同日からChatGPT、ChatGPT Work、Codexの各ユーザーを対象に、デスクトップ・モバイル・ウェブの全プラットフォームで順次利用できるようになる

人物やペットの特徴を維持し、部分編集の精度を改善

OpenAIによると、Images 2.5では、より自然な光の表現や豊かな質感の再現が可能になった。

  • GPT Image 2との比較

    GPT Images 2(左)と、GPT Images 2.5の上位モデル「Sunburst」(右)

こうした画像品質の改善に加えて、利用者の意図に沿って修正・編集できる能力が向上している。

参照写真をもとに新しい背景や画風、構図で被写体を表現する場合に、元の特徴を保持したまま画像を生成する精度が高まっている。

  • 別個のポートレート写真からパーティ写真を合成|

    別個のポートレート写真からパーティ写真を合成

編集でも、指示した箇所だけを修正し、それ以外の要素は維持する精度が向上した。複雑な被写体や背景を含む画像でも、構図や周囲の要素を保ったまま特定の対象を変更できるようになった。また複数回の編集でも、以前に加えた変更を引き継ぎ、画質の劣化を抑えながら修正を重ねられるという。 OpenAIは開発者向けAPIの活用例として、製品や背景、文字だけを差し替える用途を挙げている。

さらに、複雑な視覚的指示の理解や、実世界の情報を含む画像の正確性、透明背景を含む複雑なレイアウトへの対応も改善した。これらは、ブランドのデザインを維持した一連のクリエイティブ素材、視覚的な階層構造を保ったUIのコンセプト、指定した構造に沿ったプレゼンテーション用の図版などを作成する際に役立つと説明している。

  • 花を撮影した写真をもとに、ChatGPTにフラワーアレンジした画像を依頼

    花を撮影した写真をもとに、ChatGPTにフラワーアレンジした画像を依頼

手描きのラフで指示、テンプレートを選択

ChatGPTには、手描きのラフを画像生成の参考にできる「スケッチ」を導入した。チャットの入力欄に「@Sketch」と入力すると描画用の画面が表示される。部屋の配置や衣服の輪郭、簡単な下書きなどを描き、仕上がりの画風や詳細を文章で指定することで、スケッチを基にした画像を生成できる。

  • 修正・編集が容易に

    画像上に直接コメントを配置し、修正や編集したい箇所を視覚的に示すことも可能

また、ポスターやグッズなど、よく使用されるクリエイティブフォーマットに対応したテンプレートも用意した。白紙の状態から始める代わりにテンプレートを選択し、伝えたい情報やデザイン要素、スタイルなどを指定して制作を進められる。

APIには速度重視と精密編集向けの2モデル

9月8日から、開発者向けAPIでも「GPT-Image-2.5 Flare」と「GPT-Image-2.5 Sunburst」の提供を開始した。

Flareは、品質、編集精度、速度の改善を取り入れたモデルで、OpenAIは多くのアプリケーションにおける標準的な選択肢と位置付けている。GPT-Image-2よりも高品質な画像を最大50%低いレイテンシーで生成できる。Sunburstは、編集精度をより重視した制作・編集ワークフロー向けのモデルである。生成に時間を要する一方、より精密な制御が可能となる。