シャオミ・ジャパンは、9月26日に開催された新製品発表会で、直営店「Xiaomi Store」を2025年中に首都圏で3店舗、2026年には大阪と名古屋にも出店することを発表しました。今後の店舗展開や日本での販売戦略について、シャオミ・ジャパン副社長の鄭 彦(テイ・ゲン)氏と、プロダクトプランニング部 本部長の安達 晃彦氏に聞きました。
今年、創設15周年を迎えるシャオミ。「Innovation for everyone」を掲げ、現在5四半期連続で前期比30%を超える成長を続けています。発表会に登壇した鄭氏がその理由としてあげたのは、基盤技術への惜しみない投資。過去5年間でAI、OS、チップセットに110億ユーロ(約2兆円)を投資してきましたが、今後の5年間でさらに240億ユーロ(約4兆2千万円)を投資すると明らかにしました。
スマートフォンではすでに5年連続世界第3位となっているシャオミですが、ウェアラブルデバイスでは1位、タブレットでも5位という位置づけになっているとのこと。まもなく世界で10億台のシャオミ製品が、シャオミのエコシステムにつながると紹介されました。
中国ではHuman、Car、Homeの3つのカテゴリーで商品を展開するシャオミ。日本にはまだCarはありませんが、9月26日から28日まで秋葉原で開催された「Xiaomi EXPO 2025」では、中国で大ヒットしているEVカー「SU7 Ultra」が展示され、注目を集めました。一方、HumanとHomeでは、スマートフォン「Xiaomi 15T」シリーズを筆頭に、スマートウォッチやタブレット、チューナーレステレビ、ロボット掃除機など、多数の新製品が発表されています。
こうした製品に直接触れて、購入できる直営店「Xiaomi Store」は、現在、イオンモールの浦和美園店と川口店に2店舗が展開されていますが、11月にはイオンレイクタウンkaze店、イオンモール幕張新副都心店にも出店。さらに2025年内に東京23区の商業施設内で1店舗の出店予定があり、また2026年には大阪/名古屋にも出店が予定されています。
郊外型ストアでファミリー層にアプローチ。ランイベントでも新たなファンを獲得!
——今年3月に2店舗をオープンされましたが、その後の反響を教えてください。
鄭:初日はグローバルでも「日本、すごいね」と言われるくらい、多くのお客様にお越しいただき、大盛況でした。その後も当初の狙い通り、近隣のファミリー層にご来店いただいていて、商品を試していただいています。シャオミというブランドの認知も広がっていて、売り上げも順調に上がってきています。
——よく売れている製品の傾向など、ECや量販店と比べて違いはありますか?
鄭:そこはあまり変わらないと思います。やはりスマートフォンやウェアラブルが人気ですね。ただ、最近は近隣の法人様、たとえば学習塾や飲食店などでチューナーレステレビやディスプレイをお買い上げいただいたりもしています。
安達:量販店では全商品が展開されているわけではないので、そういう違いはあるかもしれませんね。
鄭:ECとの傾向の違いもあまりないのですが、体験しないと買いにくい商品は、実店舗の方が若干良いというのはあるかもしれません。たとえばスマートカメラなどがそうで、スペックだけ見ても何が違うのかわかりにくいですが、店舗ではアプリもセッティングしてつながるようにしているので、選んでいただきやすい。
安達:店舗で試してオンラインで購入されるというケースもあると思います。たとえば、グローバルではイレギュラーなんですが、日本ではオンライン専売ブランドのスマートフォン「POCO」を店舗でも販売しています。POCOが試せるのはXiaomi Storeだけなので。
——直営店ではスマート家電も多く扱われています。シャオミでは今、スマートフォンやタブレット、ウェアラブルなどのHuman製品と、スマート家電などのHome製品を両方扱っていて、それが他のスマホメーカーとは異なる点ですが、この2つはどう相乗効果を発揮していくと考えていますか?
安達:今、シャオミのファンの方の中には、スマホだけでなくほかの製品でも、シャオミを選んでくださる方が増えています。SNSで「#シャオミなにしてんの」というハッシュタグも付けていますが、雑貨類とかおもしろいものが出てくると買ってくださったり。そうやってスマホからだんだん、身の回りの製品がシャオミになっていくという方向と、Xiaomi Storeで家電製品に触れてシャオミを知ってくださり、次にスマホに買い替えるときは……と思ってくださる方向と両方あるかなと。
安達:先日「Xiaomi POP RUN JAPAN 2025」というランニングイベントを埼玉スタジアムで開催したのですが、約半数はXiaomi Storeでシャオミを知っていただいた近隣住民の皆さんで、こういうところからもお客様が広がっていけばと思っています。両方からいい感じで循環していく、相乗効果が出せるのではという期待があります。
カスタマーサービスを強化しつつ、さらに商品ラインナップを広げていく考え
——より多くの人にアプローチするためには、サポートなどカスタマーサービスの強化も重要だと思いますが、どう考えていますか?
安達:製品ラインナップも増えてくる中で、それはもちろん最優先事項として考えています。スマートフォン向けには、保証サービスの「Xiaomi Care」と、買い取りサービス「にこスマ買取 for Xiaomi」を発表させていただきましたが、より安心してお買い上げいただけるように、ほかの製品についても取り組んでいます。
鄭:Xiaomi Storeとして直営で展開するからには、売るだけじゃなくサービスも強化しないと認めていただけません。「Xiaomi Care」も本当はもっと早くやりたかったのですが、ほかについても準備していますので、安心していただければと思います。
——年内には東京23区内に出店ということですが、これまでの郊外店舗とはターゲットが異なるのでしょうか? 旗艦店のような形になるのですか?
鄭:地元で触れていただくという意味では、引き続き住宅地へ展開していきたいのですが、一方でファンの方からは遠いという声もありまして。アクセスしやすいところにも必要だということで、23区内への出店を予定しています。ただ、旗艦店という考え方はしていません。実は旗艦店というのは中国にもないんですよ。大型店舗はありますけど。Xiaomi Storeそのものが、グローバルではこれからビジネスモデルを確立していくというところなので、まだそのような展開を考える段階にないと思っています。
——来年には大阪、名古屋にも出店予定とのことですが、今後直営店が広がっていく中で、商品ラインナップの方向性はどのようになっていくのですか?
安達:グローバルで出てくるラインナップを、日本にもできるだけ積極的に取り入れていきたいと考えています。スマートフォン/タブレットを軸に、ウェアラブルがあって、スマート家電があって。欧州ではさらに、洗濯機/冷蔵庫/エアコンのような大型家電も展開しています。日本で導入するかどうかはまだわかりませんが、基本的にはそういう全体戦略の中から、日本の商品ラインナップも決まっていきます。もちろん多少の味付けだったり、順番の違いといったことは出てくると思うんですけど。本当に面白い商品がどんどん出てくるので、我々も楽しみにしながら、日本のお客様に届けていきたいなと思っています。
鄭:まだグローバルで出ている製品を、半分も日本に持って来れていない状況なので、すでにあるカテゴリーの製品を充実させるとともに、新しいカテゴリーの製品もどんどん導入できればと思っています。ぜひ、楽しみにしていてください。
——ありがとうございました。











