2025年7月22日に配信された『ポケモンフレンズ』は、子どもから大人まで楽しめるひらめきパズルゲーム。STEAM通信教材「ワンダーボックス」や、子ども向け知育アプリ「シンクシンク」を展開するワンダーファイの協力のもと、ポケモンが開発した。

内容は、ワンダーファイの「シンクシンク」に収録されている問題をポケモンと一緒にチャレンジできるようアレンジ。さらに、ポケモンのぬいぐるみを集めて部屋に飾れるコレクション要素や、町の人の要望に応えるミッション要素も搭載する。

リリースに先立って、アプリを体験する機会があったので、どのようなゲームだったか、概要を紹介しよう。

  • ポケモンフレンズ

    『ポケモンフレンズ』を先行体験

子どもはポケモンと楽しく「できた!」

「できた!」という達成感を積み重ねながら、思わず毎日あたまをほぐしたくなるような体験を提供することを目指して開発された『ポケモンフレンズ』。レベル1からレベル9までの難易度の問題が用意されており、5歳前後の子どもから大人まで、幅広いユーザーが楽しめるようになっている。

試遊は、まずチュートリアルからスタート。「ほぐす」ボタンを押すと、「ひとふでピカチュウ」が出題された。画面にはピカチュウと、マス目に電球が描かれている。

なるほど、ピカチュウが放った電撃をひとふでで繋いで、全部の電球に明かりをつければいいわけだ。スマートフォンの画面を指でサッとなぞってピカピカと電気を光らせる。

直感的でわかりやすいし、子どもにとっては手指を動かすちょうどいいトレーニングにもなるだろう。なにより、画面の中で動くポケモンたちがかわいらしい。

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    まずは「ひとふでピカチュウ」にチャレンジ

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    できるかな……?

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    できた!

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    チュートリアル以降の「ほぐす」では、ランダムで出題される3問にチャレンジ

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    かべを飛び越えてゴールを目指す「ヒバニーのジャンプでめいろ」や……

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    レールのパネルをくるくるまわしてつなぐ「ヤミラミのくねくねトロッコ」

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    こおりをすべってゴールまで行く「ポッチャマのこおりすべり」などさまざまな問題が出題される

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    3問終わると結果が表示される

問題をクリアしたら、「ビリビリなイトダマ」と呼ばれるアイテムをゲット。これをモンスターボール型の「ぬいマシン」に入れると、ピカチュウのぬいぐるみが出てきた。表面の糸の編み目がしっかり再現されており、やわらかい手触りが伝わってくるデザイン。ポケモンセンターの商品として発売されたら爆売れしそうなかわいさだ。

「イトダマ」の種類に応じて、完成するぬいぐるみが変化。ただし、同じ「イトダマ」から同じぬいぐるみが出るとは限らない。試しに「みどりのイトダマ」を使って2回ぬいぐるみを作ってみたところ、1回目は「リーフィア」、2回目は「フシギダネ」が出てきた。

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    「ビリビリなイトダマ」ゲット

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    ぬいぐるみを作れる「ぬいマシン」はモンスターボール型

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    「イトダマ」を入れると……?

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    「イトダマ」に応じたぬいぐるみを作ることができる

手に入れたぬいぐるみは、「ぬい部屋」に飾ることができる。回転させて後ろ向きに置いたり、空中から落としてコテンと倒れさせたりと、置き方は自由。部屋に備え付けられていた木の台の位置も替えられるので、プレイヤーは思う存分クリエイティビティを発揮できるだろう。

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    ぬいぐるみは「ぬい部屋」に飾れる

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    3匹のメタモンがかわいい……。なお、スマホ版の場合、追加DLCを購入することで、部屋のデザインを変えられる「かべがみ」を入手できる

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    でんきタイプのポケモンで揃えるなど、好きなポケモンを飾ろう

また、『ポケモンフレンズ』の街「シンクタウン」にいる人から「おねがい」が届くことがあり、その人たちにぬいぐるみをわたして「おねがい」をかなえると、家具などのお礼をもらうことができる。

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    大切にしていたピカチュウのぬいぐるみをなくした女の子

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    新しいぬいぐるみをあげたら喜んでくれるかな?

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    ピカチュウのぬいぐるみをわたしたら女の子もニッコリ。お返しに家具をもらった

問題を解いた日にスタンプを押せる「カレンダー」機能も搭載。試遊を体験した6月のカレンダーはニョロモやヤドンなどが描かれたかわいらしいデザインだった。カレンダーからは、過去にどんな問題にチャレンジしたか振り返ることもできる。

うまくいかなかった問題を復習できるほか、親が「今日はどんな問題をやったの?」「どの問題が難しかった?」と子どもに聞くなど、親子のコミュニケーションにも役立てることができそうだ。

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    問題を解いたらカレンダーにスタンプを押そう

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    どの問題が難しかったかな?

大人は「むむむ」とあたまを悩ます高難度問題に挑戦

一通りの機能を体験したら、高レベルの問題に挑戦したのだが、思いのほか「むむむ」とあたまを悩ませるものばかり。「いうて、知育ゲームでしょ」と甘く見ていたら、痛い目を見ることになる。実際、挑戦したレベル7の問題では、つまずくことが何度もあった。チュートリアルで登場した「ひとふでピカチュウ」でさえ、一筋縄ではいかない。

個人的に難しいと感じたのが、バリヤードとバリヤード(ガラルのすがた)が登場する「とおるのどっちでショー」。ブロックの形から左右の壁の穴のどちらなら通るか判断する2択の問題だ。

壁の穴は平面だが、ブロックは立体的でかなり複雑な形をしている。いやいや、もちろん、じっくり時間をかけて考えればわかるよ。でも、大事なのは“ひらめき”。つまりはスピード感だ。制限時間があるので、次々と現れるブロックが通れる壁をすぐに決めなければならない。

1度の失敗から焦りが生まれ、鈍る思考。バシンバシンと壁にはじかれたブロックたちは、無残にも落ちていく。そして迎えたタイムアップ。この問題よりも難しいレベルがまだあるのかと戦慄した。

とはいえ、「タイムアップ」になっても「ゲームオーバー」にはならない。3問挑戦するまで終わらないし、最後に「問題ごとの結果」としてスコアが表示され、「イトダマ」を受け取ることができる。

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    チュートリアルで挑戦した「ひとふでピカチュウ」も難度が爆上がり。大人でも楽しめるというか、むしろ、あたまのやわらかい子どものほうが簡単に解けるかもしれない

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    意外と手こずった「ヤミラミのくねくねトロッコ」。そうだ、ゴールから逆算して……と、1つずつ検証していたらタイムオーバー

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    スマートフォンを傾けて操作する「ころころタマザラシ」は、端末のハンドリングも大事

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    次々に解答しないといけないので、じっくり考える余裕はない

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    ああっ……! 難しい

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    「考えればわかるんだけど……」が多かったレベル7

ツルツルすべる氷の床をピューっとすべるポッチャマに、コロコロと転がるタマザラシなど、さまざまなポケモンが登場する『ポケモンフレンズ』。ポケモンを動かしたくなるかわいらしいデザインが魅力で、解けたときの達成感はもちろん、問題に挑戦しているあいだもずっとワクワクしていられる。高レベルの問題は大人でも簡単にはクリアできないので、親子で一緒に遊べるだろう。

ぬいぐるみのコレクション要素や「ぬい部屋」をカスタマイズする要素も、主張しすぎず、いいモチベーションになっている。問題を解くだけだと淡白な気がするが、かといってこれらのコレクション要素などがメインになるほどでもない。「ポケモンと一緒にあたまをほぐす」を最大限楽しめる絶妙なバランスだと感じた。

なお、『ポケモンフレンズ』は、基本プレイ無料でゲーム内課金がある「スマートフォン版」と、1,400円の「Nintendo Switch版」をラインアップする。

スマートフォン版の対応OSは、iOS16.0以降と、Android OS 9.0以降。10種類のうち3種類の問題がランダムに出題される「ほぐす」を1日1回遊べる。10種類とはいえ、レベルやバリエーションを考慮すると、1,200問以上をラインアップする。ぬいぐるみの種類は20種類。1,400円の「たくさんあそべるパック」を購入すると、20種類の問題とぬいぐるみ50体が追加される。

さらに、「もっとこだわりパック1」「もっとこだわりパック2」を各2,000円で用意。購入すると、それぞれ問題10問、ぬいぐるみ40体が追加される。すべての追加要素をまとめたオトクな「まとめてパック」も4,700円で販売する。

Nintendo Switch版には、スマートフォン版の「たくさんあそべるパック」と同様の内容が含まれており、4,700円の『ポケモンフレンズ まとめてパック』もラインアップする。

すべて購入した場合の問題数は50種類。レベルやバリエーションを合わせると合計7,000以上のひらめき問題にチャレンジできる。ぬいぐるみは最大で150種類だ。

1日に遊べる問題数に制限をかける機能も搭載しているので、いつもダラダラYouTubeやゲームを遊んでしまうお子さんでもメリハリをつけて楽しめそうだし、なにより、頭を使って考え、試行錯誤する力を育めるのではないだろうか。

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