ふと気がつけば集中モードに追加されていた「さまたげ低減」。集中モードのバリエーションのひとつということは察することができても、他の集中モードと具体的に何が違うのかはわかりにくいかもしれません。

さまたげ低減は、Apple Intelligenceの導入にあわせiOS 18.1で登場しました。かんたんにいえば、知らせることが適当と判断した重要な通知は集中モード適用中でも知らせる、というAI関連機能の一種です。Apple Intelligenceに対応するiPhoneでのみ動作します。

通知が重要かどうかの判断は、通知内容をApple Intelligenceが解析することで実現されています。通知発信元アプリの違いに関係なく、挨拶レベルのメッセージや通販アプリのセール情報といった通知は、重要度が低いと判断され通知が表示されなくなります。一方、仕事関係者や家族からの返答を要する内容のメッセージは、「優先度が高い通知」としてユーザに通知されます。

これまでの集中モードにも、事前に指定した人物からの着信やメッセージは通知するという機能は存在しましたが、さまたげ低減に事前設定は必要ありません。ただ集中モードの画面でオンにするだけで、重要でない通知は知らせず、重要な通知は知らせてくれるのです。

このアプリの通知は必ず知らせてほしい、この人物からの連絡に関する通知は非表示にしないでほしい、という場合には、「設定」→「集中モード」→「さまたげ低減」の順に画面を開き、「通知を許可」項目に対象の連絡先やアプリにを登録しておけば、例外的に通知が許可されます。

ところで、通知内容を解析すると聞くと、個人的な情報が外部サーバに蓄積されるのでは? といったプライバシーの問題が気になりますが、処理はデバイス上で完結するとAppleは説明しています。心理的な抵抗をどれほど感じるか検証する意味でも、いちど試す価値はあるのではないでしょうか。

  • 「さまたげ低減」とは