Live Photos(ライブフォト)は、静止画とともにシャッターを切る前後1.5秒の動画と音が記録されるiPhone独自の撮影フォーマット。全長約3秒と短いものの、写真では難しい「動き」と「音」を収録できるので表現の幅が広がります。
このLive Photosは、撮影後に映像エフェクトをくわえるなど簡易的な編集が可能です。用意されたエフェクトは「ループ」と「バウンス」、そして「長時間露光」の3種類、写真アプリで対象のLive Photosを開き、左上に表示された「Live」ボタンをタップすればかんたんに適用できます。
いらない被写体を消す機能といえば、Apple Intelligenceに対応するiPhoneの写真アプリで利用できる「クリーンアップ」が知られていますが、Live Photosの「長時間露光」でも同様の効果を得ることが可能です。たとえば、自然の景色を撮影したところ飛ぶ鳥が偶然映り込んでしまったとき、その飛ぶ鳥だけを消すことができるのです。
ただし、Live Photosに映り込んだ消したい被写体に動きがない場合、あるいは動きが少ない/遅い場合は、期待どおりに消えてくれません。たくさんの人や動物が映り込んでいる場合も、にじみが出るだけで消えてはくれないことでしょう。
この一定以上の速度で動く人や動物が消えるしくみは、1秒あたり15枚(15fps)のフレーム、3秒間で計45フレームが記録されている動画にあります。Live Photosの長時間エフェクトは、カメラの長時間露光撮影としくみは同じで、消したい被写体が映り込んでいるフレームが少ないほど処理後は"薄く"なるので、動きが大きい/速い被写体ほど消えやすく、小さい/遅いほど消えにくいというわけです。