画像マジックワンドとは、Apple Intelligenceで実現された「ラフスケッチから画像を生成する機能」です。直訳すると、マジックは魔法でワンド(wand)は杖だから「魔法の杖」、その名にピッタリの驚くべき働きを見せてくれます。
画像マジックワンドは、メモアプリなどで利用できるマークアップツールバーで描いたイラスト(線画)をもとにして「アニメ」と「イラスト」、「スケッチ」の3種類のスタイルで画像を生成します。
たとえば、メモアプリに10秒ほどで描いた魚のイラストが表示されているとします。その状態でマークアップツールバー上にある画像マジックワンドを選択し、魚のイラストを囲むように円を描くと、画像を説明する語句を求める入力欄が現れるので、そこに「魚」などと入力し「↑」ボタンをタップすると、数秒ほど後に魚の画像が表示されます。
生成される画像は、「アニメ」と「イラスト」、「スケッチ」それぞれに独特の雰囲気があるため、好みに応じて選択します。いずれも日本ではあまり見かけない画風ですが、それなりに説得力のある画像を数秒ほどで用意してくれます。生成された画像が意図したものから遠い場合は、説明する語句を追加すると精度が向上するため、必要に応じて追加します。
ただし、画像マジックワンドは2025年4月現在ベータ版で発展途上です。元になるイラストを描いた人の画力の問題もありますが、似顔絵のような特定人物の画像は得意ではありません。説明語句にアニメキャラクターなど固有名詞を用いても認識されないことが多いため、「キリン」や「象」など形がはっきりして個体差がわかりにくいものが対象として適しています。