米Googleは4月2日(現地時間)、AIを活用したノート作成・リサーチ支援ツール「NotebookLM」に、新機能「Discover sources(ウェブからソースを検索)」を追加することを発表した。ノートブックに関連するWeb上の情報ソースを検索・収集する機能で、ユーザーのリサーチや学習のプロセスを補完・効率化することを目的としている。同日より段階的に展開が始まり、約1週間で全ユーザーが利用可能となる見込みである。
NotebookLMは、ユーザーがアップロードした文書ファイル(PDFやGoogleドキュメント)、WebサイトやYouTubeのリンク、テキストノートなどを情報ソースとして登録し、それらの内容に基づいてAIが要約、質問への回答、アイデア出しなどを提供するツールである。従来は、ユーザー自身が関連資料を用意する必要があったが、今回の機能追加により、情報の探索と収集の部分もAIが支援するようになった。
「ウェブからソースを検索」機能を利用するには、NotebookLM内のソースパネルにある虫眼鏡アイコン付きの新しいボタンをクリックし、表示される入力欄に調べたいトピックや学びたい内容を自然言語で記述する。NotebookLMはバックグラウンドで動作し、Geminiを基盤とするAIがWeb上から数百件の潜在的な情報源を収集・分析する。その中から関連性が高い最大10件の情報ソースを選び、各ソースの関連性を説明する要約付きでユーザーに提示する。
ユーザーは提示された情報ソースを一覧で確認し、必要なものを選択(またはすべて選択)して、ワンクリックで自身のノートブックに追加することができる。これにより、情報収集の手間を軽減し、より高度な分析や発想に集中できる環境が整う。
さらに、NotebookLMや同機能を初めて利用するユーザー向けに、「I’m Feeling Curious(興味がある)」ボタンも用意されている。このボタンを押すとランダムなテーマで関連する情報ソースが表示され、AI情報収集エージェントを活用するプロセスを簡単に体験できる。
Googleは今回の発表において、「("ウェブからソースを検索"は)Geminiの力を活用してノートブックに関連する情報ソースを見つけ出し収集する、NotebookLMの新機能群の第一弾である」と述べており、今後も同様のAI活用機能が追加されていく可能性を示唆している。
また、 同日には、NotebookLMの開発を支えてきたGoogle Labsのバイスプレジデント、ジョシュ・ウッドワード氏が、「Gemini」アプリの責任者に就任したことが報じられた。今後Geminiとの連携強化による情報活用技術のさらなる進化が期待される。