2月13日、Androidの次期メジャーアップデート「Android 16」の新しいベータ版「Android 16 Beta 2」がリリースされた。プロフェッショナルなカメラユーザー向けの機能やグラフィック効果の新しいサポート、16KBページサイズ互換モードなどが追加されている。

Camera2(非推奨となったCameraクラスに代わる低レベルのAndroidカメラパッケージ)に、新たにハイブリッド自動露出(AE)モードが追加された。露出の特定の要素を手動で制御しつつ、残りを自動露出(AE)アルゴリズムに任せることが可能になる。ISO + AEや露光時間 + AEを制御できるため、従来の完全手動制御または全自動の選択肢と比べ、より柔軟な調整が実現される。

HEIC形式のUltraHDR画像のサポートが追加された。加えて、UltraHDRのAVIFサポートにも取り組んでいる。さらに、ISO 21496-1のドラフト規格に基づくUltraHDRの追加パラメータを実装する。これには、ゲインマップの計算が適用されるべき色空間の取得・設定機能や、SDRゲインマップを持つHDRでエンコードされたベース画像のサポートが含まれる。

Android 13以降、AGSL(Android Graphics Shading Language) を使ってカスタムのRuntimeShaderを作成し、シェーダーの機能を拡張することが可能になった。Android 16では、新たにRuntimeColorFilterとRuntimeXfermodeが追加され、特定の色だけを強調するフィルターや独自の色補正ど、開発者はより柔軟にグラフィックエフェクトを作成し、リアルタイムで適用することが可能となる。

Android 15では、プラットフォームのパフォーマンスを最適化するために、16KBメモリページのサポートが導入された。Android 16では、互換モードが追加され、4KBメモリページ用に構築された一部のアプリを、16KBメモリページ用に構成されたデバイス上で実行できるようになった。

Beta 2を導入可能なデバイスは、Pixel 6/6 Pro、6a、7/7 Pro、7a、8/8 Pro、8a、9/9 Pro/9 Pro XL、Pixel Fold、Pixel 9 Pro Fold、Pixel Tabletなどである。

Android 16の開発は、3月にリリース予定のBeta 3から最終的な互換性を確認する「Platform Stability」の段階に入り、第2四半期中に正式版がリリースされる予定である。2011年以降、Androidのメジャーバージョンは第3四半期に正式版がリリースされてきたが、Android 16からはデバイスの発売スケジュールとの整合性を図るため、リリースサイクルが変更された。