LINEヤフーは2月13日、ニュース配信サービス「Yahoo!ニュース」が提供する「Yahoo!ニュース コメント」(ヤフコメ)に導入した、投稿内容の表現の見直しを提案するAI「コメント添削モデル」の効果を発表した。同モデルの導入後、不快と感じる可能性のあるコメントの投稿が約24%減少したことが確認されたという。

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ヤフコメでは、「Yahoo!ニュース コメントポリシー」に違反しないものの、閲覧者が不快に感じるコメントが投稿されることがあった。そこで、表現の自由を尊重しつつ、適切なコメント投稿を促す仕組みとして、AIが投稿前に表現の見直しを提案する「コメント添削モデル」を2024年9月に導入した

導入後の効果を検証するため、「不適切投稿判定モデル」によりコメントの不快度を点数化し、一定の点数以上を「不快と感じる可能性のあるコメント」(不快なコメント)と定義。検証期間内の平均値を比較した結果、導入後は不快なコメントの投稿が約24%減少したことが明らかになった。

  • 不快なコメントの変化

    不快なコメントの変化

また、「コメント添削モデル」が発動した際にユーザーが投稿前に表現を見直したかを検証。その結果、修正が提案されたコメントのうち、約50%が不快度の低い表現に書き直されて投稿されたことが確認された。

  • 修正によって改善されたコメントの割合

    修正によって改善されたコメントの割合

さらに、「ヤフコメ」全体のコメント投稿数には大きな変化がなく、不快なコメントだけが減少したことが判明。これにより、「コメント添削モデル」の導入がユーザーの自発的な表現の見直しを促し、「ヤフコメ」の健全化に寄与したと考えられるとしている。