モトローラ・モビリティ・ジャパンは11月21日、折りたたみスマートフォン「razr 50」シリーズのトップモデル「motorola razr 50 Ultra」を12月6日に国内市場で発売すると発表した。キャリアとしてはソフトバンクが、MVNOとしてはIIJmioの取り扱い予定がアナウンスされているほか、SIMフリー(オープンマーケット)版としての販売も行われる。

  • motorola razr 50 Ultra

    motorola razr 50 Ultra。右のホットピンクは日本国内ではIIJmioの限定カラーとなる

「motorola razr 50 Ultra」は、グローバルでは2924年6月に「razr 50」と同時に発表されたシリーズの最上位モデル。しかし9月に「razr 50」が日本国内向けに発売になった際にも本機についてのアナウンスがなく、日本国内での投入が待たれていた。

今回の発売にあたり、SIMフリー(オープンマーケット)版としてモトローラの公式オンラインストアをはじめ家電量販店/ECサイトで販売するほか、キャリアとしてはソフトバンクが(オンラインショップのみ)、MVNOとしてはIIJmioが取り扱う。SIMフリー版の価格は178,800円。

グローバルではミッドナイトブルー/スプリンググリーン/ピーチファズ/ホットピンクの4色のラインアップが設定されているが、日本国内ではミッドナイトブルーとホットピンクの2色。このうち、ホットピンクはIIJmioの限定カラーで、オープンマーケット版/ソフトバンク版はミッドナイトブルーのみとなる。

  • カラーバリエーション

    SIMフリー版/ソフトバンク版はミッドナイトブルーのみ。ホットピンクはIIJmioの限定カラーとなる

「razr 50」はプロセッサーとしてMediaTek Dimensity 7300Xを搭載しているが、「razr r50 Ultra」はQualcomm Snapdragon 8s Gen 3を搭載。このプロセッサーはSnapdragon 8 Elite/Snapdragon 8 Gen 3といったフラッグシップシリーズには一歩譲るものの、ハイエンドシリーズとして設定されている製品。国内では、同じくモトローラの「Motorola Edge 50 Pro」がこのプロセッサーを搭載している。

  • Qualcomm Snapdragon 8s Gen 3を搭載

    プロセッサーとしてQualcomm Snapdragon 8s Gen 3を搭載

またもうひとつの大きな違いとしては、アウトディスプレイのサイズの差がある。「razr 50」ではアウトディスプレイ面のヒンジ側にディスプレイになっていない部分があったのに対し、「razr 50 Ultra」はベゼルにあたる部分を除いてほぼ全面がアウトディスプレイとなっている。この違いにより、本体の幅/高さはほとんど変わらないのにも関わらず、アウトディスプレイサイズは「razr 50」の約3.6インチに対して「razr 50 Ultra」では約4.0インチとなっている。

  • アウトディスプレイ

    折りたたんだ状態で1面のほぼ全体を覆うアウトディスプレイ

  • razr 50のアウトディスプレイ

    こちらが「razr 50」のアウトディスプレイ。この写真の上部に帯状のディスプレイでない部分があるのがわかる

カメラの構成も異なる。二眼構成というのは同じだが、「razr 50」がメイン約5,000万画素+超広角・マクロ約1,300万画素という組み合わせだったのに対し、「razr 50 Ultra」ではともに5,000万画素のメインカメラ+望遠カメラとなっている。メインカメラには光学手ブレ補正、望遠カメラは光学2倍ズームを搭載している。

  • カメラの構成

    カメラが二眼構成だというのは「razr 50」と同じだが、その内容は異なる

カメラはAI機能が強化されており、被写体の動きをとらえる「アクションショット」や動く被写体を追尾する「自動フォーカストラッキング」、光の軌跡を記録したりできる「長時間露光モード」といった「razr 50」にはない機能を利用できる。フォトエンハンスメントエンジンのアップデートも行われている。

  • カメラの撮影機能

    カメラの撮影機能

  • AI撮影機能

    AIを利用した撮影機能が強化されている。「アクションショット」「自動フォーカストラッキング」「長時間露光モード」は「razr 50」にはない機能だ

なお、「razr 50」の国内発表時点では後日のアップデートで日本語に対応とされていた画像生成機能「Magic Canvas」については、本機では発売時点で日本語も利用できるようになっている。ただしこれは正式対応ではなく、一部の入力には非対応だという。

  • Magic Canvas

    「Magic Canvas」で日本語も利用できるようになっているが、正式対応ではないとのこと

AI機能としてはGoogleの「Gemini」もプリインストールしており、アウトディスプレイでの操作も行える。「かこって検索」「消しゴムマジック」といった機能も利用できる。

  • GoogleのAI機能

    「Gemini」をプリインストールしており、GoogleのAI機能も利用できる

「razr 50」でも特徴としてアピールされていたアウトディスプレイでのさまざまなアプリの操作、第4世代のヒンジ機構、カムコーダーのような感覚で撮影できる「ハンディモード」といった機能は「razr 50 Ultra」も共通。IPX8相当の防水、おサイフケータイ対応といったところもしっかりカバーしている。

本機の発売にあたり、オープンマーケット版に対して、ディスプレイ破損の修理を1回無料で行う購入特典も設定される。保証期間は製品購入を起点として12カ月間。なおソフトバンクモデルはこの特典の対象外で、そちらはソフトバンクが提供する修理サービスを利用してほしいとしている。

  • ディスプレイ破損の修理を1回無料で行う購入特典

    ディスプレイ破損の修理を1回無料で行う購入特典

「motorola razr 50 Ultra」の主な仕様は下記のとおり。

  • CPU:Qualcomm Snapdragon 8s Gen 3
  • 内蔵メモリ:12GB
  • ストレージ:256GB(ソフトバンク版)、512GB(オープンマーケット版)
  • ディスプレイ:約6.9インチ 有機EL
  • アウトカメラ:約5,000万画素+約5,000万画素
  • インカメラ:約3,200万画素
  • バッテリー容量:4,000mAh
  • 防水/防塵:IPX8
  • 生体認証:指紋認証/顔認証
  • その他の機能:おサイフケータイ対応、DolbyAtmos
  • サイズ/重さ:約H171.42×W73.99×D7.09mm(オープン時)、約H88.09×W73.99×D15.32mm(折りたたみ時)、約189g
  • 機能概要

    機能概要

  • 左側面

    左側面

  • 右側面

    右側面

  • 上面/底面

    上面/底面