MMD研究所は10月15日、2024年9月に実施したMVNOのシェア・満足度調査の結果を発表した。2024年2月の前回調査同様、すでに新規加入の受付を停止しているOCNモバイルONEが首位を維持。同様に新規加入受け付けを停止している楽天モバイル(MVNO)は、MNOへの移行が進みMVNOとしてのシェアを落とす結果になっている。
今回の調査は、10月10日に結果が公表されたMNOのシェア・満足度調査と同じ予備調査から、MVNOを利用している18歳~69歳の男女を対象とした本調査を行ったもの。本調査で対象としたMVNOサービスは、OCNモバイルONE/楽天モバイル(MVNO)/mineo/IIJmio/イオンモバイル/J:COM MOBILE/日本通信SIMの7サービス。日本通信SIMは今回から本調査の対象に追加された。
メイン利用におけるMVNO全体のシェアは0.3%減
予備調査において、スマートフォン所有者のうち、メインで利用している通信サービスがMVNOだった人の割合は9.3%。大手キャリアの料金引き下げが行われた直後のタイミングにあたる2021年11月以来の水準だ。
新規受付停止済みの2サービスがシェアを落とす。次回調査では首位交代か
メイン利用の端末でMVNOと契約している人を対象に、利用しているMVNOサービスを聞いた結果が次のグラフ。2024年2月の前回調査と比較すると、「楽天モバイル(MVNO)」が2つ順位を落とし、そのぶん「mineo」「IIJmio」がひとつずつランクアップ。また、「J:COM MOBILE」と「日本通信SIM」は順位が入れ替わった。
そして本調査対象の7サービスのシェア推移をまとめたのが次の表だ。シェア減少となっているのは、すでに新規受付を停止している「OCNモバイルONE」と「楽天モバイル(MVNO)」。シェア伸長の幅がもっとも大きかったのは「J:COM MOBILE」の1.8ポイント。
満足度/顧客推奨度はともに日本通信SIMが首位に
本調査対象7サービスの総合満足度は、今回から本調査対象となった「日本通信SIM」が首位。それを除けば他の6サービスの順番に前回調査から目立った変動はなく、「OCNモバイルONE」がひとつ上の順位だった「IIJmio」に並び、「J:COM MOBILE」と「楽天モバイル(MVNO)」と入れ替わった程度だ。
それぞれのサービスの利用者に、家族や友人に薦めたいかどうかを10点満点でスコアをつけてもらい、それを集計したNPS(ネット・プロモーター・スコア)をまとめたのが次のグラフ。ここでも「日本通信モバイル」がトップで、唯一スコアがプラスになっている。前回調査からのスコアダウンがもっとも大きかったのは「IIJmio」の7.4ポイントで、逆にスコアアップは「イオンモバイル」の9.3ポイントが最大だった。
調査概要
- 調査名:2024年9月MVNOのシェア・満足度調査
- 調査期間:2024年9月13日~9月24日
- 有効回答:
【予備調査】40,000人 ※人口構成比に合わせてウエイトバックを実施
【本調査】1,050人 ※各MVNOサービスの利用者150人ずつ - 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:【予備調査】18歳~69歳の男女 【本調査】MVNO利用者
- 設問数 :【予備調査】13問 【本調査】9問