• GT 5 Proの46mmモデル(右)と42mmモデル(左)を装着したところ。ビジネスシーンでの利用を想定しフォーマル寄りのデザインを取り入れている

ファーウェイ・ジャパンは10月2日、スマートウォッチ「GT」シリーズの最新モデル「GT 5」および「GT 5 Pro」を国内発表しました。同日から予約を開始し、10月9日に発売します。直販価格は33,880円から。

WATCH GTシリーズは、同社が展開するスマートウォッチの中でもビジネス向けにカテゴライズされる製品で、ビジネスシーンに合うよう本体がデザインされています。しかし今回登場したGT 5/GT 5 Proはゴルフやランニング向けの高度な機能も搭載し、ビジネスだけでなくスポーツも含め、“全方位”で使える多機能モデルに仕上がっています。

2023年10月発表の前モデル「HUAWEI WATCH GT 4」は、2024年3月に提供されたアップデートで、テクノクラフトの「SMART GOLF NAVi for スマートウォッチ」をベースにしたゴルフ機能を搭載していましたが、GT 5/GT 5 Proではそのゴルフ機能がさらに進化しました。

ゴルフナビ機能が進化したスマートウォッチ「GT 5」および「GT 5 Pro」、そしてフラッグシップ「Ultimate」新カラーが登場。ひととおりの実機を動画でお届け

GT 5/GT 5 Proの概要を改めてチェック。バンド素材に違いあり

まずはGT 5/GT 5 Proのラインナップを確認しましょう。バンドごとに価格が異なるので注意です。

GT 5のラインナップ(5機種)

46mm(ケースサイズ)/直販価格
ブラック(フルオロエラストマー) 33,880円
ブルー(表面織物加工フルオロエラストマー) 36,080円
ブラウン(レザー) 36,080円
41mm(ケースサイズ)/直販価格
ホワイト(レザー) 36,080円
ブルー(フルオロエラストマー) 33,880円

GT 5 Proのラインナップ(4機種)

46mm(ケースサイズ)/直販価格
ブラック(フルオロエラストマー) 48,180円
チタニウム 65,780円
42mm(ケースサイズ)/直販価格
ホワイト(フルオロエラストマー) 65,780円
セラミック 87,780円
  • HUAWEI WATCH GT 5 Pro 46mmのチタニウム。1.43インチ(466×466ドット)のAMOLED画面を搭載

  • HUAWEI WATCH GT 5 Pro 42mmのセラミック。1.32インチ(466×466ドット)のAMOLED画面を搭載

GT 5/GT 5 Proはいずれも46mmケースが1.43インチ(466×466ドット)、42mm/41mmケースが1.32インチ(466×466ドット)の丸型AMOLEDディスプレイを搭載。GT 5 Proでは高い耐摩耗性と耐擦傷性を持つサファイアガラスを採用したほか、ボディにチタニウム(46mmモデル)、セラミック(42mmモデル)を取り入れ、背面は肌なじみのよいセラミックを使用しています。

GT 5ではウォッチに防護塗装を施し、GT 4と比べ耐摩耗性が2倍になったとのこと。またGT 5/GT 5 Proともに5ATM防水に加え、高温・高圧水に対する保護規定IP69Kを取得。40mのフリーダイビングもサポートし、より「タフ」なスマートウォッチとなっています。

バッテリー駆動時間はGT 5/。GT 5 Proの46mmモデルが通常約14日間・ヘビーユース約9日間、同41mm/42mmモデルが通常約7日間・ヘビーユース約5日間です。

  • HUAWEI WATCH GT 5 46mmモデルのブルー(表面織物加工フルオロエラストマー)。GT 5はシャープな八角形ベゼルを採用する

  • HUAWEI WATCH GT 5 Pro 42mmモデルのセラミック。クラウンとベゼル外周に多角形のカットが施されている

  • 新たに40mのフリーダイビングをサポートしたGT 5/GT 5 Pro(右)と、Ultimate(左)が揃って水中に沈められるデモも。Ultimateは従来通り100mダイビングに対応する

  • GT 5の裏面。センサーは加速度・ジャイロ・磁気・光学式心拍・気圧・湿度を内蔵する。充電はワイヤレスで、専用の充電クレードル付きUSBケーブルを同梱する

  • 面に立体織物加工を施したフルオロエラストマーベルトを装着したところ。適度な柔らかさと硬さがあり巻きやすい

進化ポイントは? 「ゴルフ」「位置精度」「健康管理」に注目

GT 5シリーズで最も注目したいポイントがゴルフ機能。従来通り、日本国内2,200以上(GT 5 Proは2,300以上)のゴルフ場マップから好きなマップを、アプリ「HUAWEI Health」を通じてダウンロードできるほか、グリーンセンターまでの距離や、タッチしたポイントまでの距離を測定可能。ゴルフマップのダウンロードは、特にiOSデバイスとのペアリング時でDL速度が遅かったのですが、GT 5シリーズでは高速化されました。

GT 5 Proでは従来のゴルフ機能に加えグローバルのゴルフマップ(約1万5,000)も利用可能になり、コースの3D表示やグリーンの傾斜、ハザード・グリーンフロントエッジ・バックエッジまでの距離、グリーンの方向が確認できるように。プレイデータを見ながら戦略的なプレイが可能となっています。

  • GT 4、GT 5、GT 5 Pro、Ultimateに搭載されるゴルフ機能の違い

位置情報精度については、従来と同じく5衛星システム対応の位置測位に対応しています。内蔵アンテナは新たに「ヒマワリ型アンテナ」となり、衛星の方向を自動で認識し、信号を最適な角度で受信することが特徴です。GT 3 Pro(2022年7月発売)と比べ、ルート精度や距離、ペース精度が20%向上したといい、ゴルフだけでなくランニングを含む各種スポーツでより正確に自分の位置を得られるとしています。

また、注目機能の1つが新搭載の「TruSense」システム。これまでファーウェイのスマートウォッチでは、例えば睡眠情報を得る「TruSleep」や、バイタルサインを得る「TruSeen」などを載せていましたが、これら個別の健康管理モニタリング技術が、多次元センシングシステムと統合した「HUAWEI TruSenseシステム」となりました。

これにより心拍数や血中酸素レベル、呼吸数などの測定精度が向上。加えてメンタル状態の指標を示す「情緒測定」が追加されました。これは装着者の状態を「快適」「普通」「不快」の3段階で判断できるもので、「不快」の状態が続いた場合はウォッチ内蔵の呼吸エクササイズを試すといったアクションも取れます。

このほかワークアウトは20種類以上を搭載し、100種類以上のカスタムワークアウトをサポート。特にランニングに注力し、新搭載したランニングフォーム分析機能では左右バランスや接地時間などが確認でき、ランナーのパフォーマンス改善や怪我の低減に役立てます。またワークアウトモード中のマップ表示はフルカラーで利用できるようになりました。

  • 2024年8月に発表されたTruSenseシステムを搭載。心拍や気圧など6つのセンサーの情報を、心拍やストレスなど10組のアルゴリズムと組み合わせ、従来より正確性の高い計測結果を算出するという

  • 「情緒測定」の画面。使用者の状態を「快適」(画面上では「楽しい」)、「普通」、「不快」の3種類で判別する

  • ランニング機能も高度化し、例えば右足と左足のバランス、接地時間など、スマートウォッチのみでランニングフォームの測定が可能になった(従来はシューズや腰に取り付ける別デバイス「HUAWEI S-tag」と組み合わせる必要があった)

旗艦モデル「Ultimate」に新カラー&ゴルフ機能! 既存モデルも順次アプデ

GT 5/GT 5 Proの登場に合わせ、Ultimateにもゴルフ機能を搭載した新色グリーンが追加されました。Ultimateシリーズは、ファーウェイのスマートウォッチの中で最上位に位置する製品。

ボディに超高硬度のジルコニウム、ディスプレイはサファイヤガラスを採用し、100mのダイビングに対応するなど特徴的な機能を備えています。こちらも10月9日発売で、価格は141,680円。

  • Ultimateの新カラー「グリーン」(上)。新たにゴルフ機能を追加している

  • ゴルフウェアに合わせた装着イメージ

新カラーはゴルフをイメージした濃いグリーンで、ベゼルはホワイトとグリーンのツートン。ベルトはチタニウムのほか、グリーンのコンポジットウーブン、グリーンの水素化ニトリルゴムベルトの計3本が同梱されます。

搭載されるゴルフ機能はGT 5 Proのゴルフ機能に加え、Ultimateのみの機能としてコースの傾斜補正、一打前のショット距離、おすすめのクラブ提案を用意。またグリーンの傾斜を矢印でより詳細に表示する機能もあります。2,300以上の国内ゴルフ場マップに対応し、海外もイギリス、フランス、シンガポール、タイなど10カ国以上をサポート、今後も拡充するといいます。

100mのダイビングや100時間以上の連続ワークアウト記録が可能なエクスペディションモードなど、従来機能ももちろんサポート。なお、既存モデルの購入者もがっかりする必要はなく、発売済みのブルー/ブラックも今後「HUAWEI Health」を通じたソフトウェアアップデートで同じゴルフ機能が追加される予定です。

  • Ultimateの代名詞ともいえる100mダイビング機能。ファーウェイはフリーダイビングの国際大会「ボルケーノカップ2024」に協賛し、同モデルが大会公式ウォッチとして採用されている

  • 10月2日に開催された新製品発表会では、プロゴルフコーチの菅原大地(すがわらだいち)氏、プロランナーの神野大地(かみのだいち)氏、フリーダイビング国際大会オーガナイザーの寺嶋拓哉(てらじまたくや)氏、フリーダイビング選手の原哲雄(はらてつお)氏らが登壇した(写真左から)。中央はファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの賀 磊(ハ・レイ)氏