9月26日から4日間にわたって幕張メッセで実施中の「東京ゲームショウ(TGS2024)」。前半の2日間は業界関係者やプレス、インフルエンサーのみのビジネスデーとして行われていますが、もはや一般公開日並みの大混雑でした。人波をかき分けつつ、何よりも優先しようと考えていた『アークナイツ:エンドフィールド』の試遊デモを体験してきました。
『アークナイツ:エンドフィールド』
『アークナイツ』といえば、2019年にサービスが始まったスマートフォン向けタワーディフェンス・ストラテジーゲーム。人類の生息域は度重なる“天災”によって脅かされており、“鉱石(オリジニウム)”を取り巻く社会や人物にフォーカスを当てた重厚なシナリオを楽しめる点が特徴です。筆者もサービス開始当初からプレイし続けており、いま開催中の高難易度イベント「危機契約#2」に苦しめられたりしています。
今回Hypergryphが出展した『アークナイツ:エンドフィールド』は、上述のスマートフォンゲームと世界観を共有しながらも、どうやら別の星かもしれない“タロ2”を舞台としたアクションRPGです。例によって“鉱石”はエネルギー資源として、また病原としても存在しているようで、この鉱石を用いてタロ2を開拓していこうというのがメインテーマに据えられています。プレイヤーはこの開拓を担う“エンドフィールド工業”で“管理人”として目覚め、“集成工業システム”を活用していく───というのが主な流れです。
試遊は1人20分もプレイできるという豪華仕様で、ブースは人気もあって長蛇の列になっていました。デモでは基本操作からマップ探索、高難易度ボスとの戦闘に加えて、このゲームの特徴である「集成工業システム」の様子を体験できることが可能。ちなみに同作は今年1月にもクローズドベータテストが開催されており、その時は英語でのプレイが可能だった模様。今回のバージョンではシステムUIからシナリオのテキスト、ボイスまですべて日本語ローカライズされており、開発が進んでいる様子もわかりました。
マップを探索しながら戦闘を体験してみて、スキルと必殺技の仕様が興味深かったです。一般的なアクションRPGではスキルを発動すると前方など決まったエリアにスキル動作が行われるものですが、『アークナイツ:エンドフィールド』では一定の猶予時間中に発射方向を指定できます。この精密な操作で「属性エネルギー」なるものを励起させてシールドを削る──ような独自性があり、目新しく感じました。ボタンを押しまくればスキルを適当に発動することもでき、常に細かい操作が必要なわけではない点も快適です。必殺技には専用カットインが用意されていました。
また、試遊では構築済みの「集成工業システム」を眺めることもできました。山間部の平地に小ぶりな機械が所狭しと並んでおり、何かを加工したり製造したりしている模様。エリア同士はジップラインで接続されていて、行き来はとてもスムーズに行えました。筆者はこの手の効率化ゲームにおけるセンスが壊滅的なので、自分で生産ラインを構築できるか不安です。
今回デモをプレイしてみて、やはり『アークナイツ』の世界をインタラクティブに体験できた点がとても興味深く感じました。タロ2の世界を自分の足で歩き、キャラがフルボイスで話しているだけでかなり驚異的。シナリオをテキストでひたすら読むことに終始しがちなゲーム体験とは、やはり一線を画しているように思います。
2022年の発表から、ついに展示でプレイできるようになった『アークナイツ:エンドフィールド』。正式リリースが待ち遠しいです。