コナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)は野球ゲーム『プロ野球スピリッツ2024-2025(プロスピ2024)』を2024年10月17日に発売します。対応プラットフォームは、PlayStation 5(PS5)とPC(Steam)。どちらも通常版(9,790円)とデジタルデラックス版(14,850円)をラインアップしており、PS5版の通常版のみパッケージ版を用意します。
予約購入特典として、プロスピショップの拡張アイテム「12球団監督」をすべて解放する「12球団監督使用権」が付属。早期購入特典として、海外移籍選手「大谷翔平」使用権などが付属します。さらに、パッケージ版には、早期購入特典として「大谷翔平×プロスピ2024」スペシャルパッケージスリーブを同梱。数量限定のため、なくなり次第終了です。デジタルデラックス版には、「my BALLPARK」モードで使用できるSランクお気に入り球団選手契約書×1、ゴールド選手契約書×5、250エナジー(無償)が付いてきます。
今回、リリースに先立って開催されたメディア体験会に参加したので、記事でその様子をお伝えします。
グラフィック進化や新モード追加で超パワーアップした『プロスピ2024』
まずは『プロスピ』の概要をおさらいします。『プロスピ』は同社がリリースする『パワフルプロ野球(パワプロ)』と双璧をなす野球ゲーム。『パワプロ』が愛くるしい二頭身キャラであることに対して、『プロスピ』はリアル志向のグラフィックです。
最新作である『プロスピ2024』では、そのグラフィックをより強化。KONAMIが誇る野球エンジン「eBaseball(TM) Engine」のほかに、ビジュアル面を強化する目的で「Unreal Engine」を使用しています。対応ハードもPS5とSteamに絞っており、ハイスペックなマシンで表現される最高峰のグラフィックを楽しめます。
ゲーム内に登場するスタジアムは、レーザースキャン計測で細部まで精密に再現。音は、空間の音響特性をキャプチャーしたデータを使用し、スタジアムの臨場感を余すことなく表現します。さらに、ボールの物理挙動の見直しやボールへの空気抵抗などがよりリアルになったほか、シリーズで初めて野手の動きにプロ野球選手のモーションキャプチャーを採用したことで、プロの動きをそのままゲーム内で映し出すことに成功しました。
『プロスピ』には、野球で対戦するモード以外にも、選手の育成やペナントレースを戦うモードなど、多様な遊び方が用意されています。今作ではさらに「my BALLPARK」と「白球のキセキ」の2つのモードを新搭載。「myBALLPARK」は、プロ野球チームのGM兼社長となり、チーム運営をするシミュレーションゲームで、チームの人気を伸ばし、観客を動員し、選手を獲得、育成し、日本一の球団を目指すのが目的です。
「白球のキセキ」は、高校野球の監督として、チームを鍛え、甲子園出場、全国制覇を目指します。イメージ的には『パワプロ』の栄冠ナインに近い内容。監督として采配を振るだけでなく、1人の選手としてフィールドプレイをすることもできます。
既存のモードもパワーアップ。「ペナントレース」は、これまで最大30年だったプレイ年数が無制限に変更されています。実在選手や往年のプレイヤーであるOB選手が若返って登場する「転生選手」も登場。エディットモードで作成した新球団をリーグに加えてペナントレースを争うこともできます。
エディットで作成した選手を育成し、プロ野球選手として育てる「スタープレイヤー」も強化。人体エディット機能は顔やフォームなどを細かく設定できるようになっており、自分だけの個性豊かな選手を作ることができます。チームユニフォームやチームエディット機能も拡充されました。
新モードの「myBALLPARK」はボリューム満点
体験会では、チュートリアルからスタート。バッティングやピッチング、守備、走塁などの基本操作を学びます。筆者自身は野球ゲーム経験者なのでおさらいのような感じでしたが、チュートリアルはとてもわかりやすく、野球ゲーム初心者でも基本はすぐに覚えられると思います。
その後、トレーニングで、バッティングの練習。強振や流し打ちなどの打ち分けなどもしっかり練習できてイイ感じです。特に変化球への対応はここでしっかり覚えないと、試合で打つのは難しいでしょう。
続いて新モードの「myBALLPARK」をプレイ。初期状態では、まだペナントレースが始まっておらず、「ストーブリーグ」が終わっているので、チームを鍛えるのが主な目的でした。監督を通じてチームをどのように強化していくかを考えていくフェーズでしょう。
ほかにもチームのファンを増やす施策をしたり、選手の育成をしたり、新戦力の強化をしたりと、やることはいろいろあります。経営シミュレーションなので、長時間プレイしないと本質は分からないと思いますが、これだけでも十分に楽しめるボリュームがありそうです。ログインボーナスなどもあって、一気にプレイするというよりも、毎日少しずつ遊ぶモードのように感じました。
豊富な設定項目で夢中になってしまったキャラメイク
次に「スタープレイヤー」をプレイしてみました。今回、エディットモードが強化されているので、選手作りに思った以上の時間を費やしてしまいました。顔の輪郭から髪型、目や鼻、口などの各パーツ、体型やバッティングフォーム、数多くの項目それぞれに豊富な選択肢があり、選んでいるだけで時間が溶けていきます。
選手の容姿が決まったら能力の振り分け。今回はわかりやすくパワーに全振りのスラッガーにしてみました。時間に制限のある体験会で作ったわりには、結構いいデキの選手が完成したのではないかと自画自賛しています。
流れとしては、KONAMIでお馴染みの育成ゲームのシステム。『パワプロ』で言うところのサクセスモードです。日々、練習やチームメイトとの交流をしながら、試合がある日はフィールドプレイで監督の評価を上げつつ、自分の能力向上を目指します。フィールドプレイは自分の打順と守備機会のみの操作で、選手1人の目線でプレイできました。
その後、「白球のキセキ」や「対戦」などもプレイしましたが、キャラメイクに時間をかけすぎた結果、途中で体験会が終了してしまいました。全体的なプレイ感としては、元々リアル志向だった『プロスピ』が、さらにリアルになった印象です。バッティングやピッチング、守備などの動きもリアルになっていながら、ゲームとしてもしっかりと爽快感が出ていました。
選手や球場のグラフィックはもちろん、スタンドにいる観客もかなりリアル。書き割りのような感じではなく、一人ひとりが観客として存在し、個々に動いていました。さらに前作まで1万5000人程度だった観客数が今回は3万人以上まで増えており、臨場感が高まっています。
また、音響に関しても、その観客の応援がまさに観客席から降ってくるような感覚がありました。これはヘッドホン推奨と言わざるを得ないでしょう。もちろんテレビのスピーカーでも楽しめるとは思いますが、より没入感を高めたいのであれば、ヘッドホン着用をオススメします。
開発陣にインタビュー。こだわったのは、音響空間や観客の作り込み
試遊のあとは、開発者への囲み取材が行われました。体験会に参加した各メディアから、さまざまな質問が寄せられましたので、以下で紹介します。
――以前は毎年のようにリリースされていた『プロスピ』が、ここ何作かは数年に一度のリリースとなっています。その理由を教えて下さい。
統括ディレクター・山口剛氏(以下、山口):2015年に3Dフォトスキャンなどの新しい技術を取り入れたことが理由です。シリーズとして先の段階に進むために、まとまった開発期間が必要になりました。結果としてリアルな表現の野球ゲームをお届けできたと思っていますが、2015年から2019年までの4年間は、家庭用ゲーム機で『プロスピ』シリーズをリリースしていません。
――今作で特に作り込んだ部分はどこでしょうか。
グラフィック担当・吉田和史氏(以下、吉田):グラフィック面では、「Unreal Engine」を新たに導入し、リアルな野球の熱量をプレイヤーに伝えるようなグラフィックを追求しました。観客やベンチの選手のリアクションにもこだわっていますので、空間を味わってほしいですね。
サウンド担当・柏崎歩氏(以下、柏崎):音響空間には本当にこだわり、スタジアムに実際にいるような響きを目指しました。あとは、音声合成ですね。これにも力を入れました。「記録の数字」などを収録すると、パーツ同士のつながりが悪くなったり、収録数が多くなってゲーム内に入りきらなくなったりするのですが、今回は音声合成でそこをクリアしました。
――観客の作り込みについて、注力した点を教えてください。
吉田:スタジアムのスタンドに3万人以上の観客が入る仕組みを構築しました。しかも、観客全員が個別に動くよう設計しています。たとえば「あの観客は弁当を買ってきて戻って来るところ」など、細かい演出にもこだわりました。
――「eBaseball Engine」と「Unreal Engine」の2つのエンジンを使う理由を教えてください。
山口:野球のプレイを再現する仕組みは「eBaseball Engine」、グラフィック面を「Unreal Engine」で作っています。全体を制御しているのは「eBaseball Engine」ですね。
――スタジアムをレーザースキャンを使って計測したとのことですが、北海道日本ハムファイターズがホームグラウンドを札幌ドームからエスコンフィールドに変更されました。エスコンフィールドの建設中に計測したのでしょうか。
吉田:エスコンフィールドHOKKAIDOは建設と同時にレーザースキャンの撮影などをさせていただきました。それ以外のスタジアムも毎年どこかしらが変化しているので、情報をいただいて制作しています。
――ダウンロードコンテンツに対応とのことですが、どのようなものがあるのでしょうか。
山口:応援曲に関するDLCを予定しています。また、選手が打席に入るタイミングやピッチャーの登板タイミングで流れる登場曲を今作で初めてダウンロード販売する予定です。
――ありがとうございました。
一般社団法人日本野球機構承認
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ゲーム内に再現された球場内看板は、原則として2023年度プロ野球公式戦のデータを基に制作しています。 データは、Japan Baseball Data(株)が独自に収集したものであり、公式記録とは異なる場合があります。提供情報の手段を問わず、いかなる目的であれ無断で複製、転送、販売等を行う事を固く禁じます。
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