• 米IntelのJim Johnson氏(Senior Vice President and General Manager, Client Business Group)と、AcerのJason Chen CEO。間にあるのはSwift 14 AI(Inel)だ

IFA 2024の開幕を控え、Acerが現地ドイツ・ベルリンにて新製品発表イベント「Next@Acer 2024」開催した。AcerのJason Chen CEOが、最新プロセッサ“Core Ultra シリーズ2”を発表したIntelをはじめとしたパートナー各社とともに新製品を紹介。幅広いゲーマーに向けた「Nitro」と高性能シリーズ「Predator」のゲーミングブランドからはユニークなコンセプト製品も飛び出した。新製品ラインナップを見てみよう。

  • AcerのJason Chen氏(同社CEO)。終始笑顔で新製品を紹介していき、会場も盛り上がりをみせた

「Next@Acer 2024」で発表された主な新製品

  • Swift 14 AI
  • Swift 16 AI(Intel Core Ultra シリーズ2)
  • Swift 14 AI(AMD)
  • Swift Go 14 AI(Qualcomm)
  • TravelMate P6 14 AI
  • Iconia X12
  • Nitro Blaze 7
  • Nitro V 14 (AMD)
  • Predator Project DualPlay
  • Predator Orion 7000
  • Predator XB273U F5/V5
  • Nitro XV240 F6/XV270 F6/XV270U F5
  • Nitro GS272U M

Core Ultra シリーズ2採用のSwiftが登場、Snapdragon X Plusモデルも

薄型軽量、高いデザイン性をうたうSwiftシリーズでは、9月3日(ドイツ時間)に正式発表したCore Ultra シリーズ2搭載モデルのほか、9月4日のタイミングで発表された8コアのSnapdragon X Plus搭載モデル、AMD Ryzen AI 9 365搭載モデルなどが、14型ノートPC「Swift 14 AI」として登場。重さは1.26kg~1.34kgほどだが、バッテリー駆動時間は最大29時間(動画再生時、Swift 14 AI[Intel])と非常に長持ちだ。

IntelおよびAMD搭載モデルは11月の機能アップデートを見据えたCopilot+ PC(現時点ではReady)製品となる(関連記事:IntelまたはAMD搭載の新型ノートもCopilot+ PCに、11月にWindowsアップデート配布開始)。価格や販売時期は地域によって異なり、例えばCore Ultra シリーズ2搭載のSwift 14 AIは価格1,199.99USドル、9月に北米向けに出荷される。

個人的にはTravelMate P6 14 AIに注目。Intel Core Ultra シリーズ2(Intel Core Ultra 7 268V)を搭載し、カーボンファイバー製でMIL-STD 810H基準を満たしながら999g以下の軽さとなっている。バッテリー駆動時間は最大14時間と、1kgオーバーのモデルと比べればやや控えめ。例として北米向けの販売は1,499.99USドルで、2025年1月に出荷となる。

  • AcerのCopilot+ PCはIntel版、AMD版、クアルコム版が全て揃う

  • Swift 14 AI(Intel)を掲げるJason Chen氏

  • Core Ultra シリーズ2(最大でCore Ultra 7 258V)を搭載するSwift 14 AI(Intel)実機。重さは約1.26kgで片手で持つとそれなりに重みもあるが、いわゆる“軽量”の部類に入るだろう。Intel Evoプラットフォームにも準拠する

  • Iconia X12。こちらはMediaTek Helio G99プロセッサを備えるAndroid 14タブレット。12.6型・2,560×1,600解像度のAMOLEDディスプレイによる画面の美しさ、クワッドスピーカーによる没入感などがアピールされた

  • TravelMate P6 14 AIの実機。約999gを下回る重さで片手で持っても軽いと感じる

  • Acer独自のAIアプリケーションもトピックの1つ。VisionArtはAIによって生成された壁紙を楽しめる機能。またLiveArt 2.0は写真の背景を手軽に削除し、2D画像に深度を生成できる機能だ

注目PCが続々現れたNitro/Predatorシリーズ。飛び出すコントローラーに会場が沸く

このほか、ゲーミング関連プロダクトも発表会場で盛り上りをみせた。NitroシリーズからはRyzen 7 8840HS(Radeon 780Mグラフィックス)を搭載したハンドヘルド型ゲーミングPC「Nitro Blaze 7」が登場。

1,920×1,080ドットのタッチ対応7型ディスプレイで、144Hzリフレッシュレートをサポートする。メモリは16GBのオンボード、ストレージは最大2TBを選択できる。I/OはUSB Type-Cポート×2、microSDカードなど。重さは670g。

  • Nitro Blaze 7。MSIのハンドヘルドゲーミングPC「Claw A1M」(Meteor Lake採用)と近しいカテゴリの製品だが、こちらはRyzen 7 8840HSを内蔵する

  • 表面はシンプルで装飾的な凹凸は少なく持ちやすそうだ。OSはWindows 11 Home。Xbox Game Passが3カ月無料で試せる特典が付属する

また女性やカジュアルゲーマーを意識し、“パワフルかつ美しい”とうたう14.5型ゲーミングノートPC「Nitro V 14」は天板から底面まで全てホワイトで統一したカラーが特徴。これにはRyzen 7 8845HSが搭載され、GeForce RTX 4050 Laptop GPUの選択が可能だ。

その16型モデル「Nitro V 16」はカラーがグレー系となり、プロセッサはIntel Core i7-14650HXなど、グラフィックスはGeForce RTX 4060 Laptop GPUなどを選べる。Nitro V 14は北米などで9月、1,099.99USドルから発売。Nitro V 16は北米などで10月、1,299.99USドルから発売する。

高い冷却性能を持つタワー型PC「PREDATOR ORION 7000」は次世代CPU「Rrrow Lake」のデスクトップ版を搭載することが明かされた。大型のLED付き3連ファン「Predator CycloneX 360」に液冷を組み合わせた強力な冷却機構を備えるという。メモリは最大128GB、ストレージは最大6TBで、グラフィックスは最大でGeForce RTX 4090 Desktop GPUを選択可能。

  • Nitro V 14。天板やベゼル、側面、キーボード面、底面とすべてがホワイトカラーとなっており、女性のみならず部屋の雰囲気をモノトーンで揃えたい人など男女問わず選びやすい製品だろう

  • 天板や背面もホワイト一色。徹底したワンカラ―だ

  • Nitro V 16はV14より一回り大きく、グレー系のカラーで統一。最大でGeForce RTX 4060 Laptop GPUを搭載でき、主にGPUでAI処理を担うことで233AI TOPSという能力を備えている

  • 27型ゲーミングディスプレイ「PREDATOR XB273U F5」。応答速度は最小0.5msで、360Hzリフレッシュレートをサポートする。このほかフルHD時で600HzをサポートするNitro SV240 F6なども登場

  • “Next Gen”Arrow Lakeプロセッサを搭載すると銘打ったタワー型ゲーミングPC「Orion 7000」。大型のLED付き3連ファン「Predator CycloneX 360」が印象的だ

最後に「写真を撮る用意を!」と前置きして登場したのが「Predator Project DualPlay」。一見普通のゲーミングノートPCかと思いきや、タッチパッド機能を持つコントローラーが内蔵されており、キーボード上部のボタンを押すことでコントローラーを取り外して他の人と一緒にコントローラーを使えるという驚きの仕様で、会場でも喝采が飛び交っていた。現時点では「コンセプトモデル」という扱いで、製品の詳細や発売情報は不明。続報を待ちたい。

  • Predator Project DualPlay。一見普通のゲーミングノートPCと思いきや……

  • キーボード上部(画面側)に配置されたボタンを押すことで、内蔵されたコントローラーがポップアップする仕組み

  • コントローラー単体

  • コントローラーの左右を取り外して使うこともできそうだ

Predator Project DualPlayの公式動画