パナソニック ホールディングスは3月29日、自動車関連の製品・技術開発を行うパナソニック オートモーティブシステムズ(PAS)の事業について、パナソニックHDとApollo Global Management Inc.のグループ会社(Apollo)が戦略的共同パートナーになることで合意。PASの株式譲渡契約及び株主間契約を締結したと発表した。

  • パナソニック オートモーティブシステムズ(神奈川・横浜市、2023年2月14日撮影)

今回の合意に基づき、パナソニックHDが現在100%保有するPASのすべての株式を、Apolloが投資助言を行うファンドが間接的に保有する新会社(新PAS 親会社)が取得。パナソニックHDは新PAS親会社の持株会社の株式の20%を取得することで、今後協働してPAS事業の経営にあたる。

この取引は、関係当局の承認等を含む一般的な契約上の条件等を満たすことを前提として、2024年度末までに完了する見込み。

PASは、パナソニックグループのオートモーティブ事業を担う事業会社として、同グループの持株会社制移行に伴って2022年4月に発足。国内外の自動車メーカーに“Tier 1”として、インフォテインメント領域をはじめとする先進技術を提供している。

パナソニックHDは「自動車業界の電動車への急激なシフトとともに、車両のアーキテクチャーが大きく変わる中で、今後、さらなる強化が求められるソフトウェア開発や電動化への対応が必要となる。パナソニックHDはPASの長期的な成長を図るため、同事業のノウハウと資金リソースを持ち、事業ビジョンを共有できるパートナーを検討していた」と説明。

パナソニックHDとApolloが2023年11月に、PASの事業に関するパートナーシップについての基本合意を公表して以降、最適な成長戦略を検討し、今回の取引の合意に至った。

今回のパートナーシップにより、パナソニックHDとApolloは、それぞれの持つ経営資源、オートモーティブ業界に関する知見、技術や専門的ノウハウ、グローバルのオートモーティブ関連企業に対する投資経験やネットワークを活用し、PASのさらなる成長をめざすとしている。

また、PASの将来的な株式上場を視野に入れ、「急速な進化を遂げるオートモーティブ・エレクトロニクス業界で、トップクラスの競争力と経営体質を備えたリーディングプロバイダーとして、より一層の成長と発展を実現する」という。

なお、パナソニックHDは引き続き、経営理念を中心とした価値観を共有するパナソニックグループの一員としてPASを支援。互いの企業価値最大化に向け、他のグループ各社と共に連携を図っていく。

パナソニック ホールディングス 楠見雄規社長のコメント

ApolloはPASがこれまで大切にしてきたお客様や従業員、経営に対する考え方を尊重してくれるパートナーであり、今回のパートナーシップにより、PASはグローバルなトッププレーヤーとしてより一層飛躍することができると考えています。PASは今後もパナソニックグループの一員として、グループの調達力や基礎研究の分野などで連携しながら、モビリティ社会の進化における重要なプレーヤーとして、お役立ちを果たしてまいります。

Apollo 日本代表 岡本哲士氏のコメント

PASは、先進的な技術力と優れた品質を有しており、その成長潜在性を高く評価しております。Apolloは日本を代表する大手事業会社との戦略的パートナーシップの豊富な実績を有しており、グローバル自動車セクターへの深い知見及び日本におけるパートナーシップ経営モデルの経験を通じて蓄積した専門知識を活かすことで、本パートナーシップも成功裏に導けると強く信じております。今後はPASの経営陣・従業員・顧客・サプライヤーの方々および共同パートナーであるPHDと共に、自動車向けインフォテインメントシステム及びその他先進技術の長年にわたりグローバルトッププレーヤーであるPASの更なる飛躍の実現に向けて、尽力してまいります。

パナソニック オートモーティブシステムズ 永易正吏社長のコメント

車載の知見や見識、お客様との強固な関係、素晴しい人財、PASには、100年に一度と言われるこの変革期を勝ち抜けるだけのポテンシャルがあります。Apolloとのパートナーシップを活かして、当社のポテンシャルを最大限に発揮することで、オートモーティブ・エレクトロニクス業界のグローバルトッププレーヤーとなり、お客様と共に、クルマと移動体験に新しい価値を提供してまいります。