スティック型のコードレス掃除機には、モーターやダストカップを収めた「本体ユニット」がありますが、このユニットは製品によって位置が違います。手元近くに配置したものを上重心、ヘッド近くの配置なら下重心と呼んだりします。上下どちらの配置でも、それぞれにメリットとデメリットがあるものです。

シロカの新製品「らくらクリーナー(SV-SK151)」は、この問題を解決するために「本体位置を変更できる」を構造を採用。2023年から注目度が高まっている紙パック式も取り入れた新クリーナーの魅力を、シロカのショールームでチェックしてきました。らくらクリーナーの直販価格は24,860円です。

  • 2月20日発売のシロカ「らくらクリーナー」。写真左では本体ユニットを下に、写真右では上にセットしています

上ユニットと下ユニット、どっちが便利?

らくらクリーナーは、ハンドル部、本体ユニット、延長パイプ、ヘッドという4パーツに分割可能。本体ユニットと延長パイプの位置を入れ替えることで、本体ユニットの上位置・下位置を切り替える仕組みです。

  • 分割したらくらクリーナー。左から、ハンドル部、本体ユニット、延長パイプ、ヘッド

  • マイナビニュース +Digitalの林編集長が握っているのは、左手が上位置、右手が下位置のらくらクリーナー。本体サイズは幅21.1×奥行15.3×高さ103.5cmです

最近の高機能コードレスクリーナーは、本体ユニットが手元にある「上重心タイプ」が主流です。上重心タイプのクリーナーはヘッド近くに障害物がないので、ベッドやソファの下といった場所も掃除しやすい点がメリット。実際に、上重心と下重心のらくらクリーナーで家具の下を掃除してみると、その差は歴然でした。もちろん上重心のほうがスムーズに掃除できます。

  • 上重心時は、クリーナーをほぼ水平に倒せます。高さ10cmの隙間があれば、らくらクリーナー全体がスッと入りました

  • 下重心時は、本体ユニットがジャマになって全体を水平に倒せません。無理に倒すとヘッドが床から浮いてしまうため、高さ約10cmの隙間(ベッド下)にはここまでしか入り込めませんでした

  • 排気口は外側に向いているので、顔に近い上重心にセットしても排気を吸い込む心配はなさそうです

とはいえ、上重心タイプのクリーナーにもデメリットはあります。わかりやすいのは「モーターなどの重さが手の負担になりやすい」こと。

らくらクリーナーは標準質量(本体+ハンドル+延長パイプ+フロアヘッドを合わせた重さ)が1.55kgあるのですが、上重心のときはこの重さを手に感じやすいのです。フローリングのようなツルッとした床ではそこまで大きな負担は感じないものですが、カーペットなど摩擦力が大きい床だと、下重心にしたほうが格段に掃除しやすいと実感しました。

ちなみに、らくらクリーナーはヘッドに回転ブラシを内蔵していません。ヘッドが「自走」しないのも、カーペットの上を動かすときに少し重く感じる理由のひとつでしょう。一方で、ブラシがないのでヘッド内に長い毛などが絡まらず、メンテナンスが楽というメリットもあります。

  • 下重心で床を掃除しているところ。本体の重さをヘッドが支えるため、上重心と比べてかなり軽い掃除感です

  • らくらクリーナーのヘッド裏。ヘッド前面にスリットがあるため、コーヒー豆くらいの大きなゴミもしっかり吸い込みます

注目の紙パックタイプなのでゴミ捨てが簡単

らくらクリーナーもうひとつの魅力が、ゴミの集じんに紙パック式を採用していること。コードレス掃除機の多くはダストカップにゴミを溜めるサイクロン式ですが、紙パック式は「ホコリが舞わない」「汚いゴミを見ずにすむ」「手が汚れない」など、ゴミ捨て時のメリットがたくさんあります。

また、サイクロン式は割と頻繁にダストカップのゴミ捨てが必要でしたが、紙パック式は一定期間ゴミ捨てをしなくても問題ありません。そんな紙パック式の良さが見直され、2023年から国産メーカーの高機能モデルにも続々と紙パック式のコードレス掃除機が登場しています。

らくらクリーナーは紙パックを「ホルダー」とよばれるパーツに装着して、本体にセット。ゴミを捨てるときはホルダーを外し、ゴミ箱の上で紙パックをリリースします。汚れた紙パックに手を触れずにゴミを捨てられます。紙パックの交換はだいたい約1カ月ごと。「紙パック式 コードレススティッククリーナー らくらクリーナー 専用紙パック(6枚入り)」(SV-SK151FT6)を660円で購入できます。

  • 付属する紙パックと、らくらクリーナーの専用ホルダー。ホルダーの「口」には黒いシリコン製のベロがあり、ゴミ捨て時にホコリなどが外に飛び出ないように工夫しています

【動画】らくらクリーナーの紙パック装着とゴミ捨て

  • らくらクリーナーのパッケージには、紙パック×6枚とダストバッグ×1枚が付属します。ダストバッグは洗って使い回せる不織布製。紙パックが手元になくなってしまったときの予備として活躍しそう

紙パック式の掃除機は、ゴミが溜まると吸引力が落ちるのでは? という心配があります。確かにかつてはそうでしたが、各社の最新モデルは紙パックにゴミが溜まってきても、吸引力が落ちないように工夫されています。シロカのらくらクリーナーは、紙パックが満タン時でも周囲にスペースができるように設計。紙パックが満タン近くになっても、風の抜け道があるので吸引力が落ちにくいとしています。

  • 膨れた紙パックをセットしても周囲にかなりのスペースがあります。このスペースがあることによって、紙パックにゴミが溜まってきてもきちんと吸引するのです

  • 紙パックを満タン(合計50gの砂と綿を吸引した状態)にして、3kgのボーリング球を吸い込んだところ。標準モードでしっかり持ち上がりました

運転時間は標準モードで約25分以上、強モードで約15分。充電時間は2.5時間。バッテリーは取り外し可能なので、予備バッテリーを購入すれば長時間の掃除にも対応できます。

  • 操作部は電源ボタンと運転切替(標準/強)だけとシンプル

  • 本体にブラグを差し込んで充電します。充電スタンドがほしかったところですが、直販24,860円の値段を考えれば仕方ないか……

  • ハンドル部に内蔵されたバッテリーは取り外して交換することも可能

アタッチメントとしては、ブラシ付きノズル、隙間ノズルを付属。付属のノズルを使うとハンディクリーナーにもなります。

  • 隙間ノズル(写真左)、ブラシ付きノズル(写真右)

  • 付属ノズルを装着するとハンディクリーナーに。ハンディとしてはちょっと大きいかも?

今回改めて、本体ユニットの位置(上重心・下重心)で身体への負担が違うことを実感できました。ただ正直、ユニット位置を入れ替えるには本体を一度バラさないといけないため、「掃除中に気軽に上下を入れ替え」とはいきません。普段は動かしやすい下重心、家具の下までキチンと掃除したいときに上重心へと組み替える程度なら、それほど面倒ではないのかも。

ほかにも、充電のたびにプラグを差し込み・使用時は抜く、ハンディが少し大きいなど気になる部分はあります。とはいえ、位置変更できる本体ユニット、ゴミ捨てしやすい紙パック式、持続する吸引力、交換可能なバッテリーなど、2万円台のコードレス掃除機ながら「使いやすさ」にこだわりを感じる製品でした。