Blizzard Entertainmentは1月12日(現地時間)、同社公式ブログを更新し、ゲームシステムに加える予定の変更について明らかにした。なんとタンクとDPSロールに経時回復パッシブを実装し、ヒールを務めるサポートへの依存軽減を図るという。

  • 『オーバーウォッチ2』でタンクとDPSにまさかの“回復パッシブ”実装 - ロール制への依存軽減に躍起

オーバーウォッチ2は、タンク1人・DPS 2人、サポート2人で戦うヒーローシューターFPSゲーム。前バージョンの『オーバーウォッチ』からタンクが一人削減されている点がポイントで、タンクは1人で前衛を務める必要がある。

今回、『オーバーウォッチ2』における2024年の開発姿勢について発表された中で、タンクロールとDPSロールへのパッシブ回復能力を実装すると明らかにされた形。ほかのプレイヤーを回復して飛び回る必要があるサポートロールへの負担軽減が目的とされており、サポートが全員を生かし続けなければならないというプレッシャーを抑制。サポート以外のロールには、自分自身の生存にあたってこれまでより多くのオプションを提供するという。

海外ゲームサイトのPC Gamerは、この姿勢にやや慎重な見方のようだ。昨年末に実装された「マウガ」がメタを破壊したことに言及しつつ、大量のキャラとマップが存在し、学習曲線が急峻になって習熟が難しくなったゲームタイトルにおいて、ここまで大幅なシステム改修は既存プレイヤーの離脱を招くかもしれないと述べている。

また、パッシブ回復が実装されればサポートをだれが必要とするのか? とタイトルに設定されており、しょんぼりしたマーシーがトップ画像に表示されている点も注目だ。なお、経時回復パッシブは5秒間の無被弾で有効化されて最大で体力の20%を回復するようなので、サポートのヒール能力が完全に不必要になるほど強力ではない。

ちなみに、パッシブ回復以外にもリスポーンのタイミングをそろえてグループアップを促進する「Spawn Together」や、クイックキューの改善、PvEにおけるヘルス状態をわかりやすくする「Party Frames」などさまざまな改修も予告されている。

「私たちはオーバーウォッチがチームの戦略と仕組みによって定義されることを望んでいますが、これは少し後退する可能性があり、将来的にはさらに後退する可能性があると感じています」と末尾に寄せられており、Blizzard Entertainmentはオーバーウォッチのゲーム性そのものの舵取りに苦慮している様子だ。

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