デル・テクノロジーズから2023年8月に発売された「Alienware Aurora R16」をレビューします。従来までの近未来的で独特なデザインから一新され、シンプルかつミニマルなボディになった新型Alienware Auroraシリーズ。その実力をチェックしていきましょう。
シンプルながらもAlienwareらしいデザイン
Alienware Auroraシリーズといえばまるで宇宙船のようなデザインでしたが、Alienware Aurora R16は一般的な箱型のデザインに変更されています。
「レジェンド3.0」と称される新デザインを採用したAlienware Aurora R16は、サイズは従来から約40%小さくなっていますが、システムは約20%静かになり、CPU温度は最大10%、GPU温度は最大6%低減したとのこと。静音性と冷却性がかなり引き上げられています。
シンプルながらも、正面のAlienwareロゴや左サイドの「スタジアムループ」と呼ばれる楕円形の照明ループなど、一目見てAlienwareのゲーミングPCだと分かるデザインです。 本体正面のポート類は中央寄りに配置されており、デスクの下ではなくデスク上に置いて使うことを想定されていることが伺えますね。
BTOで自分に合った構成を選択可能
Alienware Aurora R16には豊富なBTOメニューが用意されていて、予算や用途に合わせたスペックを選ぶことができます。
CPUは第13世代のCore i7-13700F、Core i9-13900Fと最新の第14世代Core i7-14700KF、Core i9-14900KFプロセッサーから選択可能。メモリは16GB(8GB×2)から 最大64GB(32GB×2)まで、SSDは最大8TB(4TB×2)まで搭載することができます。
グラフィックスはRTX 3050、RTX 4060、RTX 4060Ti、RTX 4070、RTX 4070Ti、RTX 4080、RTX 4090とエントリーからハイエンドまで幅広くラインナップされています。
シャーシオプションでCPUクーラーを空冷から簡易水冷へ変更することも可能で、第14世代のCPUが選択された場合は自動的に簡易水冷に変更されます。
他にも、Officeソフトやセキュリティソフト、動画・写真編集ソフトなどもオプションで選ぶことができます。キーボードやマウスだけでなくヘッドセット、モニターなどの周辺機器も同時に購入でき、ゲームプレイに必要なものを一気に揃えることも可能です。
Alienware Aurora R16の性能をチェック
ベンチマークソフトを使って、Alienware Aurora R16の性能をチェックしていきましょう。
今回試用したモデルの構成は以下の通りです。
- OS:Windows 11 Home(日本語)
- CPU:Intel Core i7-13700F(16コア/24スレッド 最大5.2GHz)
- メモリ:16GB(8GB×2 DDR5 5600MHz)
- グラフィックス:GeForce RTX 4070
- ストレージ:1TB M.2 2280 SSD (PCIe4.0x4)
Alienware Aurora R16は、専用ソフト「Alienware Command Center」で動作モードを「静音」「バランス」「パフォーマンス」「カスタム」の4つから選ぶことが可能です。今回はパフォーマンスでベンチマークなどを実行しました。また、システムの電源モードは「最適なパフォーマンス」を選択しています。
CPUは、1世代前とはいえ性能の高いCore i7を搭載しているため、シングルコア・マルチコアともに高いスコアが出ています。 PCMark 10のスコアからも、ゲームだけでなくクリエイティブワークも快適にこなせることが分かります。
グラフィックスにはGeForce RTX 4070を搭載。ミドルクラスのGPUですが、各種ベンチマークで高スコアを記録し、超重量級タイトルの「サイバーパンク2077」のベンチマークでも、DLSSを有効にするとWQHD解像度で平均FPSが120以上でした。
この性能があれば、ほとんどのゲームを快適にプレイできそうです。
小さくなったけど性能に妥協はないゲーミングPC
シンプルながらもAlienwareらしいデザインを採用したAlienware Aurora R16。個人的には今までのAlienwareのゲーミングPCの中で一番好きなデザインです。従来よりも約40%も小型化されていて、さらに静音性・冷却性ともに向上しているというのも非常に嬉しい部分です。
CPUはCore i7-13700Fから最新のCore i9-14900KF、グラフィックスはエントリークラスのRTX 3050からハイエンドなRTX 4090まで選べ、メモリやストレージも選択肢が多く、自分の用途や予算にあわせてカスタマイズすることができます。ゲーマーからクリエイターまで、幅広いユーザーにオススメできるゲーミングPCだといえるでしょう。