クリプトン・フューチャー・メディアが12月4日、同社が展開する歌声合成ソフトウェア・初音ミクが、今年最も賞賛すべきネーミングを選ぶ「日本ネーミング大賞2023」の最優秀賞を受賞したことを発表した。ネットでは「おめでとう!」「名前考えた人天才」など賞賛の声が集まっている。

  • 日本ネーミング大賞、2023年の大賞に「初音ミク」 - ネットは賞賛「考えた人は天才」「音楽のジャンルになった」

    「初音ミク」が、「日本ネーミング大賞 2023」の最優秀賞を受賞! Art by iXima © CFM

「日本ネーミング大賞」は、ネーミングの重要性を広く社会に発信することで、ネーミングの質と価値の向上を図り、生活文化を豊かにし、産業の進展に寄与することを目的に賞賛すべき優れたネーミングを選出・表彰するアワード。4回目の開催となる今年は、509件のエントリーの中から、各賞が選ばれた。

2023年の「日本ネーミング大賞」の最優秀賞に選ばれたのは、「初音ミク」だった。初音ミクは、クリプトン・フューチャー・メディアが2007年に開発した、入力された歌詞とメロディーを歌う合成音声ソフトウェアで、ネーミングの由来は「未来からきた初めての音」だ。発売後、大勢のクリエイターが「初音ミク」で作った音楽をインターネット上に投稿したことで一躍ムーブメントとなり、今では音楽制作用のソフトウェアという枠を超えてキャラクターとしても注目を集め、国内外でグッズを展開したり、バーチャル・シンガーとしてライブを行ったりと、多方面で活躍している。

  • 画像は2007年に開発された合成音声ソフトウェア「初音ミク」のパッケージ。世界的シンガーがまだ新人だった頃のもの Art by KEI © CFM

選考理由では、「日本発の世界で活躍しているバーチャル・シンガー」や、「音楽業界にも多大な影響を与えジャンルを創出した」、「ネーミング自体にテクノ感・デジタル感を感じる」、「未来からきた初めての音というコンセプトがグッド」、「テクノロジーだけでなくキャラクター性を持たせたことが成功要因。ネーミングが世界観を拡げた好例」、「海外アーティスト含め数々のコラボレーションを生みだし、商品価値が非常に高い」、「海外でも同じ名前で展開しているところも素晴らしい」といった好評コメントが多数あがったとのこと。また今年、ミクさんが設定年齢と同じ16歳を迎えられたことも、評価された一因になったのだとか。

<動画>「初音ミク」が2023年の「日本ネーミング大賞」を受賞!【受賞コメント動画】

クリプトン・フューチャー・メディアは、「今年、『初音ミク』は設定年齢と同じ16周年を迎えましたが、さらには、日本ネーミング大賞という栄えある賞を頂けたことで、16歳のアニバーサリーイヤーに大きな花を添えられました。本当にありがとうございます。世界中にいらっしゃる「初音ミク」のクリエイター、ファンの皆様にサンキュー(39)の気持ちをお伝えするとともに、今後も永く『初音ミク』が続いてゆくよう会社をあげて精進して参ります」とコメントしている。

ほか各賞は以下の通り。

<優秀賞>

  • いまかの
  • リップモンスター
  • キオクシア
  • みらいえらぼ

<ルーキー賞>

  • chocoZAP
  • 完全メシ

<地域ソウルブランド賞>

  • 博多あまおう
  • 棒ラーメン
  • 万能ねぎ
  • めんべい
  • アラフォー傾子

<審査員特別賞>

  • プチプチ
  • レンタルなんもしない人

<レジェンド賞>

  • タイガー魔法瓶
  • 青春18きっぷ
  • 地球の歩き方
  • チーかま
  • ご飯ですよ!

ネット上では「ミクさん受賞おめでとう!」「初音ミクすごいよね。昔はここまで大きくなるとは思っていなかったけど、もはや一つの音楽ジャンルとして世界に浸透している」「オタク文化が世間に認められてきてるの良いな」「メルト辺りから15年以上経ってようやくここまできたのか‥不思議な気分」「おめでとうございます♪ミクさんは不滅!」「名前考えた人天才だと思う」などの声が寄せられた。