iPhoneのLightningポートがついに廃止され、USB-Cが採用された2023年。付属する充電ケーブルもこれまでのUSB-C/Lightningという独自のものでなく、一般的なUSB-C/USB-Cになりました。これでiPhoneや他のデバイスと接続したら充電できるのでしょうか。iPhone 15 Proを使って試してみました。
なお、iPhoneからiPhoneへの充電は、Appleが公式にサポートするものではありません。当記事によって損害・損失があった際は一切の責任を負いかねます。ご了承ください。
iPhone 15 Pro → iPhone 15 Plus 充電可能
まずは新顔同士の接続を試します。USB-Cポートを持つiPhone 15 Proと、iPhone 15 Plusをケーブルで繋いだところ、バッテリー残量100%の15 Proから60%の15 Plusへの充電が始まりました。
ただし効率はあまり良くなく、10分間充電して+2%程度でした。残量がピンチの時に誰かに分けてもらうには、あまりお手軽な方法とは言えないようです。
USB-CとUSB-Cの組み合わせでは、バッテリー残量の多い方から少ない方へ自動的に充電が行われます。15 Plusが100%、15 Proが64%で接続してみると、15 Proの充電が始まりました。
注意したいのは、充電が始まると自動的にストップしないことです。放置するとバッテリー残量が逆転してもそのまま充電が続き、100%になるまで吸われ続けてしまいます。
iPhone 15 Pro → Apple Watch 充電可能
Apple Watchの充電器も、ケーブルのポートはUSB-Cです。iPhone 15 Proに繋げばApple Watchの充電も可能です。
こちらは10分間接続したところ、Apple Watchのバッテリー残量が15%ほど増え、iPhone側は3%減りました。
効率的には悪くないようですが、実際に使う状況にはあまり遭遇しないような気がします。
iPhone 15 Pro→iPhone 14 Pro 充電可能
USB-C→Lightningのケーブルを使えば、Lightning端子のiPhoneにも充電できるのでしょうか。試してみました。
10分間接続したところ、14 Proは62%から66%に増加、15 Proは82%から75%に減少しました。増加分より減少分が多いのがやや気になるところです。何かロスがあるのでしょうか。
逆に、LightningのiPhone 14 ProからUSB-CのiPhone 15 Proへの充電は可能なのでしょうか。iPhone 14 Proの充電が100%の状態でケーブルをつないでみたところ、Lightning→USB-C方向へは給電されず、14 Proが100%の充電停止状態となりました。
iPhone 15 Pro→iPad Pro 11インチ 充電不可
USB-C搭載という意味では大先輩のiPad Proではどうなるでしょうか。接続してみたところ、iPad Proの方がバッテリー残量が少なかったにもかかわらず、iPhoneの方に充電中アイコンが表示される結果となりました。
iPhone 15 Pro →MacBook Pro 充電不可
バッテリー残量の少ないMacBookにiPhone 15を接続すると、みるみるバッテリーが吸われていく……という話を聞きましたが、試してみたところ筆者の環境ではその現象は起こりませんでした。iPad Proに接続した場合と同じく、iPhone側が100%でも「充電中(充電停止状態)」表示になりました。
iOSがアップデートされて仕様が変わったのか、MacBook側がAppleシリコンでないからなのか、理由は分かりませんが……。ひとまず、不用意につないでうっかりバッテリーがなくなってしまうという事態は避けられそうです。