ソニーは8月29日、フルサイズセンサー搭載ミラーレス「α7C II」「α7CR」を発表した。いずれも、2020年10月発売の「α7C」の改良版。凹凸を抑えたコンパクトな箱形ボディを継承しつつ、画像処理エンジンにBIONZ XRを採用し、AIプロセッシングユニットを搭載してリアルタイム認識AFに対応するなど、AF性能をα7R Vと同等に引き上げた。α7CRは有効6100万画素の高画素センサーを搭載する。コンパクトで高性能のカメラが欲しいと考えるクリエイターや写真愛好者に売り込む。

価格はオープン。予想実売価格は、α7C IIボディ単体モデルが30万円前後、α7C IIレンズキットが33万円前後、α7CRが45万円前後。発売はいずれも10月13日。

  • 「フルサイズでもコンパクト」というα7Cのボディサイズを継承しつつ、撮影性能や画質を高めた「α7C II」（左奥）と「α7CR」（右手前）が登場した

「フルサイズでもコンパクト」という点が好まれてヒットしたα7Cの撮影性能や画素数を引き上げた改良版モデル。凹凸が少なくバッグなどへの出し入れがしやすい箱形の小型軽量ボディを継承しつつ、α7R Vで定評のあるパーツを盛り込んでAF性能や速写性能を高めた。両機種のおもな特徴やα7R Vとの共通点は以下の通り。

α7C II（ILCE-7CM2）

  • 有効3300万画素の裏面照射型フルサイズセンサー
  • 画像処理エンジンはBIONZ XR（α7R Vと同じ）
  • 高精度な被写体認識を可能にするAIプロセッシングユニット搭載、リアルタイム認識AFに対応（α7R Vと同じ）
  • 位相差AFは759点
  • 露出制御や色再現性を向上（α7R Vと同じ）
  • 連続撮影は最大10コマ／秒
  • ボディ内手ブレ補正は最大7段分＋動画時アクティブモード＋レンズ協調補正に対応
  • クリエイティブルック、S-Cinetoneに対応（α7R Vと同じ）
  • 前ダイヤルを追加
  • 背面のバリアングル液晶はアスペクト比を3:2に変更、空いたスペースをEVFの大型化に生かした
  • EVFは約236万ドット、約0.7倍
  • 約514gと軽量

  • スタンダードモデルのα7C II。上部の出っ張りを抑えたデザインなど、α7Cで評価を受けた要素を継承する

  • α7C II（左）とα7C（右）。見た目はそれぞれほとんど変わりない

  • α7C II（上）とα7C（下）。α7C IIでは、S&Q（スロー＆クイック）や撮影モード切替がモードダイヤル同軸のレバーに移ったほか、露出補正ダイヤルが目盛りのないタイプとなった

  • シャッターボタンの前方に前ダイヤルを新設。グリップもホールドしやすい形状に改められた

  • α7C II（左）は背面液晶のアスペクト比が3:2比率に改められ、その分EVFをより大型化した。背面にはカスタムボタンを1つ追加した

  • 画面も最新のαシリーズと同じレイアウトに変更した

α7CR（ILCE-7CR）

  • 有効6100万画素の裏面照射型フルサイズセンサー（α7R Vと同じ）
  • 画像処理エンジンはBIONZ XR（α7R Vと同じ）
  • 高精度な被写体認識を可能にするAIプロセッシングユニット搭載、リアルタイム認識AFに対応（α7R Vと同じ）
  • 位相差AFは693点（α7R Vと同じ）
  • 露出制御や色再現性を向上（α7R Vと同じ）
  • 連続撮影は最大8コマ／秒
  • ボディ内手ブレ補正は最大7段分＋動画時アクティブモード＋レンズ協調補正に対応
  • クリエイティブルック、S-Cinetoneに対応（α7R Vと同じ）
  • 前ダイヤルを追加
  • 背面のバリアングル液晶はアスペクト比を3:2に変更、空いたスペースをEVFの大型化に生かした
  • EVFは約236万ドット、約0.7倍
  • グリップエクステンション「GP-X2」が標準で付属
  • 約515gと軽量

  • 高画素モデルのα7CR。ホールド性を高めるグリップエクステンション「GP-X2」が標準で付属する

  • グリップエクステンション「GP-X2」。希望小売価格は22,000円で、α7C IIでも使える

  • グリップエクステンションを装着すると背が少し高くなる

  • グリップエクステンションは工具不要で簡単に取り外せる

  • グリップ側の部分は90度大きく開くので、グリップエクステンション装着時もバッテリーへのアクセスは容易