Dynabookの「dynabook K1/V」は、10.1型ディスプレイを搭載する2in1 PCだ。クラムシェルスタイルとタブレットスタイルの形態は、ディスプレイを含むシステム本体とキーボードユニットを分離させることで変更できる。
dynabook K1のWebページで子供が使っているシーンを多数掲載しているように、主に教育現場、それも小学校や中学校などの児童生徒に対する利用を想定している。そのため、主な需要としては学校での一括導入になると思われる。
ただ、それら多くの教育現場ではPCの管理が厳しく、学校外への持ち出しは禁止とするケースも少なくないため、家庭学習用に学校で使っているのと同じPCを用意したいという需要も少なからず発生しそうだ。
そして、そのPCが、そのまま子供にとって初めての専用PCとなることが多い。それどころか、世帯としても唯一のPCとなることも十分にありえる(総務省の情報通信白書令和三年版によると、世帯保有率はスマートフォンが9割近くなのに対し、PCは7割程度となっている)。
以上の状況を鑑みて、教育現場向けのPCという特定の目的に向けて開発されたであろうdynabook K1/Vではあるものの、「それを使う子供にとって初めての専用PC」「もしかすると世帯にとっても唯一のPC」という想定の下、このレビューでもまずは通常のPCと同様の視点から評価し、その上で、教育現場、特にDynabookのWebページで訴求している小学校での活用にdynabook K1/Vは適しているのか否かを考えてみたい。
ビジネス向けっぽい外観、キーボードは着脱可能
冒頭でも述べたように、dynabook K1/Vは分離式(デタッチャブル)の2in1 PCだ。そのため、携行利用としては、キーボードユニットを取り外した本体だけのタブレットスタイルを評価していこう。
タブレットスタイルにおける本体の重さは610gで、Windowsタブレットとしては平均的な値だ。ただ、iPadやAndroidタブレットの同サイズディスプレイ搭載モデルと比べると200g近く重くなる。
たった200gと思うかもしれないが、タブレットのスタイルで、かつ、いまとなってはPCより利用者が多いAndroidやiPadOS製品の重さに慣れている多くのユーザーからすれば、「見た目より重い」と認識されてしまうのはやむを得ない。
ただし、フットプリントの面積を比べると同じサイズのディスプレイを搭載しているだけあって、幅が250mm弱、奥行きで180mm弱とほぼ同等のサイズに収まっている。