ファーウェイ・ジャパンは5月24日、2023年度の「フラッグシップ新製品発表会」を開催。国内向けに、スマートウォッチの新フラッグシップ製品「WATCH Ultimate」をはじめとした、6製品をお披露目しました。

この中で個人的に目を引いたのが、血圧を測定できる「HUAWEI WATCH D ウェアラブル血圧計」。スマートウォッチに血圧計の機能を追加したもので、管理医療機器の認証を取得した点がポイントです(認証番号:305AGBZI00005000)。発表会で展示されていた実機で実際に血圧を測定してみました。写真で紹介していきましょう。

  • WATCH D ウェアラブル血圧計。ターゲットは、血圧や健康が気になる40~50代のビジネスパーソン

  • 本体はやや厚みがあり、ベルト部のカフも一般的なシリコンベルトと比べると厚いが、見た目は普通のスマートウォッチだ

世の中には手首で測るタイプの血圧計が他にもありますが、多くはスマートウォッチよりサイズが大きく、機能も血圧測定のみの専用機であることがほとんど。小型の“ウェアラブル血圧計”としてはオムロンの「HCR-6900T-M」が知られており、HCR-6900T-Mも睡眠トラッキングや活動量などの測定が可能です。

今回登場した「WATCH D ウェアラブル血圧計」は、ファーウェイのスマートウォッチに血圧測定機能を内蔵したもの。価格は60,280円で、HCR-6900T-M(実勢9万円強)を意識したのか、より手ごろな値段となっています。

1.64インチの四角いAMOLEDディスプレイ(280×456ドット)の下に、血圧測定に必要な小型サイズの圧電式マイクロポンプを搭載。ベルト部には幅30mmのカフを備え、日々の血圧を手軽に測定、記録できることが特徴です。加えて、一般的なスマートウォッチに搭載される健康管理機能や睡眠モニタリング、運動測定機能も備えています。

カフは二層式で、通気性がよく肌にフィットするスパンデックスとナイロン素材の布製カバーで覆われているため、装着感が良好。実際に血圧を測った際も柔らかい締め付けで、痛みは感じませんでした。

  • 画面は1.64インチの四角いAMOLEDディスプレイ。カラーはグラファイトブラックのみ

  • WATCH D ウェアラブル血圧計の概要。血圧や心拍数、血中酸素レベル測定などのほか、睡眠トラッキングやストレスモニタリング、活動量計、ワークアウトモードなども搭載。バッテリーは 最大7日間

  • 本体には、手首サイズを計測できる紙のメジャーが付属する。バンド(ストラップ)はLサイズ(長さ約90~133mm、手首サイズ161~200mmに適応)と、Mサイズ(長さ約90~118mm、手首サイズ約130~160mmに適応)の2種類が同梱される

  • 紙のメジャーで自分の手首サイズを計測。数字はバンドのベルト穴に割り振られた数字と対応しており、筆者はバンドMサイズ「5」の位置がフィットすることがわかった

  • ベルトはバックル式。外すのにやや力が必要

  • Mサイズバンドの5の位置に留め具を合わせる

  • カフの幅は30mmと細身。スパンデックスとナイロン素材の布製カバーで覆われている(写真のバンドはLサイズ)

  • 実際に測定しているところ。椅子に座り、WATCH D ウェアラブル血圧計を心臓と同じ高さに上げ、腕が動かないようもう一方の手で肘を支えるのが正しい測定姿勢とのこと(写真では立っていますが、実際には座って測定する必要があります)

  • 側面ボタンは、右側の「HOME」と「HEALTH」の2つだけ。「HEALTH」ボタンで血圧測定を開始できる

  • 測定中はカフに空気が送られ腕を締め付ける。圧迫感はあまりない

  • 測定中の表示。測定姿勢が正しくなかったり、腕を大きく動かしたりするとエラーが出てしまうが、気をつけていれば問題なく測定できる

  • 測定結果。普段やや低血圧ぎみの筆者、おおむね予想通りの数値だった

測定にかかった時間は20~30秒ほど。測定中はカフが手首を圧迫しますが、上腕カフ型の血圧計よりもずっと柔らかい圧で、痛みは全く感じませんでした。測定結果は1回目が上113、下79、2回目が上115、下80。おおむね予想通りで、普段の自分の血圧測定結果と比べてとりわけ低すぎ/高すぎる印象はありませんでした。

測定結果は本体のほか、ファーウェイのヘルスケアアプリでも確認できます。アプリでは日/週/月単位の血圧値の変動がグラフで表示でき、血圧の推移を把握しやすいほか、高血圧と判断された測定結果の回数を血圧ステージごとにまとめて確認できたりもします。また、血圧測定のスケジュールを設定できる「血圧測定リマインダー」や、家族など自分以外の人が血圧を測るときに役立つ「ゲスト測定」も、血圧を日々記録したいユーザーにとっては便利な機能だと感じました。

  • ファーウェイのヘルスケアアプリ。左下に「血圧」の項目

  • 日/週/月単位で測定結果を確認できる

  • 週単位での測定結果。グラフで表示でき、平均血圧や平均脈拍も見られる

  • 高血圧と判断された測定結果を、血圧ステージごとに確認できる

  • 測定結果は本体側でも確認可能

  • 「HEALTH」ボタンを押して画面をスクロールすると、血圧測定記録の一覧表示や、ゲスト測定機能などを選べる

  • スマートウォッチとしては70種類以上のワークアウトに対応

  • 睡眠/ストレスモニタリング機能も搭載する

  • スマートウォッチや血圧計、ワークアウト、健康管理機能などが一体化した「オールインワン」デバイスをうたう