Googleは、同社初の折りたたみスマートフォン「Pixel Fold」を、開発者向けイベント「Google I/O 2023」で正式発表した。
日本でも6月20日から、NTTドコモ/KDDIおよび沖縄セルラー電話/ソフトバンク、Googleストアで予約を開始し、7月中旬に発売する。日本でのラインナップは12GBメモリ・256GBストレージ搭載の1モデルのみで、Googleストア価格は253,000円。
なお、Pixel FoldをGoogleストアで予約購入すると、次回以降の買い物に使えるGoogleストアクレジット52,000円分をプレゼントするキャンペーンも展開される。対象購入期間は2023年6月20日~7月16日まで。
予約開始は6月20日、Pixel Foldの概要は?
Pixel Foldは、Google初の折りたたみ型スマートフォン。外部カバー部と内折り部分の両方にディスプレイを搭載し、折りたたむと5.8インチ、開くと7.6インチの大画面でコンテンツを表示できる。すでに開発発表はされていたが、米国時間5月4日にGoogleの公式Twitterアカウントにて、Google I/Oで正式発表されることが予告された。
- CPU: Google Tensor G2
- 内蔵メモリ: 12GB
- ストレージ: 256GB
- 外部ストレージ: -
- ディスプレイ: 5.8インチの有機EL/7.6インチの有機EL
- バッテリー駆動時間: 24時間以上(Googleのテストによる)、4,821mAhのバッテリー内蔵
- 前面カメラ: 有効画素数約950万画素
- インナーカメラ: 有効画素数約800万画素
- 背面カメラ: 有効画素数約4,800万画素、【超広角】有効画素数約1,080万画素、【望遠】有効画素数約1,080万画素
- 5G Sub-6: n1 / 2 / 3 / 5 / 7 / 8 / 12 / 14 / 20 / 25 / 28 / 30 / 38 / 40 / 41 / 48 / 66 / 71 / 75 / 76 / 77 / 78 / 79
- 5Gミリ波: n257 / n258 / n260 / n26
- LTE: B1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 13 / 14 / 17 / 18 / 19 / 20 / 21 / 25 / 26 / 28 / 29 / 30 / 32 / 38 / 39 / 40 / 41 / 42 / 46 / 48 / 66 / 71
- Wi-Fi: Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)
- Bluetooth: 5.2
- 防水: IPX8準拠
- 本体サイズ: 幅79.5×厚さ12.1×高さ139.7mm(折りたたみ)/幅158.7×厚さ5.8×高さ139.7mm(広げた状態)
- 重さ: 283g
- カラーバリエーション: Porcelain、Obsidian
画面は折りたたんで5.8型、広げて7.6型
本体サイズは、折りたたんだ状態で幅79.5×厚さ12.1×高さ139.7mm、広げた状態で幅158.7×厚さ5.8×高さ139.7mm。重さは283g。
Googleでは、市販の折りたたみスマートフォンと比べ薄くポケットにしまえるほか、ヒンジは鏡面仕上げの合金スチール構造により、折りたたみに対する高い耐性を備えたとしている。防水性能はIPX8に準拠。本体カラーはObsidian、Porcelainの2色。
たたんだとき表に出る外部カバーのディスプレイは5.8インチの有機EL。アスペクト比は17.4:9で、解像度は2,092×1,080ドット(408PPI)。カバーガラスにはCorning Gorilla Glass Victusを採用している。リフレッシュレートは120Hzで、HDRもサポート。ピーク輝度は1,550ニト。
広げたときに表にえるインナーディスプレイは7.6インチの有機EL。アスペクト比は6:5で、解像度は2,208×1,840ドット(380PPI)。カバーガラスは保護プラスチック層を組み込んだ薄型ガラスで、外部カバーの画面と同じく、120Hz駆動でHDRをサポートする。ピーク輝度は1,450ニト。
Tensor G2プロセッサ内蔵、日本では256GB容量のみ
プロセッサは、Pixel 7/7 Proと同じGoogle Tensor G2(およびTitan M2セキュリティコプロセッサ)を内蔵。メモリは12GB、ストレージは256GB。海外では128GBモデルも用意されるが、日本では256GBモデルのみ発売する。
最低5年間のセキュリティアップデートが提供されるほか、特典としてGoogleのVPNサービス「Google One VPN」が無料利用できる。
OSはAndroidで、2023年後半にリリースされるAndroid 14もサポート予定。なおAndroid 14リリースのタイミングで、Pixel Fold向けにデュアルスクリーンを活用したリアルタイム翻訳機能が提供される。同機能では内側と外側のディスプレイ両方に、翻訳内容を表示できるため、対面相手との会話がしやすくなるという。
認証は電源ボタン兼用の指紋認証に加え、カメラを使った顔認証もサポート。このほかパターン、PIN、パスワードによる認証機能も備えている。充電はUSBケーブルまたはワイヤレス(Qi認証済み)で、USBはPD 3.0をサポートし、別売のGoogle 30W USB-C充電器などを使うと急速充電も可能。
カメラは5眼構成、「Pixel史上最高品質の自撮り」
カメラは背面に3レンズ、前面に1レンズ、内部に1レンズの計5眼構成。前面カメラは有効画素数約950万画素で、絞り値はf/2.2、画角は84度。本体を広げたときに使えるインナーカメラは有効画素数約800万画素で、絞り値はf/2.0、画角は84度。
背面カメラは次の3レンズを搭載。
メインの有効画素数約4,800万画素1/2型センサー(f/1.7、レンズ画角82度)
超広角の有効画素数約1,080万画素1/3型センサー(f/2.2、レンズ画角121.1度)
望遠の有効画素数約1,080万画素1/3.1型センサー(f/3.05、レンズ画角21.9度)
背面メインカメラは光学式手ぶれ補正やCLAFを備え、望遠は5倍の光学ズーム、最大20倍の超解像ズームに対応する。また、LDAF(レーザー検出オートフォーカス)などの機能も搭載する。
自撮り時には、本体を開きフロントディスプレイを見ながら、背面カメラを使って撮影できるため、Googleでは「Pixel史上最高の品質で自撮りできる」としている。また、Pixel Foldをスタンドのように机に置く「テーブルトップモード」を使うことで、三脚がなくても集合写真や天体写真を撮りやすいほか、ハンドジェスチャーでシャッターを切る操作も可能。
デュアルSIM対応、5Gミリ波もサポート
携帯通信はデュアルSIMに対応し、nanoSIMスロット×1、eSIM×1を利用可能。主な対応バンドは下記の通り。
LTE:B1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 13 / 14 / 17 / 18 / 19 / 20 / 21 / 25 / 26 / 28 / 29 / 30 / 32 / 38 / 39 / 40 / 41 / 42 / 46 / 48 / 66 / 71
5G Sub-6対応バンド:n1 / 2 / 3 / 5 / 7 / 8 / 12 / 14 / 20 / 25 / 28 / 30 / 38 / 40 / 41 / 48 / 66 / 71 / 75 / 76 / 77 / 78 / 79
5Gミリ波対応バンド:n257 / n258 / n260 / n26
このほか通信機能として、Wi-Fi 6E(IEEE802.11ax)およびBluetooth 5.2、NFC/FeliCaなどをサポートする。
内蔵センサーはデュアルバンドGNSS(GPS、GLONASS、Galileo、QZSS、BeiDou、NavIC)、近接センサー、周囲光センサー、加速度計、ジャイロメーター、磁力計、気圧計、ホール効果。
オーディオはステレオスピーカーで、マイクは3基を内蔵。空間オーディオ機能やノイズサプレッション機能を備える。搭載ボタンは電源ボタンと音量調節ボタン。有線インタフェースはUSB Type-C 3.2 Gen2に対応する。同梱品は1m長のUSB-C - USB-C ケーブル(USB 2.0)、クイックスタートガイド、クイックスイッチアダプター、SIMツール。