撮影した写真を友だちに渡すとき、LINEなどのSNSアプリを使う...ごく当たり前に行われていることですよね。メールなど他の手段があることは知っていても、使い慣れたアプリのほうが考えずに済むし失敗がないからです。目の前にいる友人にしても同じこと、パケット消費量もたかが知れているからSNSアプリのほうがかんたんです。

しかし、撮影した時点の画質/情報にこだわるのなら、目の前にいる友人にはAirDropで写真を渡しましょう。モバイル通信網を経由しないから通信費がかからないことも理由ですが、情報の欠落がない、オリジナル/撮影時点と変わらない最高品質を保てるからです。

たとえば、釣り上げた魚を撮影したとします。iPhoneの標準設定で撮った写真ならば、HDRで記録されるから銀色に輝くウロコを再現でき、フォーマットには圧縮効率に優れるHEIF(ヒーフ)が適用されるからデータサイズもコンパクトです。位置情報やレンズ情報もメタデータとして写真に付帯します。AirDropで送信すると、ベストな状態を保つことができるのです。

一方、他の方法で写真を送信した場合にはこの限りではありません。LINEを例にすると、HEIFをJPEGに変換する過程で色情報が減らされ、オリジナルと比べると輝きが足りなく感じることがあります。位置情報は取り除かれ、撮影に使用したレンズの情報も失われます。解像度は維持されるものの、じっくり見比べると差ははっきりわかります。

とりあえず全体像を確認できればいい、AirDropの事前準備(受信設定の変更)が面倒、という場合にはSNSアプリを使った受け渡しもいいですが、長期保管する可能性が高い写真はAirDropがお勧めですよ。

  • SNSアプリ経由で受け取った写真は、オリジナルの情報が欠落しているかも?