お年ごろのティーンエイジャーを持つお父さんなら、「パパのLINEはおじさんくさい」とグサッとくることを一度や二度は言われたことがあるのでは? 30代や40代の働き盛り世代がZ世代の部下に何気なく送ったLINEのどこが“おじさんくささ”“近寄りがたさ”を感じさせるのか、Z世代の現役大学生2名に協力してもらい、ズバリ指摘してもらいました。

  • 若い人が思わず「おじさんくさい」と感じるLINEの書き方は何なのか、現役大学生に聞いてみた

Z世代が思わず引いちゃうLINEの書き方は?

新社会人が続々と入社する春、「新人とうまくコミュニケーションして仕事も飲み会も盛り上げたいな!」と意気込んでいる先輩方も多いでしょう。とある中小企業の営業部で働く課長の酒井さんもその1人。定時で退社した新入社員の鈴木さんのスマホに、酒井課長がLINEを送りました。

  • 40代の酒井課長が新入社員の鈴木さんに送ったLINE。どこがNGなのか、大学生にズバリ指摘してもらった

ザッと見ても「おじさんが若者を意識して書いたんだな…」と随所に痛々しさを感じさせるメッセージですが、青山学院大学のナツミさんは以下のポイントをダメ出ししました。「メッセージが長いと“圧”を感じる」という点と、「家族など親しい男性以外から届くハートマークは怖い」という点は、特に頭に入れておきたいところです。

  • まず、全体的に文章量が多いです。文章量が多いと、優しさや気遣いではなく“圧”を感じます
  • 感情の表現は絵文字ではなく、公式ではないLINEスタンプを用いて表現した方が、若者ウケはいいかと思われます
  • 「僕が新卒で入った頃は~幸せですネ!」という自分語り、直接言われるならまだしも、LINEで言われると返事に困ります
  • 基本的に、パートナーや家族といった親しい男性以外の男性から届く「ハートマーク」は怖いと思います
  • 何回も出てくる「ネ」が怖いです。語尾のカタカナは、若者でも使わないです
  • 「来てくれますよネ」と、飲み会を断りづらい雰囲気を出されているのが戸惑います
  • 絵文字の「!」「?」もおじさん構文らしさを強く感じます
  • 青山学院大学のナツミさん。「現在大学3年生で、就職活動をしています。好奇心が旺盛でさまざまなことに興味があり、新しいことに挑戦することが好きです。休日は、都内のカフェ巡りをしています」

慶應義塾大学のケンイチさんのダメ出しは以下の通り。「LINEで句点は付けない」という点や、「(笑)」の表記方法は覚えておきたいところ。先ほどのナツミさんと重なる部分も多く、働き盛り世代が「今どきの若いヤングが好みそうな表現」だと思っていることが、Z世代には共通して違和感を感じさせることが分かります。

  • 文末に句点(。)を使っている→若者は基本的にLINEで句点は付けない
  • 「ましたネ」「ですネ」→文末にカタカナの「ネ」を使っているが、若者は使わない
  • 絵文字を3つ連続して使っている→これは典型的な“おじさんおばさん構文”といえる
  • (笑)を使っている→若者は()を省略して「笑」のみ、または「w」を使う
  • 文末の絵文字使用率が高い→若者は絵文字を多用しない
  • 長文で送っている→若者はLINEを連絡手段として使うため、用件は手短にまとめる
  • 慶應義塾大学のケンイチさん。「慶應義塾大学の1年生です。大学ではおもに中国語などの言語学習に力を入れています。現在はキャンパスの近くで一人暮らしをしていて、もうすぐ一人暮らしをして一年が経つのでだいぶ家事に慣れてきました。旅行をするのが好きで、夏休みや春休みには友人とさまざまな場所に行ってきました」

このように、送ったLINEの表現次第では「課長って結構おじさんなんだな…」と世代間のギャップを感じさせ、コミュニケーションがスムーズにいかなくなる可能性も。大学生のアドバイスを頭に入れて、この春に“おじさんおばさん構文”を卒業してみませんか?