厚生労働省の公式Twitterが3月8日、「ジビエ(狩猟によって捕獲された野生鳥獣の肉)はしっかり中まで加熱しよう」と注意を呼びかけた。その前日には、ある新聞社による「カラスの生食」を紹介する報道がネット上で物議を醸していた。そのような背景もあり、この厚生労働省の投稿が「対応が早くて好き」などと話題になっている。

当該ツイートでは、「シカ、イノシシ等の野獣やカモ、カラス等の野鳥は病原体を保有している可能性があり、その肉や内臓を生食することは非常に危険です。ジビエは中心部までしっかり加熱して食べましょう」というコメントとともに、シカやイノシシ、カラスをあしらったイラストを投稿している。これだけだと、特に変わったところもない「ジビエ生食」に関する注意喚起ツイートのようなのだが、実は同様の投稿は2022年にも行われていた。

こちらのツイートが、その2022年の前回の投稿なのだが、「ジビエ(シカ、イノシシ等野生鳥獣の肉)の生食はE型肝炎ウイルス、腸管出血性大腸菌、寄生虫などによる #食中毒 のリスクがあります」とコメントとともに、シカとイノシシのイラストを投稿している。

……おわかりいただけただろうか。

というわけで、ご覧の通り、今回の投稿には「カラス」が追加されているのだ。

「カラス」が追加された理由は明言されていないが、タイミングとしては、前日に東京新聞が、茨城県の一部地域に伝わるとされる「カラス肉の生食文化」を記者が体験する記事を公開していた。記事ではカラス生食をめぐり、「食中毒のリスクはかなりある」と注意する一方、総じて食文化として肯定的に紹介しているように見えたことから議論を呼び、ネット上では「普通に死ぬぞ」「絶対に真似しないで」「ちょっと無責任すぎる」などと批判の意見が集まっていた。

今回の厚生労働省のツイートがこれを受けたものなのか、偶然なのかはわからないが、この一連の出来事にネット上では、「(イラストに)カラス増えてるの優秀」「仕事が早いな!」「厚労省の対応が早くて好きよ」「主張強めのカラス草」「タイムリーな注意喚起😳」など評価する声が多く寄せられている。