日本の細胞培養スタートアップ企業・インテグリカルチャーが、フランスの高級食材「フォアグラ」として知られるアヒルの肝臓を形成する細胞を培養して、食べられる「培養フォアグラ」の製造に成功したと、2月21日付けで発表し、ネットで話題になっている。

  • 世界初、食品のみで作った「培養フォアグラ」誕生 - ネット「昆虫食より培養肉がいい」

    血清や成長因子を使わず食品のみで作った「培養フォアグラ」が誕生

フォアグラは、アヒルやガチョウに大量の餌を強制的に食べさせて、肝臓を肥大させて作る。フランスでは、祝い事などで食される伝統的な食材だ。しかし、その生産方法から動物福祉の観点で論争が起こり、イギリス王室が公邸内でのフォアグラの提供を禁止するなど、国際的に禁止とする動きが高まっている。同社は、こうした問題を解決するための一助になる可能性を目指して開発を行っているという。

この「培養フォアグラ」は、同社の特許技術である動物体内の臓器間相互作用を模した環境を擬似的に構築し、動物細胞を大規模かつ安価に培養できる「CulNet システム」を用いて、これまで食べられてきて、安全性が確認されている食品のみを使い製造されたという。また、培地や培養、装置など各領域、業界の高い技術力を有する企業が参画し、細胞農業を実現するためのオープンイノベーションプラットフォームである「CulNet コンソーシアム」の協力のもと実現したものだそう。

同社によると、従来の培養肉の生産コストを押し上げる原因であった動物由来の血清や、成長因子を全く使わない培養フォアグラは世界初とのこと。

現状では、「培養フォアグラ」の生産コストは、100グラムあたり3万円ほどだという。この生産コストが大きな課題となっているが、段階的に低コスト化を進めるとともに、今年中に安定量産を目指すとしている。

  • 「細胞性食品でつくるフォアグラ風味のお出汁たっぷりフラン」

このほか同社は、培養フォアグラを素材とした新たな食体験を目指して、レストランのシェフとメニュー開発を進めているという。その第一弾として、世界各国でホテルやレストランを運営するPlan・Do・Seeの毛利 周太シェフとコラボして、「細胞性食品でつくるフォアグラ風味のお出汁たっぷりフラン」を開発し、官能評価会を実施しているそうだ。

ネット上では「すごーい!!味がどんなか気になる👀」「凄いことなんだけどディストピア感もすごい」「昆虫食より培養肉の研究に力を入れてもらいたい」「ちょっと食べてみたい…🤣💓」などの声が寄せられた。