Nextorageは、ソニーストレージメディアソリューションズからフラッシュメモリー製品事業のみで独立したメモリーカードベンダーです。CP+のブースでは、カメラマンの要求に応えるメモリーカードの展示が目立っていました。
高性能のミラーレスカメラは動画撮影に対応した製品も多くなっていますが、そのような製品にはCFexpressカードが使われています。同社の製品は、8K動画にも対応するpSLC製品と、おもに写真撮影に対応するTLC製品を展示。SDカードは2ラインナップを展示し、片方は高速転送のUHS-IIに対応した製品です。
また、NRS-Hシリーズ、RIGIDの製品は樹脂で一体化しています。SDカードは、メモリー基板の上にプラカバーを付けた作りが一般的ですが、「端子間の仕切りが切れる」「ライトプロテクトノブが欠ける」「曲げて折れてしまう」というトラブルもあります。RIGIDの名のとおり、一体化により本体の全体強度を高めたのが特徴。SD規格の18倍の曲げ強度やIP68の防水性とヘビーデューティーさが売りで、外部ロケでの過酷な扱いに耐えそうな作りのUHS-1規格の製品です。
説明してもらったBranding&Promotion課の中野弘一氏によると、同社の隠れポイントは「メモリーコントローラーのファームウェアを日本で作っている」ところ。これによって、連続書き込み中でもカメラの書き込みの波を把握して書き込み性能を落とすことなく消費電力を下げ、結果としてカメラの撮影枚数を増やすことができるとのこと。外でのロケーション撮影では、携行するのはより少ないバッテリー本数にしたいところですが、省電力なメモリーカードを使うことで連続撮影枚数を増やせるのは驚きでした。
Nextorageからは、外付けのCFexpressメモリーカードリーダーはまだ販売されていませんでしたが、USB3.2(20Gbps)のメモリーカードリーダーとUSB4のM.2メモリーユニットが参考展示されていました。高速なメモリーカードの性能をフルに活用するための作業環境作りのためには、ThunderBoltやUSB4接続のリーダーが必要になりそうです。
なお、自分のカメラで製品を試してみたい人は、ブースにてメモリーカードの貸し出しを受け付けています(要身分証明書)。自慢のカメラでの使い勝手を試すとよいでしょう。