NTTドコモが運営するモバイル社会研究所は2月16日、2022年11月に実施した親と子に関する調査から、小中学生のスマホ所有率についてのデータとその分析を公開した。小学生のスマホ所有率はこの5年間上昇傾向が続いているが、中学生のスマホ所有率は2019年の81%をピークに頭打ち気味で、2020~2022年の3年間は60~70%台で推移している。

今回公開されたデータは、関東1都6県の小学生/中学生とその親を対象に、訪問留置調査の形式で2022年11月に実施された「2022年親と子の調査」から小中学生のスマホ所有状況をピックアップしたもの。有効回答数は500件。

スマホ/キッズケータイの所有率/利用率は頭打ち気味

小中学生のスマホ/キッズケータイ所有率のこの5年の推移をまとめたのが次のグラフ。小学校低学年(小1~小3)と小学校高学年(小4~小6)は全体として上昇傾向が続いているが、中学生は2019年に81%に達したのち、67%→79%→76%と推移しており、頭打ちの間がある。なお小学生は2020年と2021年を境にキッズケータイ(フィーチャーフォン含む)の所有率をスマートフォンの所有率が上回っており、とくに小学校高学年で差がひらいてきている。

  • グラフ:【小中学生】スマホ・キッズケータイ所有率 経年推移

    小中学生のスマホ/キッズケータイ所有率の経年推移

保護者の端末の利用や家族での共有を含めた、スマホ/キッズケータイの利用率が次のグラフ。こちらも小学校低学年と中学生は停滞気味。小学校高学年はこの2年で9ポイント利用率がアップしている。

  • グラフ:【小中学生】スマホ・キッズケータイ利用率 経年推移

    小中学生のスマホ/キッズケータイ利用率の経年推移

ただし直近3年間は、コロナ禍の影響があった時期。子供の外出が減ったり行動範囲が狭まったり、あるいは保護者の在宅勤務が増えたりすることでスマホ/キッズケータイの必要性が薄れ、所有率・利用率の伸びが鈍化していることは推測される。

小学6年生でスマホ所有が半数を超える。キッズケータイの利用は小学生まで

スマホ/キッズケータイの所有率を学年ごとにまとめたのが次のグラフ。小学校5年生でスマ/キッズケータイのいずれかの所有率が半数を超えており、小学校6年生でスマホのみの所有率が半数を超えている。小学5年生から中学2年生にかけてスマホ所有率が上昇しているが、中学2年生と中学3年生では中学3年生が1ポイントであるが減っている。誤差の範囲とも思えるが、高校受験を控えてスマホの利用を控えるというようなことがあるのかもしれない。

  • グラフ:【小中学生】学年別スマホ・キッズケータイ所有率

    小中学生の学年別スマホ/キッズケータイ所有率

また、小学3年生~小学5年生まで20%超を維持しているキッズケータイの所有率が小学6年生12%→中学1年生2%とこの2学年で急激に比率を下げているのも興味深い。早い家庭では小6からキッズケータイからスマホへ移行し、中学1年生になるとキッズケータイを使い続ける家庭はきわめて少数ということだ。

次のグラフはスマホ所有率を男女で比較したもの。小学校低学年では男女に大きな差はないが、小学校高学年/中学生では女子のほうが約10ポイント上回っている。やはり女子のほうが保護者を心配させるということだろうか。

  • グラフ:【小中学生】男女別スマホ所有率

    男女別にみたスマホ所有率

最後のデータはAndroidスマホとiPhoneの比率。男子より女子のほうが、小学生より中学生のほうが、iPhoneの比率が高いという結果になっている。全年代を対象としたスマホOSシェア調査でも10代ではiPhoneのシェアが他の年代より高く、とくに10代女子では82.4%と圧倒的となっており、若年層とくに女子の間でiPhoneの人気が高いというのは間違いないようだ。

  • グラフ:【小中学生】OS別スマホ所有

    iPhoneとAndroidの比率

一方で小学生のほうが中学生よりiPhoneの比率が低いのには、小学生の場合は機種選択に保護者の意向(先のシェア調査でも30代~50代では30代女性を除いてAndroidの比率が高い)が反映されやすいと考えれば説明がつく。保護者が使っていたスマホをお下がりとして子供に使わせるというケースもありそうだ。

調査概要

  • 調査方法:訪問留置調査
  • 調査対象:関東1都6県・小学生及び中学生とその親
  • 有効回答数:500件
  • サンプリング:QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付
  • 調査時期:2022年11月