プラススタイルが、子どもなどに持たせて使う見守りGPSの新製品「まもサーチ3」を発表しました。GPSだけでなく、ソフトバンクのモバイル通信にも対応しており、位置情報の正確さや取得の迅速さが特徴。移動の履歴がスマホから参照できる点や、1回の充電で最大2カ月充電いらずで使えるバッテリーなど、機能や使い勝手も上々。発売記念特価だとAirTagより1,000円以上安く買えるなど、コスパの高さも十分。子どもやシニアの見守りを始めたいと考える人だけでなく、クルマの見守りにも適した製品だと感じました。
AirTagよりも確実に位置情報を取得できる
新生活の準備を始めつつあるこの時期、スマホを持たせない子ども用の見守りデバイスの導入を検討する人が増えています。昨今は、認知症による徘徊で行方不明になる心配のあるシニアに持たせたり、盗難が急増しているクルマに搭載して万が一に備えたい、と考える人も増えています。
この手の見守り用途だと、知名度の高いアップルの「AirTag」(エアタグ)を利用する人が増えています。ただ、AirTagは周囲にiPhoneを使っている人がいないと検知できない仕組みのため、周囲に人がいない状況だとお手上げ。もともとAirTagは身の回りの小物と組み合わせて使うことを想定した製品なので、大切な家族やクルマの見守り用途には不向きといえます。
そこにプラススタイルが投入したのが「まもサーチ3」。GPSだけでなく、ソフトバンクのLTE回線とWi-Fiを利用し、携行している人の位置情報を正確かつ迅速に取得し、連携した保護者のスマホアプリで位置情報を参照できる仕組みです。本体はAirTagよりもふた回りは大きく重いのですが、IP65の生活防水・防塵性能を備えており、雨にぬれても問題ありません。
位置情報は履歴も参照でき、バッテリー駆動は長い
実際に徒歩で通学している子どものランドセルに入れて持たせてみると、かなり正確な位置を参照できました。地図を拡大してみると、太い道ならば左右どちらの歩道を歩いているかも分かるほどでした。ソフトバンクの携帯電話回線の基地局情報とGPS、Wi-Fiの情報を利用するため、一般的なスマホと同程度の精度が得られるわけです。
位置情報をリアルタイムに参照するだけでなく、移動の履歴も参照できます。「行動履歴」をタップするとその日の行動履歴が表示され、カレンダーをタップすれば指定した日にさかのぼって行動履歴が参照できます(最大90日前まで)。リアルタイムで行動を見守れなくても、子どもがどこに立ち寄ったのか、どういうルートで帰ってきたのかがあとで振り返れるので、不要な立ち寄りをしていた場合などに注意できます。
クルマの盗難への備えとして使えるかもチェックしました。グローブボックスに入れてフタを閉めても位置情報が取得できましたが、位置情報の精度が若干落ちる場合があるようです。座席の背にある収納部にポンと入れておいた状態だと、誤差も少なくしっかり位置情報が参照できました。マグネットで車体に固定するアクセサリーを後日販売する予定もあるようですが、わざわざそれを用意する必要はなく、クルマの見守り用途としても手軽に活用できると感じます。
感心したのがバッテリーの持ちです。位置情報取得を「バッテリー持ち優先モード」(3~4分間隔)から「頻度優先モード」(1~2分間隔)に変更し、フル充電にしてから10日ほど使ったところで、バッテリー残量は中程度の容量の「黄色」表示になりました。まもサーチ3は細かなバッテリー残量を参照できないので正確なことはいえませんが、少なくとも1カ月は余裕で使えそうです。
気になったのが、地下鉄の乗車中は位置情報の取得がうまくいかなかったこと。乗り換えなどで駅構内をしばらく歩いた時は駅の位置情報を取得できたのですが、トンネルの走行中はソフトバンク携帯が使える状況でも位置情報は取得できませんでした。見守りの対象が通学で地下鉄を利用する場合は、そのことを考慮しておいた方がよさそうです。
3月末まではAirTagより1,000円以上安く買える
全般的によくできていると感じたまもサーチ3。気になる端末価格は5,280円で競合製品と同等の水準ですが、3月31日までは発売記念キャンペーンで3,680円に割り引かれます。AirTagの価格は4,780円なので、AirTagよりも1,000円以上も安く入手できることになります。
月々の利用料は528円と安く、年払いならば5,500円(ひと月あたり約458円)とさらにおトク。まもサーチ3の契約期間はなく希望のタイミングで解約できるので、お試し感覚で2カ月ほど使ってもトータルでAirTag代ぐらいで済みます。機能を考えると、このコスパの高さは魅力だと感じました。