アイロボット初の2in1モデル「ルンバ コンボ j7+」(以下、j7+)は、吸い込み掃除と水拭き掃除が1台で完結するロボット掃除機。アイロボット公式オンラインストア価格は159,800円です。前回のファーストレビューからちょっと時間がたってしまいましたが、今回は掃除性能を中心にまとめていきます。

  • ルンバ コンボ j7+、アイロボット、ロボット掃除機

    吸い込み掃除と水拭き掃除に対応した「ルンバ コンボ j7+」、今回は掃除の性能を中心にレビューします

吸い込み掃除だけも可能

上記の通り、1台で吸い込みみ掃除と拭き掃除ができる点が最大の特徴。拭き掃除をするときには一緒に吸い込みみ掃除をしており、水拭き時の水量は3段階で変えられます。洗剤を使った掃除もできるので、床のベタつきが気になるときに重宝します。拭き掃除用のパッドは洗濯して繰り返し使えます(目安は約30回)。

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    吸い込み掃除、拭き掃除、障害物避け機能、クリーンベース機能など全部入り

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    薄型のパッドをセットした天面部分が変形機構になっていて、拭き掃除のときだけ本体の下へ。吸い込み掃除のときは本体の天面に収まります。写真のちょっと浮いている部分がパッドをセットした部分です

パッドはj7+本体の天面に取り付けるため、本体をひっくり返さずに着脱できるのですが、汚れたパッドを取り外すときにはどうしても手が触れます。片手でちょっとだけとはいえ、もう少し手に触れずに取り外せるともっとよかったところです。

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    付属のパッド。洗って繰り返し使います,A@ルンバ コンボ j7+、アイロボット、ロボット掃除機

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    ダストボックスと水タンクは一体型。水の残量はタンクで確認できますが、少なくなるとアプリや音声でも知らせてくれます,A@ルンバ コンボ j7+、アイロボット、ロボット掃除機

コード類を避けてギリギリまで掃除

j7+は、障害物回避、マッピング、自動ゴミ収集などの機能を盛り込んだ、いわば「全部入り」のルンバ。本体の前側に搭載したカメラによって、ペットの固形排泄物やケーブル類、靴(スリッパ)、靴下、充電ステーション、リュックサック、ペットの食器、猫用トイレ、ペットのおもちゃ(ボールやロープなど)といった、目の前にある小さな障害物を把握して避けながら掃除します。

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    ケーブルや靴下などを発見すると避けて動きます

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    認識した障害物はアプリで確認できます

【動画】コードとイスの間をちょっとずつ避けていきます(音声が流れます。ご注意ください)

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    家族が床に置きっぱなしにしたリュックも避けます。認識するとルンバ天面のリングが青く光ります

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    テーブルの上から垂れ下がっているパソコンのコード。床の上についているコードはギリギリで避けます

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    同じコードでも、テーブルに近い部分はコードが高い位置にあるため、j7+はコード下をくぐります

障害物を認識しても、遠回りして避けるとそれだけ掃除ができない場所が増えます。でもj7+の場合、コードやタオルなどもギリギリまで近寄って回避するため、障害物があっても掃除残りを減らせる印象です。

我が家は約75平米のマンション。もともと物が多くて廊下や部屋の間口が狭いためか、最初のうちはj7+がちゃんとマッピングできず、奥の部屋を認識しないことがありました。使い始めてから2~3回、マップを作り直しています。マップができあがったあとは、アプリ上で部屋の名前を付けます。

なお、j7+は部屋の床がじゅうたんかフローリングかを区別して、水拭き掃除する・しないを自動で判別しました。畳の部屋をフローリングと認識することがあったため、畳の部屋には水拭きを禁止するエリア設定をしています。

部屋の間取りや広さにもよりますが、我が家の場合は掃除の開始から終了までは50分ほど。掃除の様子や障害物を回避する様子を見るために、脱衣所や荷物が多い書斎の角にゴミを置いて調べてみました。吸い込み掃除のみ(水拭きなし)で全フロアを掃除する条件です。

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    脱衣所の角に猫砂を置きました(上)。掃除後は3~4粒の猫砂が残りましたが、おおむねキレイになっています(下)

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    書斎の奥の角。周りに本棚や空気清浄機などがあり、影になる狭いスペース

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    コードが近くにあるため、障害物回避で掃除しないかもしれないと思っていたのですが、ゴミを少しだけ残してキレイになりました

角に置いた猫砂は、完璧には取り切れてはいませんでしたが、それでもほとんど吸い取っていました。1回の掃除でこれだけゴミを吸い取ってくれるので、1日2回掃除をさせれば、かなりキレイになります(もちろんこれも生活環境によりますが……)。

続いて、ダイニングテーブルとイスの脚周り、ラグに猫砂(大きなゴミのイメージ)と重曹(微細なゴミのイメージ)をまいて、掃除後の状態をチェック。吸い込み掃除だけだったこともあり、イスの脚周りで重曹が少し残りました。ラグのほうは重曹をしっかり吸い取っていて、見た目にはわからないほど。猫砂も2~3粒が残った程度でした。

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    和室。カーテンの影、窓ギリギリまで掃除しています

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    フローリングのテーブル周り。脚の影になっているところの重曹は少し残っています

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    このあと水拭きしたところ、脚周りの重曹もキレイに。溝に入り込んだ重曹はさすがに残りました

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    ラグの上に重曹と猫砂をまきます

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    ラグやじゅうたんの上になると、吸引力がパワーアップします

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    見た目ではゴミは残っていないように感じますが、よく見ると猫砂が2~3粒残っていました

【動画】直線を描きながらちょっとずつ掃除していきます。ジグザグに行ったり来たりしないため効率的

水拭きはどんな感じ?

次は水拭き掃除を見てみましょう。水拭きに使う水の量は、アプリから3段階で調節できます。

水彩の色鉛筆で床に文字を書いて、水拭き(水の量は標準)してみました。掃除後の床にはちょっとだけ色鉛筆の文字が残りましたが、だいぶキレイになっています。この色鉛筆で床に書いた文字は、濡らした雑巾でゴシゴシすると消えるので、j7+の水拭きは手と雑巾で拭いたときと同じくらいの仕上がりではないでしょうか。j7+が拭き切れなかったところは手で力を入れてこすって落としましたが、フローリングにこれほどガンコな汚れが付くことはそんなにないと思います。

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    アプリで水の量を調整

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    水の量を最大にしても、水拭き直後の床に残る水はこれくらいでした

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    上が文字を書いた床、下がj7+で水拭きをしたあと。筆圧が強かった部分は残りました

個人的には、j7+本体の水タンクに水が残ったらアラートを出して欲しかった……。水タンクをいっぱいにしても常に使い切るとは限らず、水を入れっぱなしで忘れてしまうこともあり、衛生的にも気になります。掃除後に水タンクを見て残った水を捨てればいいとはいえ、それが面倒になってしまうもの。せっかくここまで全自動なんですしね。アプリでもいいので、いずれは「タンクに水が残っています」などとお知らせがくるようになることを期待します。

拭き掃除も吸い込み掃除も任せられるj7+。ゴミや汚れが気になるとき1日2回運転で

奥の部屋の角や床の汚れが完璧になくなったわけではありませんが、毎日の掃除としては十分な結果でした。掃除の仕上がりはアプリで評価できるほか、特によく掃除したい場所は2回掃除するといった設定も可能です。自分の手で掃除をしなくてすむので、疲れずに何回でも掃除を任せられるのがロボット掃除機のいいところでしょう。

また、j7+本体のダストボックスからゴミを自動で集める充電台「クリーンベース(自動ゴミ収集機)」があり、掃除が終わるたびにゴミを捨てる必要がありません。j7+のクリーンベースは「最大1年分のゴミを収納できる」ということなので、とっても手軽。高機能&高性能なj7+はお値段も高めですが(直販で159,800円)、ロボット掃除機をこれから導入する家庭にも買い替えを考えている家庭にもオススメの1台です。