自宅で使う憧れのリラクゼーション機器といえば、高機能なマッサージチェアではないでしょうか。高級なものは数十万と高価ですが、高機能モデルなら首や肩、腰だけでなく、足の裏から手の先まで身体全体をケアしてくれます。
そんな高機能マッサージチェアを手がけているフジ医療器が、2022年11月末にマッサージチェア最上位シリーズ「CYBER-RELAX(サイバーリラックス)」の新モデルを発売しました。「サイバーリラックス マッサージチェア AS-R2200」(以下、AS-R2200)です。2020年以来、2年ぶりとなる新モデルは一体どこが進化したのでしょう? フジ医療器のショールームで実際に体験してきました。
エアーバッグが進化して、より心地よいマッサージに
AS-R2200の大きな進化点は、従来モデルにはないコンディショニング機能の搭載です。従来のサイバーリラックスシリーズは、マッサージによるリラクゼーションをメインに設計されていました。一方で今回の新モデルは、ストレッチ機能の強化や、新しいマインドフルネス(瞑想)モードを搭載し、「身体を整える」ことまで考えられています。
マッサージチェアの心臓部ともいえる「もみ玉」には、従来モデルから引き続き「5D-AIメカPLUS」を採用。ここでいう「5D」とは、ユーザーの体形や筋肉の状態によってもみ玉の動きを「左右」「上下」「前後」「時間」「圧力」という5つ状態でコントロールすることから付けられた名称。もみ玉の最大突出量は従来と同じ約12.5cmと、かなり深いマッサージが可能です。
実際に体験してみると、ググっと深くマッサージをするものの、動きがゆっくり滑らかなためか、強めの設定にしても「気持ちよさ」を感じます。個人的な感想ですが、パワーが強いマッサージ機にありがちな揉みによる何となく痛い感じがほとんどありませんでした。なお、AS-R2200は従来のもみ技に加えて、「たたきほぐし揉捏」「さすりもみ」など8種類の新もみ技を追加。全53タイプのもみ技を組み合わせてマッサージできるようになりました。
前モデルとの違いを大きく感じるのが、エアーバッグによるマッサージの感触。
AS-R2200はもみ玉によるマッサージとともに、エアーバッグで肩を両側から圧迫したり、胸から腰、太もも、ふくらはぎ、足首といった部位をギュッと圧迫したりするように刺激します。従来製品よりもエアーバッグが大きくなり、広い範囲をマッサージできるようになりました。さらに、従来は硬めのプラスチック素材のような感触だったバッグが、風船ゴムのような柔らかい感触になり、より包み込まれるようなマッサージ感を味わえました。
ストレッチやマインドフルネスで身体を「整える」
サイバーリラックスシリーズといえば、以前のモデルから搭載しているストレッチ機能にも定評がありました。AS-R2200では従来のストレッチコースに加えて、身体を「整える」機能のひとつに、30分かけて首から脚までしっかりストレッチする「コンディショニングコース」を搭載しています。
もうひとつのコンディショニング機能は「マインドフルネスコース」。マインドフルネスとは瞑想のことですが、このコースではエアーバッグだけ使った優しいマッサージを30分間行います。
実際にマインドフルネスコースを体験してみると、通常のエアーバッグを使ったマッサージよりも動きがゆっくり。もみ玉マッサージのような強い刺激はなく、身体全体がフワーッと圧迫される感触を味わえます。マッサージの気持ちよさというより、ギュッと抱きしめられたときのような心地よさです。これなら確かにリラックスできそう。腰と足が温められる気持ちよさと合わせて、この状態で瞑想したらそのまま寝ちゃうかも。
コロナ禍以降は運動不足という人も多いと思います。運動不足になると、どうしても疲れやすくなったり、ストレスを感じやすくなったり、病気ではないものの何となく「快調」ではなかったりと、モヤモヤしがちではないでしょうか。
座ってボタンを押すだけでマッサージからストレッチ、マインドフルネスで気分も整えてくれるAS-R2200は、心身を日々リフレッシュしてくれるはず。筆者も今回30分ほど体験して、これが自宅にあればかなりQOLが上がると実感しました。65万円オーバーの価格は購入に勇気が必要ですが、ひとまず考えないことにします。