スマートフォンにケース(カバー)を付けずに使っている人は少数派だと思います。今や誰もがスマートフォンにお気に入りのケースを付けて使っていることでしょう。そのケースのデザインも、半分に折りたためる縦折り式のスマートフォンが出てきたことで、大きく変わろうとしています。
縦折り式のスマートフォンの代表であるサムスンの「Galaxy Z Flip4」は本体を開けば6.7インチの大画面が使え、たためば手のひらに収まる正方形サイズになります。またL字型に曲げることで机の上に置いたり、自撮りをするときも撮りやすいスタイルで持つことができるのです。このように多彩な形状で使うことができるため、Galaxy Z Flip4に取り付けるカバーも従来のスマートフォンとは異なったデザインのものが出てきています。
日本ではまだ縦折り式スマートフォンの利用者はそれほど多くありませんが、サムスンの母国である韓国では女性を中心に人気製品となっています。そこで11月にソウルを訪れたときに市内のスマートフォンケースを扱っている店をいろいろと訪問してみました。ソウルの街中は東京よりもケース販売店が多く、かわいいデザインのものも多く売られています。
どこの国でもiPhone用のケースが数多く売られていますが、ソウルではGalaxy Z Flip4や前モデルの「Galaxy Z Flip3 5G」のケースも数多く見かけます。繁華街であるカンナムの地下街にはケースショップが多数あって、どの店に行ってもGalaxy Z Flip4のケースの種類は豊富です。
縦折り式のGalaxy Z Flip4のケースデザインは、ベーシックなものとして上側と下側の2つのパーツに分割され、それぞれをはめこむスタイルのものが一般的です。その2つのパーツを別のカラーにすることで、開いたときと閉じたときの表と裏の3パターンでデザインを楽しめるケースを見つけました。このように形状が変わる縦折り式スマートフォンならではのケースは、今までのスマートフォンには無い楽しみ方ができます。
またサムスンの純正ケースにはヒンジ部分に落下防止用のリングを取り付けたものがありますが、そのリングを高級感ある仕上げにしたケースも売っていました。落下防止リングには見えず、ケースに持ち手・ハンドルが付いているような上品なデザインです。
また2つに分かれたカバーをストラップで結び、手首にかけて持ち運べるようなデザインのケースもいくつかありました。チェーンブレスレットのようなストラップもかわいい感じです。このデザインは普通のスマートフォンのケースには似合わないもので、縦折り式スマートフォンならではのものと言えるでしょう。
さてスマートフォンだけを持って外出できるようにと、スマートフォンケースの裏側にカードケースや小銭入れを付けたケースがありますよね。Galaxy Z Flip4のような小型モデルのケースにも、そんなカード入れの付いたものが売られていました。コンパクトなケースに小銭入れなどを付けると大きくなってしまうと思ったのですが、厚みは増すものの正面から見るとサイズはあまり変わらずで、サイズアップはそれほど気にならないようです。
では実際に使い勝手はどうでしょうか。縦折り式スマートフォンならではのケースを何種類も見た後に、実用性とデザインを両立したケースを見つけたので買ってみました。正面から見ると普通のケースに見えますが、収納性は抜群です。
このケースは裏側にカードを収納できるのですが、その浦の部分が折りたたみ式になっていて、カード収納部分が左右に開きます。しかも3つに折りたためる形状なのです。カードやレシート、紙のクーポンなどもたくさん入れられます。
完全に開くとこれがスマートフォンのケースとは思えない形状に展開されます。クレジットカード、ICカード、運転免許証などを入れて、Galaxy Z Flip4だけを持って外出することもできますし、バッグの中に別途サイフやカードケースなどを入れておく必要もありません。厚みは増すもののリングに指を通して片手で持てば落下の心配もなさそうです。
縦折り式のスマートフォンは一般的なスマートフォンよりケースのサイズそのものを小さくできるため、今後、本体保護だけではなくカードや小銭入れを装備したケースが増えるかもしれません。実際に自分でも使ってみてこれは便利だと感じました。またソウルの地下鉄車内でも類似のケースを装着した人を多く見かけました。折りたためるスマートフォンはスマートフォンのケースデザインや機能も変えるものになりそうです。