Nextorageは、8K動画の安定記録や、RAW画質での高速連写に最適化したCFexpress Type Bメモリーカード「B1 Pro」など2シリーズを12月下旬に発売する。価格はすべてオープンプライスで、最大容量1,330GBモデルの店頭価格は20万円前後を見込む。

  • 世界最速CFexpress Type Bカード「B1 Pro」シリーズの最大容量1,330GBモデル(NX-B1PRO1330G)。国際放送機器展「Inter BEE 2022」開催に合わせて、報道関係者向けに実機を初披露した

B1 Proシリーズ(pSLC採用・8K撮影/RAW連写向け)

  • 1,330GBモデル(NX-B1PRO1330G):20万円前後
  • 660GBモデル(NX-B1PRO660G):10万円前後
  • 330GBモデル(NX-B1PRO330G):6万円前後
  • 165GBモデル(NX-B1PRO165G):2万7,000円前後
  • B1 Proシリーズ。左から660GBモデル、330GBモデル、165GBモデル

B1 SEシリーズ(3D TLC採用・静止画撮影向け)

  • 256GBモデル(NX-B1SE256G):2万円前後
  • 128GBモデル(NX-B1SE128G):1万円前後
  • B1 SEシリーズ。左から256GBモデル、128GBモデル

Nextorage(ネクストレージ)は、メモリー・ストレージ・ソリューション事業に特化した会社として2019年に発足。メモリーストレージ20年超の歴史を継ぐ、元ソニー技術者とスタッフ集団が集まったメーカーで、これまでコンシューマー向けのSDメモリーカードや、PlayStation 5(PS5)向けの高速M.2 SSDなどを手がけている。

今回、新たにプロフェッショナルイメージング向けの製品ラインナップを強化し、PCIe 3.0 NVMe 1.4インタフェースに対応するCFexpress Type Bメモリーカード2シリーズを投入。「カメラ性能の進化に伴い高精細化が進む映像業界において、最高画質での動画や静止画の記録を行うユーザーの用途に応じて選べる容量・性能のラインアップをそろえた」としている。

  • B1 Proシリーズとともに、CFexpress Type Bカードが使える各社の高級ミラーレスカメラがそろい踏み

B1 Proシリーズ(NX-B1PRO)はpSLCメモリーを採用し、世界最速を謳う読み出し最大1,950MB/s、書き込み最大1,900MB/s、最低継続書き込み速度1,800MB/sを実現(自社調べ、速度は内部テストによる結果)。「最新の高性能ミラーレスカメラでの最高ビットレートの8K動画の安定記録や、RAW画質での高速連写に最適化したシリーズ」と位置づけている。また、同シリーズの全4モデルでVPG400(動画撮影における最低書き込み保証速度400MB/s)に準拠。プロフェッショナルの動画撮影に要求される仕様も備える。

  • B1 ProシリーズのCFexpress Type Bカードに保存した54GBもの撮影データを、PCを介してThunderbolt接続の外付けSSDに書き込むデモ。30秒程度で転送が終わってしまった。担当者によると、1,300GB程度のデータでも、おおよそ15分ほどで転送が終わったそうだ

  • デモ環境はM1搭載Mac miniを軸に構成されていた。CFexpress Type Bカードリーダー/ライターは他社製で、SSDはNextorage製のものを使っていた(ケースは他社製)

B1 Proシリーズには、独自開発の低消費電力技術「Dynamic Auto Power Save」(ダイナミック・オート・パワーセーブ)を搭載し、非搭載の場合と比べて最大68%消費電力を削減。省電力性能により、カメラのバッテリー消費を抑えるほか、カード本体の熱の上昇が低減することでサーマルスロットリング(熱暴走を防ぐ目的で転送速度を減衰させる制御機能)の発生も抑制する。これにより、動画記録など高速書き込み時の発熱と電力消費を抑えながら、安定した書き込み速度を持続できるようにした。

  • ベンチマークソフト「CrystalDiskMark」の計測結果の一例。読み出し速度は公称値(最大1,950MB/s)を若干超えていた

もうひとつのB1 SEシリーズ(NX-B1SE)は、主に高画質の静止画撮影を想定した、3D TLCメモリー採用の製品。256GBモデルの読み出しは最大1,950MB/s、書き込み最大1,100MB/s、最低200MB/sの継続書き込み速度を達成。撮影から記録後の編集、共有に至るまでの一連の作業時間を短縮し、業務効率の向上に寄与するという。128GBモデルの速度は順に、最大1,100MB/s、最大550MB/s、最低100MB/s。いずれもVPG400には対応しない。

同社では、両シリーズとCFexpress Type Bカード対応機器の互換性検証を進めており、発表時点ではキヤノンのミラーレスカメラ「EOS R3」、「EOS R5」、「EOS R5C」、ニコンのミラーレスカメラ「Z 9」での記録動作を確認済み。NextorageのWebサイト上で随時、動作確認済の機器情報の更新を予定しているという。

両シリーズ共に、耐熱性(-10度~70度)や、耐衝撃、耐X線、耐紫外線、耐磁性、耐静電といった、CompactFlash Associationの規定に準拠する耐久性を備え、5年間の製品保証も付帯する。

PCIe 5.0対応の最上位M.2 SSDを参考展示

Nextorageはこのほか、PCI Express 5.0(x4)接続に対応する最上位M.2 2280 NVMe SSDを参考展示。9月の「東京ゲームショウ2022」(TGS2022)でも披露していたもので、具体的な発売時期や価格は未定ながら、製品化に向けた開発を進めているそうだ。

  • PCI Express 5.0(x4)対応の最上位M.2 2280 NVMe SSDを参考展示

  • 大型のヒートシンクを搭載。ただしデザインは最終版ではない

容量は2TBモデルと1TBモデルの2種類があり、前者は読み出し最高10,000MB/s、書き込み最高9,500MB/sの高速データ転送を実現。1TBモデルの速度は順に、9,500MB/s、8,500MB/s。

データ転送の高速化にともなって発熱が増えるため、大型のヒートシンクを装備しているのが目を引く。表面積を大きくし、放熱効果を高めるためにさまざまな形状を検証しながら開発を進めているとのこと。

  • ヒートシンクについては表面積を大きくし、放熱効果を高めるためにさまざまな形状を検証している

ベッドで寝ながら使える、超小型プロジェクター「NX1」

メモリーやストレージを中心に手がけるNextorageだが、同社にはソニー出身のモバイルプロジェクター開発メンバーも集結。天井や壁に最大120型の映像を投写できる、手のひらサイズの超小型プロジェクター「NX1」を3月10日に発売している。同社公式の楽天市場店で販売しており、価格は36,800円。

  • 手のひらサイズの超小型プロジェクター「NX1」

  • 専用のフレキシブルアームでベッドフレームなどに固定して使う

寝室での“寝ながら視聴”に特化したプロジェクター。HDMI入力を1基備え、別途用意したFire TV Stickなどのメディアプレーヤーを組み合わせて使うことを想定している。投写方式はDLPで、投写面から0.86mで30型、3.45mで120型の大画面投写が行える。解像度は854×480ドット。

  • HDMI入力やUSB端子、ヘッドホン端子、給電用USB-Cといった各種インタフェースを搭載

独自設計による熱伝導デバイスを採用した超小型プロジェクター投影部を搭載。夜間投影を想定し、明るさは105 ANSIルーメンに留めた。最大25dBの静音設計、最大12Wの低消費電力、スマートフォン比で30%以下というブルーライト抑制など、横になりながら快適に使えることを重視した設計となっている。

  • 上面

  • スタンダードなSDカード「NFS-Mシリーズ」(左)とUHS-I対応のプロ向けSDカード「RIGID」シリーズ(右)。RIGIDは一体成型構造で密閉性と堅牢性を両立。さらに裏面の端子を保護するリブと、側面のライトプロテクトスイッチを省くなど、壊れにくさを重視している

  • 現行の各種SD/microSDカード製品

  • ATOMOS製レコーダー専用のSATA III(6Gbps)対応SSD「AtomX SSDmini NPS-ASシリーズ」