NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションはMVNO/サブブランド業界を対象としたNPSベンチマーク調査を実施し、11月15日にその結果を公表した。調査対象は5ブランドで、IIJmioが1位となった。

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調査対象5サービスでは、通信品質が評価されたIIJmioが1位に

NPS(Net Promoter Score)は、“その商品やサービスを友人や同僚に薦めたいか”という質問への回答から算出される、顧客ロイヤルティを図る指標。日本においても顧客満足度にかわる新しい指標として活用する企業が増えている。

今回の調査の対象となったのは、IIJmio/mineo/OCN モバイル ONE/UQ mobile/Y!mobileの5サービス。MVNO/サブブランドのロイヤルティ要因を20の構成要素で分析し、各サービスのNPSを算定した。

5サービスのうち1位となったのはIIJmio(マイナス16.2)で、2位mineo(マイナス17.3)、3位OCN モバイル ONE(マイナス21.5)と続く結果。今回の調査対象5サービスのトップとボトムの差は13.5ポイントとなった。平均スコアはマイナス21.9ポイントで、前年の調査から1.5ポイント向上。調査を開始した2019年からは7.3ポイントの向上となっており、業界全体のNPSが年々向上する傾向にある。

  • NPSベンチマーク調査2022(MVNO・サブブランド)の結果

    NPSベンチマーク調査2022(MVNO・サブブランド)の結果

  • 調査開始の2019年からのNPS平均の推移

    調査開始の2019年からのNPS平均の推移。グラフ内の線が示すのは最大値~最小値の分布

業界全体としては、ロイヤルティ要因の20の構成要素のうち、「データ通信料金のお得さ」「料金プランのわかりやすさ」「自分に合った料金プランがある」といったプラン・料金に関連する要素のほか、「つながりやすさ・エリアの広さ」「データ通信の速度」「通話品質」といった通信品質に関連する要素がロイヤルティの情勢につながっているという。また、業界全体としてロイヤルティを阻害するような課題項目は見られなかった。

  • 業界全体のロイヤルティ要因分析

    業界全体のロイヤルティ要因分析

今回の調査で1位となったIIJmioは、「データ通信の速度」「通話品質」といった通信品質に加え、公式アプリやマイページの使いやすさなどが評価された。2位のmineoは「データ通信のお得さ」「自分に合った料金プランがある」「料金プランのわかりやすさ」といった項目が評価されており、3位のOCN モバイル ONEでは企業・サービスの信頼性と料金面・プランに対する評価が高まったことで前年よりスコアが向上している。

複数回線の利用者は16.4%、使い分けによる通信費抑制のため

今回、対象5サービスのNPSを算定するための設問のほかにも、スマートフォン・携帯電話端末に関する調査も行われた。近年、デュアルSIM対応端末の普及が進んでいるが、現在利用している端末で複数の通信回線を契約しているかを尋ねた結果が次のグラフ。複数の通信回線を契約しているのは全体の16.4%だった。

  • グラフ:端末で複数の通信回線を利用している割合

    端末で複数の通信回線を利用している割合

一つの端末で複数の通信回線を利用している理由は、「通信費を抑えるため」が38.9%で最多。以下、「通話とデータ通信用で使い分けするため」(34.5%)、「通信障害で利用できない場合のため」(29.0%)と続く。

  • グラフ:複数の通信回線を利用する理由

    複数の通信回線を利用する理由

過去に通信がつながりにくい状態や通信障害を経験したことがあるという人は、全体の39.1%。困ったこととしては「電話やメール、 チャットでの連絡が取れないこと」(63.9%)を挙げた人が多く、離れて「ニュースなどの閲覧ができないこと」(28.8%)、 「QR決済・タッチ決済などの会計ができないこと」(24.5%)が続いた。

  • グラフ:通信障害の経験があるか

    通信障害の経験

  • グラフ:通信障害で困ったこと

    通信障害で困ったこと

調査概要

  • 調査対象者:インターネットリサーチモニターのうち対象5サービスの利用者
  • 調査方法:NTTコム リサーチによる非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間:2022年10月17日(月)~ 2022年10月21日(金)
  • 有効回答者数:2,352名
  • 回答者の属性:【性別】男性57.2%/女性42.8%、【年代】20代以下7.7%/30代14.9%/40代24.6%/50代:22.3%/60代以上30.4%