MMD研究所は10月25日、2022年9月に実施したMVNOのシェア・満足度調査の結果を発表した。メイン利用のMVNOサービスとしてもっとも利用者が多かったのは「楽天モバイル」、満足度が最も高かったのは「mineo」という結果だった。

今回の調査は、10月20日に結果が公表されたMNOのシェア・満足度調査の結果と同じ予備調査から、MVNOを利用している18歳~69歳の男女を対象とした本調査を行ったもの。本調査で対象としたMVNOサービスは、楽天モバイル/OCNモバイルONE/mineo/IIJmio/イオンモバイル/BIGLOBEモバイルの6サービスで、各サービスについて150人の回答を集めている。

MVNOのメイン利用は約9.9%、2022年2月と変わらず

予備調査における、スマホ利用者全体に占めるメインの通信回線としてMVNOと契約しているという割合は9.9%。この数字は2022年2月の前回調査と同じだった。

  • グラフ:MVNOをメインとして利用している比率の推移

    MVNOをメインとして利用している比率の推移

メイン利用のMVNOは「楽天モバイル」がもっとも多く、「OCNモバイルONE」が増加傾向

予備調査において、メインで利用しているMVNOとしてもっとも多く名前が挙がったのは「楽天モバイル」で、割合は19.7%。それに「OCNモバイルONE」17.2%、「mineo」13.6%、「IIJmio」11.6%と続く。

  • グラフ:メイン利用のMVNO

    メイン利用のMVNO

このうち、本調査の対象にしている上位6サービスの割合の推移が次の表だ。「OCNモバイル」がプラス1.9ポイント、「IIJmio」がプラス1.6ポイントと割合を増加させており、「BIGLOBEモバイル」がマイナス2.6ポイント、「mineo」がマイナス1.9ポイントと減少している。

  • 表:メイン利用のMVNOの比率の推移

    メイン利用のMVNOの比率の推移

なお、この「楽天モバイル」は、MNOとしての楽天モバイルのサービス(Rakuten UN-LIMIT)を含まないMVNOサービスの分で、すでに新規契約の受付を終了している。にもかかわらずメイン利用としての比率が伸びているのは、母数の変動やサブで利用していたサービスのメイン利用への転用といった要因が考えられる。

満足度トップは「mineo」が獲得

各サービスの利用者に満足度を聞いた結果が次の表。満足度は、料金の安さやわかりやすさを聞いた「料金部門」、端末や料金プランの豊富さにあたる「サービス部門」、通信速度や繋がりやすさの「通信品質部門」、サービス情報の充実度や各種手続きのしやすさなどを評価する「顧客サポート部門」のそれぞれについて満足度を尋ね、各部門のスコアから総合満足度を算出している。

  • 表:MVNO6サービスの部門別満足度

    MVNO6サービスの部門別満足度

総合満足度トップは、料金部門/顧客サポート部門で1位を獲得した「mineo」。続いて、サービス部門で1位、他の3部門で2位となった「IIJmio」が総合満足度でも2位。総合満足度3位は全部門で3位の「イオンモバイル」だった。通信品質部門1位は「OCNモバイルONE」が獲得した。

顧客推奨度はトップ「mineo」、2位「IIJmio」

それぞれのサービスの利用者に、家族や友人に薦めたいかどうかを10点満点でスコアをつけてもらい、それを集計したNPS(ネット・プロモーター・スコア)をまとめたのが次のグラフ。比較的高い(中立に近い)スコアとなったのが「mineo」のマイナス8.0。それに続くのが「IIJmio」のマイナス10.7となった。

  • グラフ:MVNO6サービスのNPS

    MVNO6サービスのNPS

調査概要

  • 調査名:2022年9月MVNOのシェア・満足度調査
  • 調査期間:2022年9月17日~9月22日
  • 有効回答:<予備調査>40,000人(人口構成比に合わせて回収)、<本調査>900人(各サービスごとに150人)
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象:<予備調査>18歳~69歳の男女、<本調査>MVNOを利用している18歳~69歳の男女
  • 設問数 :<予備調査>15問、<本調査>8問