米Appleが10月27日(現地時間)に発表した同社2022年度第4四半期(2022年7月〜9月)決算は増収増益、売上高・利益とも市場予想の平均を上回った。増益は2四半期ぶり。Macが過去最高の四半期売上高を記録した。iPhoneは前年同期比10%増だった。

4〜6月期の売上高は901億4600万ドル(前年同期比8%増)、純利益は207億2100万ドル(同1%増)だった。希薄化後の1株あたり利益は1.29ドル。売上総利益率は42.3%。市場予想の平均は、売上高889億ドル、1株利益1.27ドルだった。

  • 「MacBook Air」が7〜9月の増収増益を牽引

    より薄く、より軽く、M2搭載でより高速になった「MacBook Air」

7〜9月期にAppleは、7月に新デザインでM2チップを搭載する「MacBook Air」を発売。そして9月に「iPhone 14」「iPhone 14 Pro」「iPhone 14 Pro Max」「Apple Watch Ultra」「Apple Watch Series 8」「Apple Watch SE (第2世代)」「AirPods Pro(第2世代)」などを発売した。以下は製品カテゴリー別の売上高(増減は前年同期比)。

  • iPhone:売上高426億2600万ドル (10%増)
  • Mac:売上高115億800万ドル (25%増)
  • iPad:売上高71億7400万ドル (13%減)
  • ウェアラブル/Home/アクセサリ:売上高96億5000万ドル (10%増)
  • サービス:売上高191億8800万ドル (5%増)

iPhoneは売上高426億2600万ドルで前年同期比10%増だが、アナリストの予想(432億1000万ドル)を下回った。9月に発表した新型iPhoneはiPhone 14 Proシリーズが好調で、同シリーズが発送まで数週間待ちの状態になったのが7〜9月期の売上高に影響したという。決算発表前にiPhoneの減速を指摘する報道もあったが、製品ラインナップの構成や人気機種の変化もあり、少なくとも7〜9月期の売上高にiPhoneの勢いの変化は現れていない。

Macは6月に発売したM2搭載13インチMacBook Proと7月発売のM2搭載MacBook Airが好調で、アナリストの予測(93億6000万ドル)を大きく上回って過去最高の四半期になった。

地域別では、アメリカスが売上高398億800万ドル(前年同期比8%増)。COVID感染拡大の影響を脱して需要が回復し始めた中国は154億7000万ドルで同6%増。日本は57億ドルで同5%減だった。