ダイキン工業は10月26日、本格的にエアコン暖房を使用する前に推奨する、節電につながる手入れの方法および試運転の手順・チェックポイントを公開した。
経済産業省資源エネルギー庁のデータによると、冬の消費電力の中で最も割合が大きいのはエアコン暖房。ダイキン工業は、電気代削減につながるポイントとして「フィルター掃除」と「室外機周辺の掃除や整理整頓」の2つを挙げた。
フィルターにホコリがたまっていると、室内機の中で暖められる空気の量が減るため、室内が設定温度に到達するまでに時間が掛かり、そのぶん無駄な消費電力(電気代)が発生するという。
フィルターを1年間掃除しないと約25%の電気代の無駄につながる場合もあることから、ダイキンはエアコンを使い始めるときだけでなく、エアコン使用シーズン中は2週間に1回のフィルター掃除を推奨している。
また、フィルターの奥にある熱交換器にホコリがたまると、嫌なニオイが発生する可能性もある。熱交換器の掃除は家庭では難しいため、汚れが目立つようであれば専門のクリーニング業者へ相談することも提案している。
暖房運転時、室外機は屋外の空気中の熱を集める役割をし、背面や側面から吸い込んだ空気から熱を奪った後に正面から吹き出す。室外機周辺の空気の流れが滞ると効率的に熱を集められず、消費電力が増加するとのこと。
そのため、室外機周辺にゴミ箱や鉢植えなどの障害物を置かないことや、室外機背面に溜まった落ち葉などを取り除き、空気の流れを確保するよう推奨している。
エアコンの手入れのあと、いざ電源を入れてみると不具合や修理が必要な場合もあることから、本格的にエアコン暖房を使用する前に、念のための試運転を提案している。
エアコン暖房前の試運転の手順・チェックポイントとして、まずは必ず運転を停止し、電源プラグを抜くかブレーカーを切る。次に、運転モードを「暖房」にして温度を最高温度に設定し10分程度運転する。
次に、温風がきちんと出ているか、異常を示すランプが点滅していないか確認する。ランプが点灯している場合は異常停止している可能性があるため、リモコンでエラーコードを確認して購入した販売店または相談窓口に連絡する。そして、異臭や異音がしないかをチェックし、異常が見られた場合は修理依頼や買い換えを検討することを推奨している。
なお、ダイキン広報の重政周之氏によれば、試運転の時期に具体的な目安はないもの、不具合などで修理や買い換えが必要になった場合の時間的な余裕を考慮すると、11月の少し肌寒くなったとき(外気温が10℃を下回る頃)の試運転が良いということだ。