Metaは、新しいVRヘッドセット「Meta Quest Pro」を10月26日に発売する。Meta Quest Touch Proコントローラー、高速USB-C電源アダプター付きの充電器を同梱しており、価格は22万6,800円。国内でも予約受付を開始した。
「Meta Connect 2022」の基調講演の中で発表した、新たなVRヘッドマウントディスプレイ(VR HMD)。「Project Cambria」というコードネームで予告されていたハイエンド機で、今回正式な製品名や詳細、発売日と価格が決まった。
「プロダクティビティやクリエイティブワーク、コラボレーションの向上を目指し、高度な技術を詰め込んだ」としており、VR技術だけでなく、Quest 2の4倍の高解像度とMeta初のフルカラー描写を可能にする複合現実(MR)技術を融合することで、現実空間とバーチャル空間をスムーズに行き来できるようにしたのも大きな特徴。さらに、内向きセンサーで装着者の自然な表情をキャプチャし、バーチャル空間のアバターに反映する機能も備える。
HMDには、光学モジュール内で光を屈曲させる技術を活かして40%薄く仕上げた、特許取得済みの革新的なパンケーキレンズと光学技術を導入。LCDディスプレイパネルにはローカルディミングと量子ドット技術を採用し、ピクセル数は37%アップ。また、色域が1.3倍に広がったことでコントラストが75%強化され、より鮮やかな色が表現できるという。調整可能なIPD(瞳孔間距離)範囲は55~75mmで、IPDは無段階調整が可能だ。
10個の高度なVR/MRセンサー、クアルコムのプロセッサ「Snapdragon XE2+」、12GBのRAM、容量256GBのストレージを搭載している。ヘッドバンド(後頭部)にバッテリーを積み、現行のQuest 2と比べてカウンターバランスを改善するなど使い勝手も強化した。
TruTouchハプティックフィードバックときめ細かなピンチ操作による微調整機能を備えた、手に持ちやすいセルフトラッキングコントローラーを同梱。それぞれに3つのカメラとSnapdragon 662プロセッサを搭載し、バーチャル空間で360度方向に移動できるようにするなど、コントローラーでありながら性能を大幅に高めている。ストラップとスタイラスペン先が付属し、VRのペインティングアプリなどのさまざまなスタジオアプリで活用可能だ。単体販売も行い、価格は37,180円。
別売オプションとして、本体とコントローラーを同時に充電できるドッキングステーション(10,780円)などを用意する。
基調講演ではMeta Quest Pro以外にも、Quest 2向けの『マーベルアイアンマン VR』(11月4日リリース)といった新たなVRコンテンツを発表。
さらに、Microsoftのサティア・ナデラ(Satya Nadella)CEO兼会長が基調講演に登場。Metaのマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)CEOとともに、Microsoft Windows 365やMicrosoft Teams用のアプリ、Teams ミーティングへの参加機能を含む新たなツールを、Meta Quest ProとMeta Quest 2に提供する新しいパートナーシップを発表している。
MetaとMSのコラボ関連では他にも、Xbox Cloud GamingがMeta Questに導入されることも明かされた。VR内の大画面でクラウド対応ゲームタイトルを遊べるようになる模様だ。