米Intelは9月27日(現地時間)、技術カンファレンス「Intel Innovation」(9月27日〜28日)において、デスクトップPC向け「第13世代Intel Coreプロセッサ」を正式に発表した。また、デスクトップ向けGPUの上位モデル「Intel Arc A770 GPU」の価格などを明らかにした。

第13世代Coreは高性能コア(P-core)と高効率コア(E-core)を組み合わせたハイブリッドアーキテクチャを採用しており、最大24コア(P-core×8、E-core×16)。CPUコアを改良してP-coreの最大動作クロックを前世代(5.2GHz)より高い5.8GHzに引き上げた一方で、E-coreやL2キャッシュを増量。シングルスレッド性能が最大15%、マルチスレッド性能が最大41%向上している。製造プロセスは第12世代と同じIntel 7だが、プロセスの改良と成熟もパフォーマンス向上に貢献しているとのこと。

第13世代Coreとともに、PCI-Express 4.0の本数を増やした対応チップセット「Intel Z790」を発表しており、第13世代Core "K"プロセッサ(統合型グラフィックス機能)とZ790を10月20日から市場に投入する。なお、第13世代Coreは既存のLGA1700ソケットに対応しているため、第12世代用の「Intel 600」シリーズチップセットでも使用できる。

Intelはまた、「Intel Unison」というPCとスマートフォン(iOS、Android)をペアリングし、ファイル転送、スマートフォンのテキストメッセージ/通話/通知などをPCから利用できるようにするソフトウェア・ソリューションを発表した。MicrosoftがPCとAnroidデバイスを連係させる機能をWindowsで提供し始めているが、UnisonはiOSデバイスとの間でも可能にする。年内に第12世代CoreプロセッサのEvoプラットフォームを搭載したAcer、HP、Lenovoの一部のノートPCで提供を開始し、2023年前半に第13世代Coreを搭載したPCに拡大する予定。

Arc A770 GPUは、ゲーミングコミュニティを意識したデスクトップ向けディスクリートGPUの上位モデルだ。10月12日から市場に投入する。価格は329ドルから。今後登場するGPUの高価格化が進む中で、GeForce RTX 3060やRTX 3060 Tiといった既存製品と競争できる価格になっている。