Samsungは8月10日(日本時間)、オンラインイベント「Galaxy Unpacked」を開催し、折りたたみスマートフォンの新製品として「Galaxy Z Fold4」「Galaxy Z Flip4」の2製品をグローバルで発表しました。パフォーマンス向上やコンパクト化などが図られています。

Galaxy Zシリーズは、タブレットを横折りにしてスマートフォンのように使える「Z Fold」と、スマートフォンを縦折りにしてコンパクトに持ち歩ける「Z Flip」の2つのラインが存在します。「Z Fold」の最新モデル「Z Fold4」は、大きな変化はなく、基本スペックを順当に向上させたモデルとなっています。

  • Galaxy Z Fold4

    Galaxy Z Fold4

【8月10日22時55分追記】「Galaxy Unpacked」において、価格が1,799ドルから、グローバルの販売は8月26日からとのアナウンスがありました。

  • 発売日
  • 価格
  • 価格は1,799ドルから、8月26日発売。日本での発売については現時点では情報がありません

現時点で日本での発売に関する情報は公開されていませんが、例年通りならキャリアから発売されることは間違いないでしょう。なお、「Galaxy Z Flip4」の詳細は別記事にてご紹介しています。

  • Galaxy Z Fold4/Galaxy Z Flip4

    「Galaxy Z Flip4」(右)も同時に発表されています

「Z Fold4」では、タブレットモードでは7.6型Dynamic AMOLED 2X Infinity Flex Displayを搭載。画面サイズは前モデルと変わりませんが、解像度は2,208×1,768ドットから2,176×1,812ドットへと変更。リフレッシュレートは10~120Hzだったのが1~120Hzとなりました。最大輝度も900nitsから1,000nitsと明るくなっています。

  • ディスプレイを閉じた状態

    閉じるとスマートフォン同様の縦長デバイスになる基本的な構造は変わっていないようです

スマホモード時のカバーディスプレイは、6.2型Dynamic AMOLED 2X Infinity-O Displayで変わりませんが、こちらも解像度が2,268×832ドットから2,316×904ドットへと変更されています。

ヒンジがスリムになったことなどからサイズがコンパクトになり、開いたときのサイズは「Z Fold3」のH158.2×W128.1×D6.4mmから、H155.1×W130.1×D6.3mmに。閉じたときのサイズはH158.2×W67.1×D16~14.4mmが、H155.1×W67.1×D15.8~14.2へとコンパクトになっています。重さも271gが263gへと軽量化。

  • ヒンジがスリム化

    同社によればヒンジがスリムになったとのこと

  • 折りたたみ状態の側方

    写真だけではあまり分からないのですが、わずかにコンパクト化しているようです

タブレットモード時に画面内に埋め込まれたインカメラ(UDC)は、新画素レイアウトを採用したことでより目立たなくなったとしています。半ばまで折り曲げてノートPCのように設置して使うFlexモードでは、Netflixが専用UIに対応し、YouTubeで最適化も行われているそうです。

  • 目だたくなったインカメラ

    この写真などではインカメラの位置は分かりますが、以前よりは目立ちにくくなったようです

  • Flexモード

    折りたたんで固定することで、ノートPCのようにも使えます。Flexモードに対応したアプリであれば、専用UIでより使いやすくなります

  • NetflixもFlexモードに対応

    NetflixもFlexモードに対応

大きな変更点はカメラで、トリプルカメラは従来通りですが、メインの広角カメラに50MPのセンサーを搭載。従来は12MPでしたが、ピクセルビニングによって12.5MPの画像を生成する形になりました。ピクセルピッチも従来の1.8μmから2.0μmに大型化しています。機械学習用のNPUの性能が前モデル比で66%向上したことで、強力な夜景モードNightgraphyをサポートするようになっています。

  • カメラ

    カメラはトリプルカメラ。デザインも従来通りです

超広角カメラは従来通りですが、望遠カメラは光学2倍から光学3倍の焦点距離となりました。画素数は12MPから10MPとダウンしていますが、ピクセルピッチは変わらず1.0μm、光学式手ブレ補正(OIS)と位相差AFをサポートします。

SoCはSnapdragon 888からSnapdragon 8+ Gen 1にアップデート。メモリは12GB、ストレージは256GBまたは512GBで変更なし。直販サイトでは1TBも選択できるようです。カラーバリエーションはGrayGreen、Phantom Black、Beigeの3色。カバーガラスがGorilla Glass VictusからGorilla Glass Victus+に強化されている点も違いです。

  • カラーバリエーション

    カラーは3色を用意

OSは、折りたたみスマートフォンとしては初めてAndroid 12Lを採用。このOSは、タブレットなどの大画面向けに最適化されたもので、複数のアプリを同時に実行するマルチタスクを強化しています。

  • Sペン

    従来通りSペンもサポート

  • 手書き機能

    Flexモードを生かした手書き入力も可能

  • Sペン対応ケース

    Sペンを挿入できるケースも用意。ハードケースになってペンの位置も変わったようです

「Z Fold4」自身でも、タスクバーを採用してお気に入りアプリを表示したり、ドラッグ&ドロップでマルチウィンドウにしたり、機能が強化されているということです。

  • マルチタスクイメージ
  • マルチタスクを助けるタスクバー

    マルチタスクでは、画面下部にタスクバーが表示され、アプリ切り替えなどが容易になりました

これ以外にも、Microsoft OfficeやOutlookアプリの最適化、Sペンによるテキスト抽出機能、低音を強化したステレオスピーカー、SoCやディスプレイのアップデートとOSの最適化による2時間の駆動時間延長、約30分でバッテリーを50%まで充電できる25Wの超高速充電機能といった機能を搭載しています。

  • 最適化したMS Office

    最適化してドラッグ&ドロップなどもサポートするMS Office

Galaxy Z Fold4 主な仕様

  • カラー:Graygreen、Phantom Black、Beige
  • OS:Android 12+One UI 4.1.1
  • CPU:Qualcomm Snapdragon 8+ Gen 1
  • 内蔵メモリ:RAM 12GB、ROM 256GB/512GB/1TB
  • メインディスプレイ:7.6-inch Dynamic AMOLED 2X Infinity Flex Display QXGA+(2,176×1,812ドット、リフレッシュレート1~120Hz)
  • カバーディスプレイ:6.2-inch Dynamic AMOLED 2X Display HD+(2,316×904ドット、リフレッシュレート48~120Hz)
  • 通信方式:5G、LTE
  • SIM:最大nanoSIM×2+eSIM
  • アウトカメラ:超広角12メガピクセル(F2.2/ピクセルサイズ1.12μm)、広角50メガピクセル(F1.8/ピクセルサイズ1.0μm、光学手ブレ補正、デュアルピクセルAF)、望遠10メガピクセル(F2.4、ピクセルサイズ1.0μm、光学3倍ズーム、光学手ブレ補正、PDAF)
  • インカメラ:10メガピクセル(F2.4/ピクセルサイズ1.22μm)
  • 画面内カメラ:4メガピクセル(F1.8/ピクセルサイズ2.0μm)
  • Wi-Fi:IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax
  • Bluetooth:バージョン5.2
  • バッテリ容量:4,400mAh、25W急速充電対応
  • 防水:IPX8
  • 生体認証:指紋認証
  • サイズ/重さ:W67.1×H155.1×D15.8mm(折りたたみ時)、W130.1×D155.1×D6.3mm(非折りたたみ時)、263g