米Appleが7月28日(現地時間)に発表した同社2022年度第3四半期(2022年4月〜6月)決算は増収減益だった。中国のCOVID感染拡大とロックダウン、インフレによるコスト上昇の影響を受けたが、売上高・利益とも市場予想の平均を上回った。

4〜6月期の売上高は829億5900ドル(前年同期比2%増)、純利益は194億4200万ドル(同11%減)だった。希薄化後の1株あたり利益は1.20ドル。市場予想の平均は、売上高827億ドル、1株利益1.16ドルだった。

4〜6月期にAppleは、5月にPride EditionのApple Watchバンドを発売。6月6日〜10日に開発者カンファレンス「WWDC22」を開催、6月17日にM2搭載の「13インチMacBook Pro」を発売した。以下は製品カテゴリー別の売上高(増減は前年同期比)。

  • iPhone:売上高406億6500万ドル (3%増)
  • Mac:売上高73億8200万ドル (10%減)
  • iPad:売上高72億2400万ドル (2%減)
  • ウェアラブル/Home/アクセサリ:売上高80億8400万ドル (8%減)
  • サービス:売上高196億400万ドル (12%増)

iPhoneは「iPhone 13」への強い需要が継続しており、アナリストの予想(383億ドル)を上回った。Macはアナリストの予想(87億ドル)を大きく下回った。PC市場が低迷する中でApple Silicon搭載Macへの需要は強いものの、4〜6月期はサプライチェーンの混乱で製品供給が滞った。iPadも供給制約を受けた製品の1つだが、Macに比べると軽度にとどまり、4〜6月期は予想(69億ドル)を上回った。サービスは12%増だが、予想(197億ドル)にわずかに届かなかった。前期の+17%、前年同期の+27%から伸びが低下、巣ごもり需要の反動による減速が続いている。

地域別では、アメリカスが売上高374億7200万ドル(前年同期比4%増)。中国は192億8700万ドルで同1%減。COVID感染拡大の影響による減少だが、後半に巻き返して需要は回復しているとのこと。日本は54億4600万ドルで同16%減。6月期に最も伸びたのが「その他アジア太平洋地域」で、61億5000万ドルで同14%増だった。