ローランドは、同社が1980年代に発売したシンセサイザー「JUNO-60」や「JUNO-106」の音色を再現し、さらに現在の技術で進化させたサウンドや機能を備えたシンセサイザー「JUNO-X」を、2022年5月27日に発売する。市場想定価格は220,000円前後。
JUNO-Xは、ローランド独自の「ZEN-Coreシンセシス・システム」を採用し、1980年代に人気を博した「JUNO-60」や「JUNO-106」の音色を再現。「ZEN-Coreシステム」によって設計された3種類の「JUNO」音源モデルのうち、新開発の「JUNO-Xモデル」では、「SUPER SAW」と呼ばれる厚みのあるシンセ・サウンドや、コーラス・エフェクトを進化させた「Chorus III」モードで新しい「JUNO」サウンドを生み出す。「JUNO-60モデル」と「JUNO-106モデル」は、名称通り、JUNO-60、JUNO-106のサウンドを忠実に再現している。他にもアコースティック楽器をはじめ900以上の音色を備える「XV-5080」、豊かなピアノの響きを表現する「RD Piano」、接続したマイクの声を人工的に加工する「Vocoder」を搭載。
さらに、「Roland Cloud」からサウンド・パック(音色データ)やモデル・エクスパンション(音源アルゴリズム)を追加して、自分好みの音色を備えたシンセサイザーへのカスタマイズが行える。JUNO-Xの購入で10種類のサウンド・パックの無料ダウンロードが可能。別売りの「Roland Cloud Connect」を購入すれば、Roland CloudとJUNO-Xをワイヤレスで接続してサウンド・パックやモデル・エクスパンションの追加ができる。なお、Roland Cloud Connectには、ワイヤレス・アダプターに加え、Roland Cloudの有料サブスクリプション・プラン「Pro」(年額99USドル)が1年間無料で利用できる特典コードが付属する(Roland Cloud Connectの使用には、Roland Cloudへのメンバーシップ登録および専用アプリをインストールしたタブレット/スマートフォンと、Wi-Fi によるワイヤレス・ネットワーク接続へのアクセス環境が必要)。
キーボードはアフタータッチ付きの61鍵。エフェクターは4系統のマルチ・エフェクト、5系統のEQのほか、オーバードライブ、ディレイ、リバーブ、マイク入力用などを装備する。作成した音色や設定は「シーン」として本体に256種類記憶可能となっており、専用エディター(macOS/Windows対応)での音作りや音色データの管理も行える。また、USBオーディオ/MIDIインターフェイス機能も用意されており、オーディオの取り込みや外部機器の制御もできるようになっている。本体にはステレオ・スピーカーが設置されていて、Bluetooth接続した機器のオーディオ再生ができる。
サイズ/質量は、W1,072×D333×H118mm/11.6kg。本体のほか、電源コード、スタートアップガイドなどが付属する。