富士通は4月6日、スーパーコンピューターや量子インスパイアード技術に代表される高度なコンピューティング技術を体系化し、誰でも容易に利用できるサービス群「Fujitsu Computing as a Service(CaaS)」として提供すると発表した。2022年10月から提供開始を予定しており、順次グローバル向けにも展開していくという。

Fujitsu Computing as a Serviceの第1弾として、最新鋭スーパーコンピューター「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC FX1000」をクラウドとして提供する。PRIMEHPC FX1000は富岳と同じプロセッサを採用しており、富岳と同じジョブスケジューラ、ファイルシステム、コンパイラ、アプリケーション、APIを利用可能。解析や研究をスケールさせることで、将来的な富岳の利用の前段階としても向くという。

また、量子現象から着想を得たデジタル回路「デジタルアニーラ」や「AIクラウド」も提供予定。これらのサービスはCaaSへと統合され、それぞれがシームレスな連携を実現し、ユーザーは個々のサービスを意識することなく利用できるという。

サービスにはテクニカルサポートも付帯しており、ソフトウェアやライブラリの導入支援、チューニングサービスを利用可能。これによってユーザー側は技術者の育成や確保を行わなくても、HPCの性能を最大限に発揮できるとしている。

  • 「CaaS」のサービス群

  • 「CaaS」で目指す世界