モリサワは3月30日、Googleのフォントサービスライブラリ「Google Fonts」へ、ユニバーサルデザインに配慮した「BIZ UDフォント」シリーズの書体を提供することを発表した。提供開始日は2022年4月1日(予定)。

  • Google Fontsにて、モリサワのBIZ UDゴシック、BIZ UD明朝などが提供開始

    Google Fontsにて、モリサワのBIZ UDゴシック、BIZ UD明朝などが提供開始

Google Fontsへの提供によって、Chrome OSやGoogle Workspaceでも「BIZ UDフォント」が使えるようになる。また、「SIL Open Font License(SILオープンフォントライセンス)」として提供されるため、個人・商用問わず無料で使える。Google Fontsから提供が開始されるフォントは以下の通り。

提供フォント

  • BIZ UDゴシック Regular
  • BIZ UDPゴシックRegular
  • BIZ UDゴシック Bold
  • BIZ UDPゴシック Bold
  • BIZ UD明朝 Regular
  • BIZ UDP明朝 Regular
  • BIZ UD明朝 Bold(2022年11月以降提供開始予定)
  • BIZ UDP明朝 Bold (2022年11月以降提供開始予定)

ファイルフォーマット

TrueTypeおよびOpenType

文字セット

Windows-31J+JIS X 0213:2004+独自

2022年11月以降に提供開始予定の「BIZ UD明朝Bold」「BIZ UDP明朝Bold」については、ユーザビリティ向上のため新たにIPAフォントに準拠した文字数で開発しているもので、他のライブラリなどで提供中のフォントには含まれない。OpenType版に関しては、Adobe-Japan1フォントとの互換はなく、独自仕様という。

BIZ UDフォントは、「文字の形がわかりやすい」「文章が読みやすい」「読み間違えにくい」といったコンセプトをもとに開発されたユニバーサルデザイン(UD)フォントのシリーズ。より多くの人にとって読みやすく使いやすいように設計し、ユーザ評価に基づく読みやすさのエビデンスを取得している。日常的なビジネス文書作成向けUDフォントソリューション「MORISAWA BIZ+」で初めて提供を開始した。

BIZ UDフォントは、Microsoft Windows 10(October 2018 Update以降)、Windows 11、そして上述の通りMORISAWA BIZ+でも採用されている。こうした既存の提供環境との互換性に関して、Google Fontsから提供されるTrueType版は、教育現場での使いやすさを考慮してIPAフォント Ver.003(最新)のすべての文字をカバーする目的で4文字(0x3099, 0x2dc, 0x9b1d, 0x29fd7)を追加した上位互換の位置づけとなるものの、その他の部分ではほぼ互換性がある状態で提供する。

なお、モリサワはGoogle Fontsで提供されるフォントに関する問い合わせは、ライブラリ提供元であるGoogleに行うようアナウンスしている。