東芝ライフスタイルは3月23日、水の硬度でごはんの炊き方を調節する真空圧力IHジャー炊飯器のフラッグシップ製品「RC-10ZWT」を発表した。4月下旬に発売する。価格はオープンで、店頭予想価格は140,000円前後の見込み。

  • RC-10ZWTのグランブラック

RC-10ZWTは、強い火力と多段階火力調節機能により、お米をふっくら炊き上げる「炎 匠炊き」を進化させた、圧力IHジャー炊飯器のフラッグシップ製品。

水の硬度に合わせて、お米の粘りや硬さを調節する「水硬度炊き分け」を国内で初めて搭載したほか(2022年3月1日現在、同社調べ)、炊飯時に熱対流の回転方向を切り替える独自の加熱方式を採用した。また、直感的に操作できるカラータッチ液晶も新搭載している。

国内初、水の硬度で炊き上がりを調節する炊飯器

「水硬度炊き分け」は、全国で硬度が異なる「水」に着目した機能。同社が公益社団法人日本水道協会の水道水質データベースをもとに算出したところ、全国の水道水硬度平均値は48.4mg/L、各都道府県平均硬度の差は65mg/L以上だったという。

硬度を構成する要素の一つであるカルシウム量の違いは、ごはんの固さや炊き上がりに影響するため、今回、地域で異なる水硬度に合わせて炊き方を調節する「水硬度炊き分け」を開発。実際に硬度が高い約70mg/Lの水を使用して炊いたごはんを、従来機種(RC-10ZWP)と比べた結果、粘りが約29%アップし、甘みも同社が理想とする硬度30mg/Lの水で炊いた場合と同等に炊きあがったとした。

  • 硬度約70mg/Lと、硬度約30mg/Lの水で炊飯した際のごはんの粘り・かたさ・甘みの比較(図はイメージ)

水硬度の設定は、20-40や40-60など区分で選択できるほか、直接数値を入力することでも設定できる。また、住んでいる都道府県の水道水の平均硬度を表示させ、選択することも可能。

  • 水硬度は区分や数値入力、都道府県の平均硬度から選べる

「炎 匠炊き」が進化、炊飯時の対流を切り替え

火力は従来機種と同じ1,420Wの大火力で、多段階火力調節も内蔵。新たに、2つのIHコイル(内回りコイル、外回りコイル)のそれぞれが独立して加熱し、対流の回転方向を切り替える新たな加熱方式を採り入れた。

これまでは外回り対流のみの加熱方式で、これは内釜内の外側、中心側で温度が上がる時間に差が出てしまい、中心部の加熱が弱い状態だったという。新製品ではIHコイルを独立して加熱させ、内回り・外回り対流を切り替えることで、内釜全体をより均一に加熱させ、ふっくらとした炊きあがりを目指した。

合わせて内釜構造も改良。釜底の中心を膨らませることで、強い火力と対流の働きを補助している。

  • 2つのIHコイルを独立させ、対流の回転方向を切り替える(図はイメージ)

  • 内釜の底を膨らませ、大火力と対流の働きを助け、中心部までしっかり加熱

このほか機能面では、66銘柄の特長を活かして炊き分ける「銘柄炊き分け」、ひたし時に内釜の中を真空にしてお米の芯まで水を浸透させ、炊飯時は圧力をかけ高温で熱する「真空αテクノロジー」、真空機能によって内釜の中に残る空気を外に吸い出す「真空保温」などを搭載する。

本体デザインはマットな質感で、手入れのしやすいフラットタイプのパネルと、凹凸が少ない内ぶたを採用。業界初となる、4.3インチのカラータッチ液晶も上面に搭載し、水硬度や炊飯コース、好みの食感設定など、各種設定を直感的に選べるようになった。

  • 上面はお手入れしやすいフラットタイプ

  • 内ぶたも凹凸が少なく、内蔵蒸気口はワンタッチで取り外せる

最大炊飯容量は1.0L(約5.5合)。気圧コントロールは0.5~1.2気圧(保温時0.6気圧)。最大保温時間は白米40時間。

炊飯コースは、白米がかまど名人、ねらい炊き、甘み炊き、早炊き、少量、お弁当、おかゆ、炊込み、エコ炊飯(出荷時コース)。その他が玄米(かまど名人、白米混合炊き分け3通り、おかゆ、早炊き)、雑穀米、麦ごはん。食感炊き分けが、かまど名人5通り、ねらい炊き3通り、甘み炊き3通り。

本体サイズはW253×328×246mm、重さは約6.3kg。カラーはグランブラック、グランホワイトの2色。

  • カラーはグランブラック、グランホワイトの2色