米Appleは3月8日(現地時間)、オンラインで製品発表会「Apple Event」を開催し、その中で独自SoC「Apple M1」シリーズの最上位モデル「Apple M1 Ultra」を発表した。今回の発表会では、搭載製品として「Mac Studio」が発表されている。

  • 「Apple M1 Ultra」

M1 Ultraは、これまで最上位モデルとして用意されてきたApple独自SoC「M1 Max」を、2つ組み合わせて構成した新SoC。接続には独自の「UltraFusion」アーキテクチャを採用しており、2つのダイ間で約2.5TB/秒という極めて大容量かつ低遅延な帯域幅を実現。2つのM1 Maxによってそれぞれが搭載しているCPUやGPU、DRAMを1つのシステムで2倍利用できるようになり、CPUは20コア、GPUは64コア、メモリは最大128GBも利用可能。約1,140億個のトランジスタを集積し、M1の7倍にも及ぶ規模となっている。

  • 新SoCはM1ファミリーにおける最終モデルとして紹介

  • その名も「M1 Ultra」

  • 「デスクトップのMacに」とあり、ノートPCには搭載されなさそう

  • シニアバイスプレジデントのJohny Srouji氏が詳細な仕様を解説

  • 一般的なデュアルソケット仕様では、遅延の増大や帯域幅の減少、電力消費量の増大などデメリットが多数あった

  • そこで、M1 UltraはM1 Maxに搭載していたインターコネクトを用い、合体させることで構成

  • 2つを合体させたので、パフォーマンスが2倍に

  • このApple独自のマルチダイアーキテクチャは「UltraFusion」と命名

  • 接続には現行技術の2倍の接続密度を実現するシリコンインターポーザを採用

  • ダイ間の帯域は2.5TB/秒へ

  • ダイ写真を並べた様子。M1 Ultraはかなり大きい

  • ダイを2個組み合わせたことで、メモリ帯域幅は800GB/秒へ

  • CPUは高性能コア16個、高効率コアを4個搭載する20コア構成

  • GPUは8,192個の実行ユニットを内包する64コアへ。性能は21TFlops

  • メディアエンジンは最大4つのProResビデオをエンコード可能

  • CPUの消費電力は65%も少ない(第12世代Intel Core i5-12600K比)

  • GPUは3分の1の消費電力でGeForce RTX 3060 Tiと同等の性能を発揮

  • M1 Ultra概要。M1 Maxが2倍になった圧倒的性能を実現した